
「男として終わった気がした」40〜50代男性の“ED治療に対する本音”とは
「EDかもしれない」「でも、治療薬を使うなんて抵抗がある」。そんな葛藤を抱える40〜50代の男性は、決して少数派ではありません。実際、多くの人がED(勃起不全)という症状に悩みながらも、誰にも相談できず、一人で抱え込んでいるパターンが多いのが現実です。
今回、ED治療薬を使用した経験がある40〜50代男性を対象に行われた調査では、治療に至るまでの「本音」「迷い」「心の揺れ」が浮き彫りになりました。
「正直ショックだった」EDを自覚したときの本音
EDや薄毛治療などを行うフィットクリニックの調査によると、EDを最初に自覚した際に感じた気持ちは、自己否定感や不安感が強く表れた回答が多数を占めました。
「正直ショックだった」…49.1%
「年齢のせいだから仕方ない」…48.1%
「誰にも相談できず不安だった」…24.5%
「男として終わった気がした」…23.6%
4人に3人が「治療薬に抵抗感」
ED治療薬を使うまでに心理的なハードルを感じたかという問いに対しては、実に75.5%が「抵抗があった」と回答しています。
具体的な理由としては、「自分でなんとかしたい」「人には知られたくない」といった自尊心や社会的な目線との葛藤が見て取れます。
副作用や効果への不安(53.8%)
薬に頼ることへの悔しさ(48.8%)
男としての価値の喪失感(38.8%)
「社会で語られにくいこと」が、行動のブレーキに
EDについて「社会でオープンに語られていると思うか」という問いに対しては、60.4%が「あまりそう思わない」と回答。
さらに、ED治療を検討してから実際に薬を服用するまでの期間についても、「1ヶ月以上かかった」と答えた人が多く、その理由のひとつに「EDを認めたくなかった」(52.5%)という心理的ブロックがありました。
ED治療後、ポジティブな変化が出たという意見も多数
一方で、ED治療薬を使ったことで、「自信が持てるようになった」「薬でなんとかなる時代で良かった」といったポジティブな意見も多く寄せられています。
健康や加齢への意識が高まった(8割以上)
パートナーとの関係性が改善した(悪化は0%)
ただし、パートナーに治療薬の使用を伝えていない人も39.6%にのぼり、「バレたら気まずい」「副作用で気づかれそう」といった関係性への配慮や不安も残っています。
治療の前にある「心のハードル」こそ、向き合うべきテーマ
身体の問題であると同時に、メンタルの問題でもあるというED。治療効果を実感している人が多い一方で、そこに至るまでに強い孤独感や自尊心との葛藤があるという事実は、もっと社会で共有されるべきことかもしれません。
フィットクリニック院長・服部圭太先生は次のように語ります。
今回のアンケート調査は、ED治療薬服用経験者のうち40代~50代の男性を対象に行いました。この世代の多くがED治療に対して不安や悩みを抱えていることが分かりました。そして、治療を通じて心理的に良好な変化を実感していることも明らかになりました。心身の変化を自分らしく受け止めて、適切な治療へ踏み出す方が増えてほしいと願っており、医師として、少しでもその背中を押す存在でありたいと考えています。
40〜50代という、仕事も家庭も責任が増える時期に訪れるED。それは恥ずかしいことでも、情けないことでもなく、年齢と向き合うなかで自然に起こりうる心身の変化です。
だからこそ、「誰にも相談できないまま抱え込む」状況を減らしていくことが、これからの社会に求められています。
<Edit:編集部>