インタビュー
ウェルネスフード
2022年3月9日

「たんぱく質を、もっと自由に。」ニッポンハムがおもしろい事業をスタート。宣伝部長は新庄剛志ビッグボス!

 ニッポンハムグループがさらなる高い目標を掲げています。「食べる喜び」を企業理念としている同社は、2030年における『ありたい姿』として、Vision2030「たんぱく質を、もっと自由に。」というスローガンを打ち出しました。

 人が生きるために欠かせない栄養素・タンパク質。その可能性を、もっと自由な発想で広げていく。そのために今後、5つの施策を実行していくことを、2022年新規事業戦略発表会で語りました。

「たんぱく質を、もっと自由に。」を実現するための5つの課題

✓ タンパク質の安定供給・調達
✓ 食の多様化と健康への対応
✓ 持続可能な地球環境への貢献
✓ 食やスポーツを通じた地域・社会との共創共栄
✓ 従業員の成長と多様性の尊重

 これら5つを課題とし、それぞれへの対策とそれに関する新事業を進めていくと語るのは、日本ハム株式会社 代表取締役社長の畑佳秀氏と、同じく日本ハム株式会社 新規事業推進部長の高崎賢司氏。

 まずは「タンパク質の安定供給・調達」と「食の多様化と健康への対応」を2022年度の強化方針としていく考えを示しました。

強化方針1 「タンパク質の安定供給・調達」

 タンパク質の選択肢拡大として、「Meatful(ミートフル)」という新事業ブランドをスタートさせます。Meatfulは、ここでしか手に入らないようなスペシャルなアイテムを購入できるECサイトとのこと。

 たとえばワインとお肉のマリアージュセットや、北海道を旅する気分になれるような食のお取り寄せ、おうちで楽しめる手作り肉調理体験セットなど、お肉の持つ価値や可能性を拡げてくれるようなサイトを目指すそう。販売は4月上旬からを予定しています。

強化方針2 「食の多様化と健康への対応」

 MELOSでも以前「【食物アレルギー持ちへ】日本ハムが総合プラットフォームを作ったよ!無料で相談もできるって!」で紹介しましたが、食の多様化と健康への対応として、食物アレルギーケアの総合プラットフォーム「Table for All(テーブルフォーオール)」を立ち上げました。専門家協力のもと、食物アレルギーに関する正しい情報や対応商品、レシピ、コラム、そして無料のオンライン栄養相談ができるというサイトです。

 Vision2030「たんぱく質を、もっと自由に。」に向けた5つの課題のうち、2022年は先述した2つに関してコーポレートコミュニケーションを強化していくということでした。

「たんぱく質を、もっと自由に。」発信強化には新庄剛志監督

 発信強化には、自由な発想と行動で話題のビッグボスこと新庄剛志監督がCEO(チーフ・エンターテインメント・オフィサー)として就任。登壇するなり「ECO? CEO? 宣伝部長でいいでしょ、タンパク質の宣伝部長!」と明るい笑いを振りまきました。

 新庄監督は壇上で、タンパク質に関するクイズに挑戦。管理栄養士の浅野まみこさん解説のもと、知識を深めていきました。

「タンパク質というと筋肉を作るイメージがありますが、それだけでなく爪も髪も、肌も内臓も全部タンパク質でできているんですね。ですからカッコよさも美しさも、タンパク質はものすごく重要なんです。さらに代謝を上げるはたらきや、気持ちのバランスを整えるはたらきなんかもありますので、赤ちゃんからご高齢の方まで、みんなタンパク質は重要なんです」(浅野さん)

 なかでも興味深かったのが、「タンパク質危機」について。タンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めるタンパク質危機というタイミングがあり、それはいつ訪れるかという内容でした。

「答えは2025年です。人口がどんどん増え、現在の農業や畜産業のままですと、このままだと早くて2025年から2030年の間に、需要と供給のバランスが崩れてしまうと言われているんです。この予測がタンパク質危機と呼ばれているのですが、これに向けてさまざまな取り組みがされています。たとえば、大豆を使った大豆ミートといった代替肉がありますし、日本ハムさんでも大豆ミートですとか、お肉の安定供給に力を入れています」(浅野さん)

 タンパク質危機! スーパーやコンビニでも代替肉を目にするようになりましたが、食の多様性や環境への配慮だけでなく、このような背景もあったのですね。

 タンパク質必要量を食べ物に換算するクイズでは、新庄監督の野球選手に対する想いも暴露。成人男性は1日でタンパク質が65g必要とされており、それを牛肉で摂取する場合、どの部位がどれくらい必要になるかという内容でしたが、新庄監督は見事大正解。難しい問題だったので会場からは拍手が沸き起こりました。

 答えはヒレ315g、サーロイン374g、カルビ451g。かなりの量です。

「野球選手=焼肉なんで、すべての部位をバランスよくとるようにしていましたね」(新庄監督)

 ヒレ315g、サーロイン374g、カルビ451gはステーキでいうと手のひら3~4枚分ぐらい。なかなかの量だと語る浅野さんに、新庄監督が野球選手との食事エピソードを語ってくれました。

「野球選手と焼肉食べに行くと……たとえば4人で行きますよね。最初の注文がカルビ15人前、ヒレ10人前、ウーロン茶4Lとか。これ本当なんですよ。で支払いは僕っていうね。すんごい食べますよ。その帰りに夜食でコンビニに行ってパン3つくらい買って、食べるらしいんですよね。だからもう、僕が少食なんで、あんまり野球選手とは食事に行きたくなかった(笑)」(新庄監督)

「やっぱりそれくらい摂らないと選手たちはいけないんですね、すばらしい量を摂られています。一般の方々も、なかなかこの量を摂るのは1回では難しいと思うので、朝昼晩を分けて、少しずつでもタンパク質を摂ることが重要になります」(浅野さん)

 ちなみにタンパク質は1度に一気に摂っても消化・吸収されにくく、腸内環境の悪化や脂肪に蓄えられる可能性も。タンパク質はこまめに摂取していきましょう!

参考:たんぱく質の効率的なとり方は?『みんなで筋肉体操』谷本先生が解説

<Text:編集部/Photo:オフィシャル画像>