ヘルス&メンタル
2023年11月6日

会社やめたいけど辞められないとき、「転職しないで」乗り切るには?[心理士監修] (1/4)

仕事内容が嫌い、向いていない、人間関係……会社を辞めたい理由は数多くあります。そのとき、転職をするかしないか悩むかと思いますが、本記事では「転職をしないで乗り切る方法」を探っていきたいと思います。

回答してくれたのは、つのだデンタルケアクリニック院長で日本選択理論心理学会認定選択理論心理士の角田智之先生です。選択理論の視点から具体的な考え方と行動例も記載しているので、自分の事例に合わせて考えてみるとよいでしょう。

会社をやめたいと思っているとき、「転職せず」なんとか乗り切る方法

まず、なぜ自分が会社を辞めたいのか、その要因を明らかにすることから始めることが良いでしょう。

人間関係、業績不振、友人の会社が良く見えてしまう、などでしょうか。

 “同僚が好成績、自分は一件も契約がない”というケース

たとえば、“同僚が好成績を上げているのに自分は一件も契約がとれていない”という場合、どう思うでしょうか。

事実は、“一件も契約をとっていない”です。

事実(情報)を解釈するとき、重要なステップがあります。それは“選択”です。

赤信号で渡るか渡らないか、選択肢はひとつではない

道路を歩いていて赤信号で止まる。これは赤信号だから止まったのではありません。赤信号の視覚情報を取得して、止まる選択をしただけです。

深夜で車や誰もいない場所の赤信号であれば、渡ってしまう人もいるでしょう。人はすべての情報に対して無意識に「思考」と「行為」という選択をしています。

赤信号で止まる、止まらないという例のように、選択肢はひとつではありません。

事実(情報)に対してどう思考するかは自分で決めることができる

“同僚が好成績、自分は一件も契約がない”、これは事実(情報)です。

それについてこんな思考が出てくるかもしれません。

「自分はダメだ! あんな成績は一生かかっても無理、あーあいつもこうなる、もう転職しようかな」

一方で、こんな思考の選択もできます。

「あの人はなんでもソツなくこなしてしまうなぁ。でも、なんでもできてしまうとピンチのときに弱い可能性だってある。自分は、うまくいかないことでいろいろな経験をしている。この経験は宝だ。もしかして、神様が期待をして成長しろと言ってくれているのかも!」

事実(情報)に対してリフレーミングをしてみる

行動をプラスすることで、さらに肯定的解釈が得やすくなる

さらに「じゃあ、少し心理学を勉強して、契約獲得に役立ててみよう」と思考し、本屋に行って営業時に使えそうな心理学の本を探して購入(行為)を行うことで、感情は肯定的なものに変わるでしょう。

思考だけでなく、実際に行動を起こすことで、肯定的解釈が得やすくなるのです。

このように、いま自分の置かれている状況を自己分析し、肯定的解釈につなげていくことで、転職せず現状を乗り切ることも可能かもしれません。

なにもやる気力が起きないときどうしたらいい?

とはいえ、上記のように行動へ移すことができないときは、変えやすい部分から変化させていくと行動へつなげやすくなります。

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