フィットネス
2023年6月21日

体の歪みを治すメリットと、体のバランスを整える3つのポイント (3/3)

しかし、世の中にある多くのスポーツスクールなどでは、体力づくりや技術力養成などにばかり取り組みがちです。そのため水泳のような全身運動を除き、知らない間に身体バランスが歪んでしまうかもしれません。

また、四肢連動を確かめるような基本動作も、多くのスクールでは取り入れられていないようです。

私は中学校の陸上競技部でコーチを務めていますが、実際、ある程度の記録を持つ生徒ですら「手足がバラバラ」「左右の動きが違う」などの課題が山積み。練習前にランニングドリルを取り入れたり、動画撮影によって動きを可視化・指導したりすることで、少しずつ改善させています。

将来性のある子どもたちにとって、これは非常にもったいないことと言えるでしょう。半年も指導すると、真面目に取り組めた生徒は目に見えて動きが変わってきます。あるいは小学生向けに運動教室を開催すると、子どもながら既に怪我に悩まされているというケースもたくさんあるのです。

まして大人向けのパーソナルトレーニングとなれば、「これでは怪我しても仕方ない」というレベルにまで及んでいることが少なくありません。そして話を聞いてみると、やはり学生時代に取り組んでいた競技が影響していたり、怪我が影響していたり(怪我によって関節が緩んでしまったなど)することがほとんど。

こうした背景からも、子どもの頃の取り組みがどれだけ重要であるかが分かります。

怪我が多い、動きがぎこちない場合は状態をチェック

身体バランスと四肢連動。まず大切なことは、自身(あるいはお子さん)の状態を知ることです。

「なんとなく動きがぎこちない」「なかなかフォームが改善できない」「怪我を頻発している」といった方は、すぐにでもセルフチェックしてみましょう。それが長く運動を続ける、あるいはトレーニング効果を最大化することに繋がります。

改善方法が分からなければ、プロトレーナーの指導を受けるのも1つの方法。最近はオンラインでそうした指導を受けられるサービスも増え、私もよく問い合わせを受けています。

小さなお子さんで習い事に迷っている場合には、まず特定種目ではなく、全身運動を中心に取り組める体操・水泳などを選ぶのもオススメです。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com

<Text:三河賢文>

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