インタビュー
2018年5月3日

リアルを描き続ける作品は「格闘家の夢」。総合格闘家・堀口恭司『グラップラー刃牙』【私のバイブル #4(後編)】 (2/2)

刃牙のようなワクワクする戦いを

― 確かに日本の格闘技ファンというのは、点というより線で積み重ねてきた歴史やバックボーンみたいなものに感情移入しますよね。そんな中、次回の「RIZIN.10」で堀口選手はメインイベントでイアン・マッコール選手と戦います。2人はそれぞれUFCでデメトリアス・ジョンソンとタイトルマッチを戦ったという縁もあります。

UFCにいたときは自分より上にいた選手ですし、2017年大晦日のバンタム級GPで戦えると思っていたのですが、マッコールがアクシデントで負けてしまって実現せずだったので、今回メインで戦えるというのですごくワクワクしてます。もちろん弱い相手じゃないですけど、UFCのときのマッコールの戦い方も頭に入ってますし、現時点では自分がKOで勝つイメージしかないですね。

― イメトレではKO完全勝利ということですね。

それを実現するためにも、試合に向けてトレーニングをして仕上げていっている段階ですね、いまは。楽しみにしていてください!

― ものすごく楽しみにしています! また先日、那須川天心選手が堀口選手と戦いたいとコメントしていましたね。「堀口選手はキックルールでやっても強いに違いない」と。

いいですね。ぜんぜんありですよ。『グラップラー刃牙』も、やっぱりみんなが見たい、戦ったらどっちが強いんだろうという戦いをこれだけ長きに渡って見せてくれているから今でも人気があるんだと思うし、いまでは宮本武蔵とまで戦うようになってるし(笑)。だから僕もそういう試合をこれからもたくさんやっていきたいです。

― では、那須川選手との対戦も近いですか!?

近いんじゃないですか!(笑)。みんな観たいカードをやらないと。RIZINも盛り上がらないし(笑)。やっぱり、あの年齢で心が落ち着いてるし、すごいなとは思いますよ。

― 総合ルールでやってる堀口選手が、キックルールで戦うなんて刃牙的な展開ですよね。

やっぱり、そういうのが日本の方々はおもしろいと感じてくれてるし、期待してますよね。

― その行きつく先に、最強の答えが見えてくることを期待しつつ、堀口選手にとっての『グラップラー刃牙』とは、いったいどんなものなのでしょう?

リアルな体の動き。以上!(笑)。

― やはりそこにいきつくんですね(笑)。

でもやっぱり、「格闘家の夢」じゃないですかね。格闘家としてこうなりたい、こう強くありたいと思わせてくれる。出てくる格闘家はどれも個性的ですし、1つの勝ち負けで強い弱いが決まらない。本部以蔵なんかそうじゃないですか。地下トーナメント編であっさり負けて、こいつ弱いなと思ってたら、そのあとの話でものすごく強かったり(笑)。最強、強さの形を追い求め続ける『グラップラー刃牙』をこれからも読んでいきながら、僕も自分なりの「最強」を追い求めていきたいと思います。

▼前編はこちら

絶対勝てないけど刃牙や独歩と戦ってみたい。総合格闘家・堀口恭司『グラップラー刃牙』【私のバイブル #4(前編)】 | 趣味×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
堀口恭司(ほりぐち・きょうじ)
1990年10月生まれ、群馬県出身。RIZINバンタム級GP2017チャンピオン。幼少から伝統派空手を学び、PRIDEやK-1の影響を受け空手からMMA(総合格闘技)へ転向。2013年UFCでデビューし4連勝を飾った後、常にトップランキングに名を連ねる。2016年アメリカの名門「アメリカン・トップチーム」所属、2017年4月には日本の格闘技界を盛り上げたい想いからRIZINに電撃参戦。一階級上げてバンタム級GPに参戦すると、所英男、ガブリエル・オリベイラに勝利。大晦日に行われた準決勝マネル・ケイプ戦、決勝の石渡伸太郎戦まで全試合KO・一本勝利で完全優勝を果たし、その存在感を残した。
【通算戦績】23勝2敗(UFC7勝1敗、RIZIN5戦全勝)※2018年4月末現在

◎堀口恭司 Twitter https://twitter.com/kyoji1012
◎RIZIN 公式サイト http://jp.rizinff.com
◎RIZIN Twitter https://twitter.com/rizin_pr
[撮影協力]HALEO表参道 http://www.haleoomd.com

[作品紹介]
『グラップラー刃牙』板垣恵介(第一部/全42巻)
主人公、範馬刃牙は「地上最強の生物」=父を超えるため、最強を名乗る男達と戦い続ける格闘マンガ。地下闘技場編、最大トーナメント編などで描かれた戦いのシーンに憧れた格闘家も少なくない。第一部の後、外伝はじめ『バキ』『範馬刃牙』『刃牙道』と続き、現在も「週刊少年チャンピオン」にて新章に突入した『バキ外伝 疵面 -スカーフェイス-』(板垣恵介&山内雪奈生)を連載中。さらに2018年夏には、シリーズ第2部「バキ」がアニメ放送決定(NETFLIX先行配信、地上波放送予定)。今年は、刃牙から目が離せない!

◎秋田書店 http://www.akitashoten.co.jp
©板垣恵介(秋田書店)1992

<Text:関口裕一+アート・サプライ/Photo:小島マサヒロ>

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