「HMB」と「プロテイン」の違いは。どっちを飲めばいい?併用すべき?│管理栄養士の食トレ学
トレーニングやダイエットに欠かせない「食事」。多くのトレーニーが抱えている栄養・食生活のギモンについて、ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士・調理士である瀧川みなみさんが解説します。今回のテーマは、筋トレやランニングをする人から関心が高い“アミノ酸”について。
HMBサプリメントとプロテイン、どちらを飲むべきか。どちらも飲んだ方がいいのか、その違いを聞いてみました。
HMBとプロテインどちらを飲むべきか、併用したほうがいいのか悩んでいます。それぞれの違いを教えてください。
HMBの働きとは
前回の記事「「HMB」とは。どんな働きをする?筋トレ効果を高めるってホント?」で紹介した通り、HMB(ベータヒドロキシベータメチル酪酸)とは、必須アミノ酸であるロイシンが体内で変換された後の物質のことです。
HMBの主な働きとして、次の2点が挙げられます。
1.筋肉の合成を助ける
2.筋分解を抑制する
上記の効果が発揮されるためには、1日あたりの必須アミノ酸・非必須アミノ酸も含めたすべてのアミノ酸必要量が満たされていることが不可欠条件です。
HMBは必須アミノ酸のうち単一のアミノ酸(ロイシン)が変化したものですので、これだけを単品で摂取したとしても、他のアミノ酸群が十分量摂れていなければ筋肉の原料としては不十分です。よって、HMBはあくまで筋肉量維持・増強を助ける目的として効率よく栄養を摂りたい場合に向いています。
一方、プロテインは栄養成分において基本的に “たんぱく質” と同義です。プロテイン摂取の目的は「たんぱく質を効率よく摂る」ことです。プロテインのはたらきは摂取後、体内で分解・吸収され、筋肉をつくる上での原料となることです。
HMBとプロテイン、どちらを飲めばいい? 併用すべき?
身体づくりをする上で必要とされる体重(kg)あたり1.0~2.0gのタンパク質を摂れていない方であれば、まずはプロテインを摂ることをオススメします。ちなみにHMBは、元を辿ればたんぱく質からも摂取できるものなので、ごく微量ではあるもののプロテインを摂っていれば摂取すること自体は可能です。
十分な栄養を摂れている方で、よりトレーニングの効果を上げたいという方はHMBの摂取によって先述した効果を得やすくなります。
上記を踏まえた上で、プロテインとHMBを併用することには何の問題もありません。
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[プロフィール]
瀧川みなみ(たきかわ・みなみ)
株式会社Muscle Deli管理栄養士、調理師。青山学院大学文学部卒業後、専門学校で調理師、食生活アドバイザー、栄養教諭を取得。専門学校卒業後は大手外食企業で働きながら管理栄養士を取得。接客、店舗管理、副料理長を務めたのち本社の商品企画・開発部門でデザートメニューの商品開発をおこなう。その後、クラウドレストランを運営するベンチャー企業に転職し、8ブランドの立ち上げを実現。より多くの人に向けて体・健康づくりの手伝いがしたいと思い、Muscle Deliに入社。商品開発、栄養指導、レシピやコラム作成等を担当。プライベートでは料理教室や食事に関するセミナーなどのイベントを主催。
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・株式会社Muscle Deli
・公式サイト https://muscledeli.co.jp/
<Text:編集部/Photo:Getty Images>