会社やめたいけど辞められないとき、「転職しないで」乗り切るには?[心理士監修] (3/4)
行動を分解してみる
人の行動は4つに分解できます。
- 思考(考える、思うなど)
- 行為(歩く、読むなど)
- 感情(楽しい・イライラなど)
- 生理反応(汗をかく、ドキドキするなど)
この中で、変えやすいものと変えにくいものがあります。
「思考」と「行為」は自分の意志で変えやすい
変えやすいものは、「思考」と「行為」です。変えにくいものは、「感情」と「生理反応」です。
いま、何もやる気力が起きないというのは、「感情」が負の方向に反応しています。感情は変えられないと思ってしまうため、さらにやる気がなくなってしまいます。
ただ、感情は変えにくいだけであって、変えることはできます。
「感情」も、「思考」と「行為」で変えることができる
たとえば、「今すぐうれしくなってください」と言われてもできないと思いがちですが、うれしくなるために、以下の「思考」と「行為」を行うことができます。
今すぐうれしくなるにはどうしたらいい?
- 旅行に行ってうれしかった記憶を思い出そうとする(思考)
- そのときに撮ってスマホに保存した写真を見てみる(行為)
どうですか、うれしくなってきませんか? 「思考」と「行為」を変えた結果、「感情」にも変化が出てきたのではないでしょうか。
これを仕事に当てはめて考えてみます。
入社当時の想いや願望を思い出し、それを分析してみる
入社したときは誰でも、会社でこうなりたいという願望があったはずです。それを思い出し、その願望に近づくための「思考」と「行為」を選択してみましょう。
会社で仕事のやりがいを感じたかったということであれば、“自分にとってのやりがいとはなにか”をセルフカウンセリングしてみるのもよいと思います。
結果として、“お客様に喜んでもらうこと”をやりがいと感じていた自分に気づくかもしれません。
“希望しない部署で働くことになってしまった”というケース
商品開発をやりたかったが、営業になってしまった。しかし、営業でも“お客様に喜んでもらう”というやりがいは共通している。
また、商品開発の仕事に携わるまでに、営業で顧客と接する機会を多く経験することで、いかにしてお客様に喜んでもらえるかというスキルを磨けるかもしれない。
そのスキルを手に入れてから商品開発に部署移動すれば、他者にはない“強み”となるだろう。
このような視点を持つこともできます。
「精神的に疲れたから会社辞めたい」は甘えなのか。別の視点から考えてみる
とはいえ、メンタル的に疲れてしまい、仕事を辞めたいと感じてしまうこともあるでしょう。ここでは、なぜ精神的に疲れるのか考えていきたいと思います。