2022年12月5日

FIFA(国際サッカー連盟)とワールドカップのオモシロ歴史話|世界が動いたスポーツ記念日

世界規模で話題になったスポーツトピックを厳選してお届けする「世界が動いたスポーツ記念日」。今回は、世界中のサッカーを統括する競技団体、FIFA(国際サッカー連盟)についてのお話を紹介していきます。

サッカーで世界をひとつに束ねたFIFA

「世界規模で盛り上がるスポーツの祭典とは何か」と訊かれたら、多くの方は「オリンピックかサッカーのワールドカップ」と答えるでしょう。

今回紹介するエピソードは、そのワールドッカップを主催する競技団体である、FIFAの成り立ちについてです。

FIFAは主にワールドカップを主催する団体として知られていますが、他にも2年ごとに行われる20歳以下の世界ユース選手権やU17(アンダー・セブンティーン=17歳以下)世界選手権、世界女子サッカー選手権なども主催・運営しています。

ちなみに、日本サッカー協会(JFA)は、FIFAの下部組織であるアジアサッカー連盟(AFC)に所属しています。

FIFA発足は1904年5月23日

そんな世界のサッカーを統括するFIFAが発足したのは、今からなんと100年以上も前となる1904年の5月23日のこと。実に第一次世界大戦よりも前というから、その歴史の古さに驚くばかりです。

FIFAを立ち上げた理由のひとつとなったのが、何を隠そうワールドカップの開催なのです。

フランス、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、スイス、スペイン、オランダの7カ国のサッカー協会がパリの会合に参加し、連盟の発足を承認。

その翌年となる1905年、FIFAはいよいよ念願の国際選手権を開催すべく大会規約を決め、参加国を募ったものの、申し込みゼロという散々な結果に終わります。

強力なリーダーシップがなく影響力を欠いたことやはどのくらい、資金的な裏付けがなかったことが原因だったようです。

その後まもなく第一次世界大戦が始まったことにより、世界選手権の実現は1930年まで待つことになります。

FIFA加盟国はどのくらい?

FIFA加盟国は2018年時点で211カ国となっており、これは現在世界の独立国数(2017年5月時点で193過酷)より多い計算になります。

その理由は、イギリスのようにひとつの国でありながら4つの地域がそれぞれチームで加盟しているところがあるからに他ならず、中国の場合は中国以外にマカオ、香港、台湾がそれぞれ独立したチームとして参加しています。

参加国数や規模をみても、今やワールドカップは世界の一大イベントになったといっても過言ではありません。これほど多くの国をひとつに束ねたFIFAの功績はとても大きいと言えるでしょう。

次回FIFAワールドカップは3カ国共同開催

2002年には韓国との共催で日本にもやってきたワールドカップ。2022年現在、これまで計22大会行われており、2026FIFAワールドカップはカナダ・メキシコ・アメリカ合衆国の3カ国共同開催となっています。

ひとたび開催されると、その経済効果はオリンピックに迫るほど大きいと言われていることからも、サッカー人気の大きさはもちろん、ワールドカップの注目度の高さがうかがえます。

 

この日生まれたサッカー選手は?<5月23日編>

FIFA(国際サッカー連盟)発足の5月23日に生まれたサッカー選手といえば……

●平瀬智行(ひらせ・ともゆき)
鹿島アントラーズをはじめ、Fマリノス、ヴィッセル神戸、ベガルタ仙台で活躍。2010年に現役を引退した後、ベガルタ仙台でアンバサダーとして活躍している。(1977年5月23日生まれ)

●永井龍(ながい・りょう)
Jリーグ・ファジアーノ岡山所属に所属するフォワード。ユース時代から年齢別の日本代表に選出された経験を持つ実力派。(1991年5月23日生まれ)

●ウーゴ・アルメイダ
元サッカー選手。かつてはブレーメンやドイツのハノーファーで活躍した経験を持つ。現在はサッカー指導者として活躍している。(1984年5月23日生まれ)

●北嶋秀朗(きたじま・ひであき)
主に柏レイソルで活躍し、日本代表として戦ったこともある、フォワード。現在はサッカー指導者として活躍している。(1982年5月23日生まれ)

《参考文献》
「日本大百科全書」小学館
片野優・須貝典子 著「国民気質で観るサッカーW杯」ベースボールマガジン社
大住良之 著「旅するワールドカップ」あすとろ出版

<Text:アート・サプライ>