体の歪みを治すメリットと、体のバランスを整える3つのポイント (1/3)
世の中には数多くのスポーツがあり、それぞれ異なる技術の習得が求められますが、いずれのスポーツも「自分の身体で行うもの」ということは共通しています。たとえば、野球やサッカー、あるいは水泳など。まったく異なるスポーツに見えますが、“自分の身体を動かして行う”という点はどれも同じです。
スポーツのパフォーマンスを向上させるポイントとして、「身体バランス」と「四肢連動」があります。なぜ重要なのか、そして具体的なトレーニング方法もご紹介していきます。
身体バランスを整えたほうがいい理由
何気なく立ったり歩いたりしていると、自分の「身体バランス」について考える機会は少ないでしょう。スポーツに取り組んでいる方でも、技術や体力の向上などにばかり目が向きがちです。
しかし、バランスの崩れた身体でトレーニングを行うと、逆効果になる可能性もあります。「よく怪我をしてしまう」「いつも同じ筋肉ばかり疲労する」などの悩みがある方は、身体バランスを見直すことで解決できるかもしれません。
身体には左右差がある
身体は左右対称のように見えますが、実はいろいろな面で異なっています。骨格が歪んでいたり、筋肉量が違っていたり。
とくに「蹴る」「投げる」など身体の一方ばかり大きく動かしがちなスポーツを行っていると、その傾向は顕著です。
あるいは「いつも箸は右手で持つ」といった小さな動作でも、長年続ければ影響が出ることでしょう。こうした左右差は、関節の可動域や柔らかさなどにも現れます。
部活やスポーツ教室でバランス差が生じることも
私は陸上競技部に所属していた頃、跳ぶ・投げる種目ではいつも左足が軸足となっていました。この癖やそれに伴うバランス差は、引退した後も自然には解消されませんでした。
数年を経てランニングを始めた際、自然と左足に頼るような走りになっていました。今でこそバランスが整いつつあるものの、以前はこれが原因で、ランニング時に左足を怪我することが多かったのです。
あるいはボールを蹴る場合。いつも右足で蹴っていると、軸足である左側は股関節などが固くなりがちです。
すると、たまたま左側に位置したボールを蹴ろうとした際、右足と同じ感覚で動作すると、思いのほか動かずにうまくボールを蹴ることができない。または、無理な動作となって関節部を痛めてしまう可能性があるでしょう。
このように身体バランスが崩れた状態では、スポーツ時のパフォーマンスが低下するほか、怪我のリスクが高まります。
身体バランスを整える方法
対策として、以下のようなことに取り組むと、少しずつバランスが整っていくはずです。
- 筋肉量の少ない側について、筋力トレーニングを増やす
- 硬い関節部を集中してほぐす
- いつもと反対に動いてみる など
まずは自分の姿を客観的に見る、あるいは体組成を計るなどして、身体バランスを可視化しましょう。直立して姿見を見てみるだけでも、意外な身体の歪みに気付けるかもしれません。
たとえトップアスリートでも、「普通に動けている」状態ではバランスの崩れに気付かず、そのままトレーニングを重ねてしまう方は多いものです。