
「仕事辞めたい」。退職理由が“職場の人間関係”は甘えなの?【専門家が回答】 (1/2)
- ビジネス
- 2023年1月4日
仕事や家庭の悩み、ネット炎上、SNSでの人間関係。現代人とストレスは切っても切り離せぬ仲です。ストレスをゼロにすることは難しい……ならば視点を変え、うまくつきあっていく術を身につけると、イライラやモヤモヤ、生きにくさを少し解消できるかもしれません。
心理カウンセリングやメンタルトレーニングの普及活動を行う、“心の専門家”養成スクール「アイディアヒューマンサポートサービス」のカウンセラーが、皆さんの悩みごとについて考え方や対策をお伝えします。
職場の人間関係が悪く、仕事をやめたいと毎日思うのですが、「退職理由が人間関係だと次も同じ問題が起きたとき辞めざるを得なくなる」と聞き、退職すべきか悩んでいます。社内の派閥争いがひどく、社内政治によるいじめやウワサ話の横行などがツライです。ちなみに入社4年目の新卒で、給与は可もなく不可もなく、仕事内容は好きでも嫌いでもありません。
退職理由が「人間関係」でも大丈夫?
職場の人間関係が悪いというのは、自分だけではどうすることもできないことも大きいですから、本当につらいですよね。4年間やってこられて、そろそろ限界というところにきているのだと思います。
ただ、人間関係以外の理由も含めてですが、同じ環境でも辞めずにいる方もいらっしゃる場合は、どのような理由であっても「甘え」と捉える人は存在するかと思います。人材を採用する側が前職の退職理由を確認するのは、また同じ理由で退職されるのではないかというところを懸念しているからです。
とくに、人間関係はどの職場でも合う人、合わない人はいらっしゃいますし、企業風土の違いはありますが、ご自身でも改善しようと取り組まれてきたことなど、できうることをしたことをお伝えしておくことは大事ではないかと思います。
「仕事を辞めたい」と思っても、一旦立ち止まって考えたほうがいいパターンとは
冷静になれていないときは、すぐ答えを出すのは避けた方がよいです。たとえば、意見のぶつかり合いなどがあったとき、理不尽なことがあったとき、心身の疲労が溜まっているときなどです。
大事な決断は、勢いや感情に流されてしまうと取り返しのつかない結果を招くことになります。
結論は、きちんと落ち着いて考えてからで遅くはありません。辞めたいと思うときはどういうときなのかなど、自分と向き合う時間を取ることをおすすめします。
2~3年は同じ仕事をしたほうがいい?
早期退職を繰り返していれば、我慢ができない人だという評価をされることもあるとは思います。だからと言って、退職を前提にしながら2年3年と続けるのもしんどいでしょうし、きっと仕事での結果にも影響がでてくるのではないでしょうか。
やりたいことに真剣に打ち込んだ3年間と、いつも次の仕事のことを考えながら過ごす3年間、自分の人生の時間をどう使うかということにもつながってくると思います。
もし、早期退職のことで採用されなかったのであれば、それは縁がなかったと思い、気にしないこと。
すぐ辞めてしまうのではないかという企業側の不安があっても、それも含めてあなたという人を受入れてくれる企業があるなら、それを払拭するように一生懸命頑張ることにエネルギーを使うほうが健全ではないでしょうか。
職場が仕事がというより、あなた自身がどういう信念を持って仕事をしているかだと思います。どんな職場でも仕事でも、学ぼうという姿勢があれば、人生の礎になるのではないでしょうか。
職場の社内政治、巻き込まれないようにするには
可能な限り、その手の会話には入らない、関わらないようにするのが良いと思います。自分がいるときにその話題がでたら、なにか用事を作ってその場を離れる、それができない場合は、とにかく聞くだけにとどめ、意見を求められても答えないようにしましょう。
「そうなんですね、●●さんはそう思っているのですね」と、ただうなずくだけで、同調しすぎないようにしましょう。相手は自分の話を聴いてくれただけで、むしろ好意的に感じてくれると思います。これは、心理カウンセラーが使う、話の聴き方のテクニックのひとつです。
では、職場いじめのターゲットにならないようにするにはどうしたらよいでしょうか。