
子どもの“心の発達”を促す!幼少期に「運動遊び」がおすすめである理由
新学習指導要領により、「非認知能力」の育成が重視されるようになりました。非認知能力とは、テストの点数では測れない意欲、協調性、忍耐力など、数値では測れない内面的な能力、人生を豊かに生き抜くための力を指します。
非認知能力は、頭を使う勉強やテレビやパスコン、タブレットを用いたスクリーンタイムよりも「体を使って遊ぶこと」=運動遊びの中で自然と育まれることがわかってきています。子ども向けスポーツイベントの現場で数多くのコンテンツづくりに携わってきた林あやさん監修のもとお届けします。
<このページの内容>
「運動遊び」は子どもの心を育てる有効な手段である
鬼ごっこやボール遊びといった「運動遊び」は、社会的情動スキルすなわち非認知能力の発達を促すとされています。
また他の子と一緒に遊ぶ中で「がんばる力」、「やり遂げる力」、「仲間と協力する力」、「仲直りをする力」も自然と学んでいきます。1)
うまくいかない、負けて悔しい、思い通りに動けない――こうした感情を体験し、乗り越えることで、忍耐力や感情の調整力を育てます。
逆に、できなかったことが「できた!」「うまくいった!」に変わる体験もたくさんあります。どうすればうまくできるか試したり、挑戦したり、試行錯誤する。そのクリエイティブな思考、そこで得た成功体験や達成感は、子どもに「自分はやればできる」という自信を育て、自己肯定感を高めてくれるのです。
また幼少期から身体活動を活発に取り入れ、運動遊びや運動・スポーツをやり込んでいる子は物事を学び込む能力にも長けていることも示唆されています。2)
すなわち幼少期の「運動遊び」には体を作ることだけでなく、非認知スキルを向上させること、学力を学ぶベースとなる忍耐力、集中力を培うことができるといえます。
健康にもメリット大! 子どもに運動遊びをさせる効果とは
先述した心の発達以外にも、こんなメリットがあります。
1. 運動能力・基礎体力の向上
ジャンプ、走る、投げる、バランスを取るといった動きの中で、全身の筋力・敏捷性・持久力・柔軟性などがバランスよく育まれます。これにより、ケガをしにくい身体づくりにもつながります。
2. 脳の発達を促す
体を動かすことで、前頭前野や小脳、運動野などの脳部位が活性化され、記憶力・判断力・集中力の発達に好影響を与えるとされています。運動と学習能力には密接な関係があることが、研究でも示されています。2)
3. 睡眠リズム・食欲の安定
体を動かすことで夜ぐっすり眠れるようになり、生活リズムが整いやすくなります。また、自然とお腹もすくので、偏食の改善や食欲の安定にもつながります。
4. 肥満予防・生活習慣病リスクの低減
子どもの頃から運動する習慣をつけておくことで、肥満予防や将来的な生活習慣病のリスク軽減にも役立ちます。
スポーツ教室もいいけれど、「運動遊び」がダントツに“イイ”
もちろんスポーツ教室には、非認知能力を育てる効果はありますが、遊びながら体を動かす運動遊びのほうが、その効果は高いと考えられます。
スポーツ教室と運動遊びの違い
スポーツ教室はルールや指導が中心になりがちで、「スキルを習得すること」が目的となります。一方、運動遊びは子ども自身が好きなように体を動かし、「自ら考え創造していくこと」で自己効力感やチャレンジ精神を培います。
自分で創意工夫する機会が多い
体育は決まった動作を学ぶことが多いですが、運動遊びでは、子どもが自分で動きを工夫したり、遊び方を変えたりする自由度があります。これにより、想像力・判断力・柔軟な発想なども同時に育まれます。
感情体験が豊富
“遊び”には、自己決定・挑戦・失敗・成功などの感情体験が豊富に含まれています。これが非認知能力を自然に伸ばす大きな要素になります。
発達段階に応じた動きが無理なく身につく
遊びを通して多様な動きを経験することで、年齢や発達に合った動きが無理なく身につきやすく、無理なく全身のバランスを育てられます。体育のように一斉に同じ動きを求められると、苦手意識につながることも。
幼少期は“できる・できない”を評価する時期ではなく、「体を動かすことは楽しい!」という感覚を育てることが重要です。運動遊びは、身体面だけでなく、心の発達や社会性も含めた“総合的な育ち”をサポートする手段として、非常に効果的なのです。
めちゃくちゃ楽しい! 運動遊びができるイベント一覧
スポーツを通じて子どもの成長を応援するMELOSスポーツでは、運動遊びイベントを多数開催しています。「出会うのは未来を変えるスポーツ体験」をモットーに楽しく体を動かすこと、やったことのないスポーツとの出会いを大切にしています。
私自身2人の体力おばけの子どもを育てながら働いていますが、毎日仕事終わりに公園に連れていくのも、週末にどこに連れて行ったらいいか考えるのも本当に大変ですよね。
MELOSスポーツに来てみてください! 元気なスタッフが一緒に遊んでくれます! ぜひぜひ家族や友達と一緒に遊びに来てくださいね~!
≪大人気≫ ブーム再来中!親子でミニ四駆@朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ瀬田
人気再燃中のミニ四駆。組み立てからテスト走行まで親子で体験できるので、まさに“遊びながら体を動かす”にピッタリ。
今回はなんと、ミニ四駆で世界的に有名なTAMIYAさんご協力のもと、特設の走行コースをご用意!
体験できるコンテンツ(すべて無料)
・ミニ四駆の組み立て:必要な道具はすべてご用意!
・組み立てたミニ四駆のテスト走行:親子はもちろん、当日集まったお友達と一緒にレースも!
開催概要
日程:2025年9月6日(土)
場所:朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ瀬田(〒158-0095 東京都世田谷区瀬田5丁目20)
時間:10:30~15:30(3枠制・各定員8名/事前予約制)
対象:4歳以上小学生以下のお子さまと保護者さま
持ち物
手ぶらでOK!
参加費
無料 ※住宅展示場のご見学をお願いいたします
≪特別無料‼≫60分で乗れるようになる⁉ 自転車補助輪外しレッスン@朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ瀬田
保護者さまサポートのもと行う、補助輪外しレッスン。補助輪外しのノウハウをお教えしつつ、60分で自走できるようになることを目指します。
練習内容(すべて無料)
・自転車に乗るためのバランス感覚を掴む練習
・子どもを支えながら、ペダルをこぐ練習
・支えがない状態で一人で乗れる練習
開催概要
日程:2025年9月13日(土)
場所:朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ瀬田(〒158-0095 東京都世田谷区瀬田5丁目20)
時間:11:00~16:00(3枠制・各定員15名/事前予約制)
対象: 満4歳以上のお子様
持ち物
子供用自転車(補助輪を外した状態)、長めのタオル、運動できる服装、運動靴、ヘルメット、飲み物
参加費
無料 ※モデルハウスのご見学をお願いいたします
監修者プロフィール
林あや
奈良女子大学大学院 人間文化総合研究科スポーツ行動科学専攻修了。奈良県の総合型スポーツクラブにてマネージャーとしてクラブ運営を黒字化。現在は二児の母として子育てをしながら、MELOSスポーツにて、子ども向けスポーツイベントの企画・営業を担当。専門はダンスで、プロダンサーとしての経験を活かし、小・中・高・大学まで幅広く指導。特に全国レベルの大学生指導に長年携わる。
1)山田 淳子,松田 繁樹小学校中・高学年児童における体力・運動能力と社会情動的スキルの関係”教育医学”第70巻3 号197-211,2025
2)大坪健,春日晃章,山次俊介,中野貴博,“多角的分析から見る小学生の体力と学力の関係性および影響を与える習慣”体育学研究 69:59-72,2024
<Edit:編集部>