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「トレイルは走ることが全てではない」。トレイルランニングの楽しみ方を SALOMONアスリート反中祐介に聞いてみた (3/3)

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「初めて山に入るなら、1人ではなく経験者と一緒に行きましょう。トレイルランニングは、良くも悪くもすべてが自己責任。滑落や遭難など、常に命の危険と隣合わせであることを忘れてはいけません。ちゃんと下山して帰ってくるまでがトレイルランニングだと考えてください。1人では、それだけで危険が増えます」

 周囲にトレイルランナーがいなければ、チームに所属したりイベントに参加したりするのも良いでしょう。山は自分が想像している以上に危険な場所。そのうえで、最低限のマナーを守りトレイルランニングを楽しんでください。

「まず、すれ違う人には必ず挨拶すること。山道は共有のものですから、ハイカーやマウンテンバイクなどもいます。例えばハイカーがいれば、一緒のペースで歩きながらコミュニケーションをとる。山においてトレイルランナーは新参者ですから、“走らせてもらう”という感覚を持っておいてください」

 また、地図の読み方を覚えたり、クマやスズメバチの目撃をはじめとした情報を常にキャッチしたりすることも大切だという反中さん。水分や食糧はもちろん、緊急時に備えて、GPSはスマートフォンではなくGPSウォッチを持っておくと安心だと言います。そのうえで、スマートフォンは電池消費をできるだけ抑え、“いざというとき”に使えるようにしておく必要があるそうです。

マラソンとトレイルレースの違い

 最後にマラソンからトレイルレースへ挑戦する方に向けて、頭に入れておくべき違いについて伺いました。ぶっつけ本番で失敗しないよう、ぜひ確認のうえ実践してみてください。

「まずマラソンとトレイルでは、ペースの指標が異なります。マラソンは出来るだけイーブンペースで刻み、最後まで走り続けられることが理想ですよね。しかしトレイルは、実質的にイーブンペースというものが不可能です。アップダウンや足場の悪いところでは、思うように走れませんから。それなのにイーブンペースを維持しようとすれば、おそらく途中で走れなくなってしまうでしょう。そこで1つの指標となるのが心拍数。心拍数が上がっているとオーバーペースの、一向に上がらないようならエネルギー不足の可能性があります。ただし適切な心拍数は個人差がありますから、事前のトレーニングで把握しておいてください」

 さらに怪我への対策についても、次のように話してくれました。

「トレイルランナーで、タイツを履いている人は意外と少ないんですよ。ハーフタイツにカーフサポート、膝はテーピングというケースが多いですね。これは関節を覆って、可動域を制限してしまわないためです。最近はカットされた状態で貼り方の解説まで添えられたテーピングテープが売っていますから、使ったことのない方はそういうものを選ぶと良いですよ。また、前のみへ進むマラソンと異なり、トレイルでは横への足の動きが生まれます。拇指球で地面を捉え、安定して走ることが大切です。そしてオフロードはロードと比較して地面からの反発が少ないため、“少ない反発をいかに上手く使えるか”がポイント。上手く使えないと、あっという間に疲れてしまいます。その他、捻挫や脱水、ハンガーノックなどは起こりやすいトラブル。いずれも、まず少しでも山を経験すると実感できることでしょう」

 平坦ではないからこそ、辛い場面を乗り越えた達成感は格別なもの。また、山頂に行かなければ見られない景色もまた、トレイル独自のものと言えるでしょう。下山した時には、ロードのマラソンとは違った喜びがあるはずです。

 ちなみに初心者にオススメの大会として、以下3つの大会を教えてくれました。まずはトレーニングで経験を積み、レース挑戦へとステップアップしてはいかがでしょうか。

<反中さんのオススメ大会>
スリーピークス八ヶ岳トレイル(山梨県)
ATRF(秋田県)
NAC トレイルランinニセコ(北海道)

<撮影協力>
Café Restaurant hygge(カフェレストラン ヒュッゲ)
札幌市中央区宮の森2条14丁目1-14
011-613-3820

[プロフィール]
反中祐介(たんなか・ゆうすけ)
1991年9月生まれ、岐阜県出身。中学から高校まで陸上競技部に所属し、中長距離選手として活躍。大学在学中はランニングコーチとして活動する。大学卒業後、スポーツ用品の輸入・販売等を手がけるアメアスポーツジャパン株式会社に入社。SALOMONのショップスタッフとして勤務し、現在はSALOMONアスリートとしても活動している。レース実績は「第5回大雪山ウルトラトレイル」白滝天狗トレイル・40k部門優勝など多数

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】http://www.run-writer.com

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<Text & Photo:三河賢文>

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