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2020年8月17日

子どもの膝の痛み「オスグッド病」とは。原因と予防ストレッチを専門家が解説 (2/2)

パーソナルストレッチのやり方

 パーソナルストレッチは、全部で4つの工程があります。ひとつずつ解説していきますので、実際に行ってみましょう。片足ずつ施術していきます。

1)まずリラックスさせて筋肉を伸ばしやすい状態を作ります

・子どもを仰向けに寝かせ、親は足側につきます。
・子どもの足首を持って軽く後ろに引っ張りながら膝を伸ばし、リズミカルに上下左右に揺らす、ねじる、回すなどを行い、脱力させます。

2)次に、太ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)を伸ばしましょう。そこを伸ばすことで、太ももの前の筋肉が伸びやすい状態となります

・仰向けに寝た状態で、片足の膝を曲がらないようにして頭の方へ押します。
・息を吐かせながら、20秒ほどかけてじっくり伸ばしてあげてください。

▲写真提供:プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)

3)いよいよ大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)を伸ばしていきましょう

・子どもをうつ伏せにさせ、親は子どもの体の横に移動します。
・子どもの頭から遠い方の親の足を立て膝にし、その腿の上に子どもの腿を乗せます。
・乗せた子どもの足を、カカトとお尻がくっつくようにしっかり曲げます。これで大腿四頭筋を伸ばすことができます。かなりきついと思うので、5~10秒くらいを何回か分けて伸ばすようにします。

▲写真提供:プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)

4)続けて、腸腰筋を伸ばしていきましょう

 子どもの膝を腿に乗せたまま、今度は膝を伸ばした状態で伸ばしましょう。その状態で腰またはお尻を下に抑えます。すると、足の付け根の股関節の前部分が伸びるでしょう。

 ここは「腸腰筋(ちょうようきん)」と呼ばれる筋肉です。股関節を曲げる動作に使用する筋肉で、膝を曲げる際に同時に働くため、一緒にストレッチをすることをオススメします。

▲写真提供:プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)

 以上、1~4の工程を、反対の足も同様に行います。

パーソナルストレッチで子どもの怪我を予防できる

 このように、親が子どもにパーソナルストレッチをかけてあげることで、しっかり筋肉を伸ばすことができます。その結果、オスグッド病を予防し、もし痛みが出てしまっても軽減することができるのです。

 どうしても難しいという場合は、子どものストレッチに強い「プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)」というパーソナルストレッチ専門のサービスもあります。ここでは子どもにストレッチをかけるだけではなく、パーソナルストレッチのかけ方を教わることも可能です。子どもの未来を親の手で守るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:運動後の子どもには「ストレッチ」を。その理由と効果的なケア方法を専門家が解説

<プロフィール>
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年・静岡県出身。小中大でバスケを指導し、独創的理論・論理的指導で選手育成をする。体力テストが低水準校で県優勝し、無名選手達で東海大会6位となる。最高は全国準優勝。
2019年度より旭川大学短期大学部准教授として、これらの理論を応用した幼児体育・健康の研究を行う。またパーソナルストレッチやスポーツスタッキング、部活動改革にも取組む。
[HP] https://mt-a.jimdo.com

<写真提供>
プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)
https://www.jjsa-prostretch.com/

<Text:赤堀達也/Photo:Getty Images/写真協力:プロストレッチ(日本ジュニアストレッチ協会)>

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