
子どもの「学校行きたくない」対処法を、朝食視点で考えてみる (1/2)
連休後の五月病は大人だけではありません。
子どもの保育園・学校への「行き渋り」。家族とゆっくりとした時間を過ごした後、登園や登校に向けてなかなか気持ちが切り替えられない。
そんな「行きたくない」には、「朝食」もひとつの対策方法です。
管理栄養士として活躍し、『時間×食事で賢い子が育つ!簡単・最強子育て』という著書も出版する子育て×食事のプロである古谷彰子さんが、「体内時計」と朝食の関係について語っています。
朝食は体内時計のズレをリセットしてくれる
体内時計とは、私たちの中に備わっている「1日のリズムを刻む時計」を指します。
この体内時計によって、朝起きて夜眠くなるというリズムを刻んでいるだけでなく、ホルモンの分泌、栄養の代謝、免疫状態なども調整しています。
実は、体内時計は24 時間よりも少し長いリズムを刻んでおり、そのままではズレていってしまいます。脳にある「親時計」、内臓や血管、皮膚にもある「子時計」に働きかけ、毎日24 時間に合わせてリセットしなければなりません。
朝食を食べることで各内臓を含むすべての細胞に対し、朝が来たことを脳を介さずに直接伝えることができます。
食事の他にも、太陽の光や運動と合わせた“トリプル刺激”が体内時計のズレをリセットするのに効果的とされています。
どんな朝食がオススメ? 意識したい3つのポイント
朝食に「タンパク質×糖質」はマスト!
体内時計を整えるうえで重要なのが、朝に「タンパク質」と「糖質」を摂取すること。
体内時計のリセットのスイッチの一つとなるのが「インスリン」というホルモンで、これは糖質摂取による血糖値上昇で分泌されます。
加えて、タンパク質をとると、同じく体内時計のリセット作用がある「インスリン様成長因子」というホルモンが分泌されるため、「糖質+タンパク質」というセットで朝にとるのが、時間栄養学的にはとても重要なのです。
体内時計がリセットされてから約12 時間後に分泌される「メラトニン」というホルモンが良質な睡眠へと導くため、朝食でしっかり糖質とタンパク質をとることは睡眠の質向上に直結します。
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