疲れたときに効く「前屈ストレッチ」の効果とやり方 (4/4)
ストレッチの種類とは
ストレッチは、関節を曲げ伸ばしすることで柔軟性を高めたり、関節の可動域を広げることを目的とする運動を指します。
体を動かしながら柔軟性を高めていく「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」と、反動をつけず筋肉を伸ばしたまま静止する「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」の種類があります。
前屈は静的ストレッチに分類されます。
各ストレッチの効果とタイミング
主な効果 | 行うタイミング | |
スタティックストレッチ | ・筋柔軟性アップ ・関節可動域アップ |
・起床時 ・お風呂上がり ・就寝前 |
ダイナミックストレッチ | ・筋温上昇 ・体温上昇 ・関節の滑走性アップ |
・ランニングやトレーニングなどの運動前 |
なお、ストレッチのダイエット効果については、以下のような見解が。ストレッチの消費カロリーは少ないですが、ストレッチを行うことで運動エネルギーが上がりやすくなり、結果として痩せやすい身体に繋がっていくようです。
日ごろ運動があまりできず、体が凝り固まっている方は、ストレッチをすることによって筋肉の柔軟性と可動域が高まり、運動消費エネルギーが上がりやすくなります。また、筋温や体温の上昇によって基礎代謝が上がり、ダイエットにつながりやすくなると考えられます。
「ストレッチで痩せる」ってできるの?ジムトレーナーが解説 より
身体の柔軟性に関するギモン
年をとると身体が硬くなる?
年をとるとカラダが硬くなるというのは、年齢が原因ではありません。その多くは、運動不足などによる筋委縮・筋緊張などが原因なのです。
中には「子どもの頃はあんなに柔らかかったのに」「赤ちゃんはあんなに柔らかいのに」と思われる方もいるでしょう。
これは、子どもの時期はカラダの成長が完成されておらず、関節や関節周囲の組織がしっかり完成していないため柔らかいのです。そのため、子どもの頃と比べるのは意味がありません。
カラダを柔らかくするには、運動を行うしかありません。じっくり筋肉を伸ばす静的ストレッチが効果的です。
運動後や入浴後など、筋肉の温度が上がっているときに忘れず実施するとよいでしょう。
お酢を飲んだら体は柔らかくなる?
よくカラダを柔らかくするためにお酢を飲むという方がいます。しかし、これは都市伝説ですので行っても柔軟性は高まりません。
関連記事:「ストレッチで痩せる」は難しい!ダイエット効果を高める使い方とは|トレーナー解説
<プロフィール>
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年・静岡県出身。小中大でバスケを指導し、独創的理論・論理的指導で体力テスト低水準校が県大会優勝するなど選手育成を得意とする。最高戦績は全国準優勝。2019年度より旭川大学短期大学部准教授として、この理論を応用した幼児体育・健康の研究を行う。またパーソナルストレッチやスポーツスタッキング、部活動改革にも取組む。
[HP] https://mt-a.jimdo.com
<Text:赤堀達也>