ヨガのポーズができない、難しいときの対処法 (2/2)
「身体が硬くてうまくできない」の対策
次に、「身体が硬くてうまくできない」について。これは、主に大きな関節の可動域の乏しさやその関節に付随する筋肉の硬さが要因です。筋肉の柔軟性に関しては、一朝一夕とはいかずに繰り返しの練習が必要です。
しかし、一回のレッスンであっても、ポーズをとる時の心がけにより、良い効果に繋がることがあります。柔軟性にやや不安がある人は、よく勢いをつけたり、早いスピードで無理やり関節を曲げ伸ばししたり、ポーズのきつさからホールドが短くなってしまうケースが多く見受けられます。
ヨガのポーズで効果的に筋肉を伸ばすには、勢いをつけず自重をかけ、ゆっくりとポーズに入りましょう。そして、関節の可動域に制限がかかったら、無理に身体を動かそうとはせずに、自分自身の呼吸のペースでそのまま何呼吸か繰り返しましょう。時間を置いたことによって筋肉が緩み、関節の可動域が広がることで、ポーズが深まります。
このように、数呼吸長めにポーズを保つということを毎レッスンで繰り返すと、長期的ではありますが、柔軟性を高めることができます。
最後に、ポーズがうまくとれずに落ち込んでしまうということについてですが、ヨガではポーズを一定の完成形にもっていくことを目的とはしていません。身体は人それぞれ固有のものですから、自身にとってのベストな形を、日々の練習を通してぜひ見いだしてください。自分の身体に葛藤するのではなく、身体を十分に受け入れることこそが、ヨガの練習の根幹へとつながることでしょう。
[監修者プロフィール]
藤井誠(ふじい・まこと)
ヨガスクールFIRSTSHIPの講師リーダー兼スタジオディレクター。ヨガ哲学や解剖学に基づき、呼吸や瞑想に重きをおいたヨガの指導を得意とする。豊富な知識と経験に裏づけされた指導に定評があり、多数のイベント出演、メディア露出経験がある。全米ヨガアライアンス上位資格E-RYT500、継続教育指導資格YACEPを保持し、著作に、ヨガ専門書としては破格の3万部売れたヨガポーズ傑作集「ヨガポーズパーフェクトバイブル(ナツメ社)」他がある。
[記事協力]
株式会社LAVA International
公式サイト:https://lava-intl.co.jp/
ヨガスクールFIRSTSHIP:http://www.firstship.net/
<Text:編集部/Photo:株式会社LAVA International、Getty Images>