インタビュー
2017年11月27日

全人類に跳ばせたい。“縄跳び愛”がハンパない男の未知なる野望(後編) (1/3)

 3つの縄跳びのギネス世界記録™保持者である縄跳びプロパフォーマーのSADAさん。前編ではSADAさんが縄跳びと出逢ったキッカケやスポーツとしての縄跳びの素晴らしさ、これから縄跳びをはじめる人のための縄跳びの跳び方などをお訊きした。

 後編ではギネス世界記録に挑戦するに到った経緯やSADAさんが縄跳びを通じて伝えたいこと、これからの夢について訊く。ひとたび話しはじめると、とまらないSADAさんの熱すぎる縄跳び愛。はたして彼にとっての縄跳びとは。

前編:ギネス世界記録を次々ゲット。縄跳びに人生を賭けてハマった男のストーリー(前編)

ギネス世界記録をとることで、縄跳びで世界一を形に!

--SADAさんがギネス世界記録に挑戦しようと思ったのはどうしてだったんでしょうか?

 縄跳びを極める道を進むなら、やっぱり世界一にになりたいと思いました。それで世界大会に挑戦しましたが、トップになるのは難しくて。そんなときにギネス世界記録に挑戦してみませんかっていうイベントの依頼があって。

 縄跳びの世界記録といえば、鈴木勝己(※)さんがいらっしゃいますが、あまりにも超人的な記録だったので、彼の記録に挑戦するのはいくらなんでもムリだと。だけどイベント依頼があってから改めて世界記録について調べていたら、お尻で跳んで縄跳びをする、そういう種目がギネス世界記録であったんですよ。鈴木さんの記録はムリだけど、これならいけるかもって思って、それで初めて挑戦させてもらったんですよね。

 ただ、1回目の挑戦ではイベントで記録更新したにも関わらずギネス世界記録のイギリス本社が認めてくれなかったんですよ。だからまたギネス世界記録は諦めかけていたんです。それから数年後、少し跳び方が違うのですが、後輩が「おしり跳び」でギネス記録をとったって聞いて。「え〜、いいな〜」と思ったんですけど、アメリカのピーターさんっていう方に後輩の記録が抜かれちゃったんです。それで「おっ、それはマズイ」ってことで「おしり跳び」に挑戦させてもらって。結果、記録を塗り替えてなんとか日本として「おしり跳び」を守ることができたっていうか(笑)。

--「おしり跳び」でとうとうギネス世界記録保持者になったわけですね。

 縄跳びで何かしら世界一って思っていたのが形としてちゃんと見えるものでいただけたので、ものすごくうれしかったです。

--ギネス世界記録保持者となってその前と後では何か違いますか?

 初対面の人の反応が変わりました。私としては縄跳びの魅力を伝えたいのですが、まず皆さんが興味を持つのが「え、ギネス世界記録!?」っていうところで(笑)。

 テレビ番組からの依頼も増えましたね。「縄跳びってこんなにたくさん遊び方があって楽しいんですよ」っていうのを伝えたいんですけど、テレビだとギネス世界記録を持っている人という紹介ばかりで。あんまりギネス世界記録っていうのを前に出していかない方がいいのかなって思っちゃうぐらいスゴいです(笑)。

--ギネス世界記録って聞いて興味を持って、しかもそれが縄跳びって聞くと「へぇー」って思ってもらえたなら、とてもいいことだと思いますが……。

 事前にもらった今回のインタビューの概要にも、「ギネス世界記録を3つ持つ」って書いていただいてますけど、実は後輩の生山ヒジキくん(※)は6個更新してますし、宙返りを得意とする三村大輔くん(※)も4個更新、7重跳び体現者の森口明利くん(※)も4個更新、日本人では2番目にギネス世界記録を更新した30秒間早跳びの鈴木めぐみちゃん(※)。ほかにもダブルダッチの後輩たちや、8の字跳びの小学生、犬、ロボットなんかも。日本の縄跳びギネス世界記録保持者はたくさんいて、そんなに誇れる数ではないです。ただ、ちょっとおもしろい縄跳びのワザ持ってるねと。ちょっと違う種類ですボクのは(笑)。

--そうんなんですね! でも、後輩の方々が持っているようなそういう縄跳びに関するギネス世界記録を聞くと挑戦したくなりますか?

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