インタビュー
2017年10月31日

NGT48・加藤美南「緊張をプラスに変える力もバトントワリングのおかげで身についた」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#5 (3/3)

 全国大会に出場することが目標だったので、それが達成できたことで私の中で一区切りついたんです。その頃から芸能界に興味を持ち始めていたんですけど、タイミングよく新潟に48グループができて。大好きな新潟を盛り上げたいと思っていたので「これだ!」っていう感じでオーディションを受けました。

——バトンで鍛えた技術や表現力は、NGT48の活動にも活かされているのでしょうか?

 私、もともと運動は苦手なタイプだったんです。小学校に入ってすぐの頃は体型もガリガリだったですし、マラソン大会でビリから3番目くらい。それが6年生のときには筋肉もついて、マラソン大会でも3位になったので。あと、ステージに立ったときに緊張をプラスに変える力もバトンのおかげで身についたと思います。

——どうやって変えるんですか?

 コンサートも舞台袖ではやっぱり緊張するんです。自分の出番の前曲がかかってるときなんかは特に。ステージに出ても数秒くらいは緊張しているんですけど、そこで「お客さんは私が緊張してる姿を見に来ているわけじゃないし、私が笑顔で楽しんだ方が楽しくなれるはず」と思うんです。失敗しても死ぬわけじゃないですし。

——ファンの存在が大きいんですね。

 すごく大きいです。ステージに立って、観客席を見て、「これだけ多くの人が自分たちを見に来ている」と思うと毎回感動しちゃうんです。

——テレビやコンサートでバトンやアクロバットを披露するときも、本番に強いイメージがあります。

 失敗したことは一度もないですね。でも、久しぶりだと緊張しちゃうので、仕事の前日には練習して手首を慣らします。

——前日で大丈夫なんですね。

 はい。一度成功できた技の感覚は忘れないので。

——今後、バトン関連のことでやってみたいことはありますか?

 バトントワリングがオリンピックの種目になればなと思っています。あんまり知られていないんですけど、バトンの世界大会では日本が圧倒的に強いので、オリンピックの種目になれば、金メダルの常連になれるはずなんですよ。

——そうなんですね。

 私が通っていたスクールにも岩渕圭登さんっていう世界チャンピオンがいたり、新潟県大会で一緒に戦っていた恩田梨央さんや倉内美紅さんという選手が世界大会に出場していたりするので。こういった選手たちの活躍を見てもらえるように、私は普及活動を頑張りたいです。そのためにも、メディアやステージでバトンを披露して、少しでも多くの方に興味を持ってもらいたいと思っています。

——そういえば、ディズニーランドでバトンを披露したことがあると聞きました。

 中学1年生のときですね。ダンサーやマーチングのオーディションがあって、スクールのみんなでバントをやっている姿をビデオに撮って送ったんです。そうしたら、審査に通って「ゲスト出演しませんか?」って連絡をいただいて。

——そうやっていろんな場所で披露していくことが普及につながりますよね。

 そうですね。子どもたちに「かとみな(加藤の愛称)ちゃんを見てバトンをやりたいと思った」って言ってもらえたらいちばんうれしいですね。

[プロフィール]
加藤美南(かとう・みなみ)/NGT48 チームNⅢ
1999年1月15日生まれ、新潟県出身。2015年7月にNGT48第1期生オーディション最終審査に合格。同年8月のお披露目イベントではセンターポジションを務めたほか、AKB48シングルの選抜入りをするなど、中心メンバーとして活躍している。AKB48選抜総選挙では生え抜きメンバーでは唯一、2年連続で100位内にランクインを果たす。特技はバトントワリングとアクロバットパフォーマンス。バトントワリングでは全国大会の出場経験を持ち、ステージ上で側宙を披露することもある。
★NGT48 2ndシングル(タイトル未定) 12月6日(水)リリース
【NGT48公式サイト】http://ngt48.jp/
【アリオラジャパン公式サイト内NGT48ページ】http://www.sonymusic.co.jp/artist/ngt48/

▼前編はこちら

NGT48・加藤美南「バトントワリングは自分を追い込める場所。その存在があってうれしくて頑張れた」(前編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#5 | 趣味×スポーツ『MELOS』

<Text:森祐介/Photo:時永大吾>

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