2022年7月29日

「より多くの女性をスタートラインへ」。世界最大のスポーツコミュニティStravaが目指す未来とは

 1億人以上のアスリートが参加する世界最大のスポーツコミュニティサービスStrava(ストラバ)が、プロスポーツにおける公平性を求めて「Strive for More」と呼ばれるさまざまな活動を始めました。

プロスポーツの公平性を高めていく活動「Strive for More」がスタート

 2022年7月24日、第1回ツール・ド・フランス ファム・アヴェック・ズイフトの開催で、33年ぶりに女性がツールの舞台に戻ってきました。これを機に、Stravaはプロスポーツにおける公平性を啓蒙して支援していくことを表明。アスリートやファン、関連組織と連携してサポートを表明、行動を起こすことで、より多くの女性がスタートラインに立つことを呼びかけます。

 Stravaはこの新しい取り組みを「Strive for More」と命名し、今後3年間で100万ドルの資金を投じることを発表しています。

 Strive for Moreの最初のアクションは「寄付」。プロの女子サイクリストの現役中および引退後のキャリアサポートを行なっているThe Cyclists' Allianceへの寄付を通じて、同組織の運営と発展を支援します。

 The Cyclists' Alliance事務局長 Iris Slappendel氏は、次のようにコメントしています。

「この資金提供は、単なる資金提供ではなく、私たちの活動への賛同であり、志を同じくする人々の連携強化を支援し、アスリートの声を増幅し、サイクリングにおけるすべての女性のための基準を総体的に引き上げるものです。私たちが提示する考えに変革を起こし、私たちの仲間の夢を実現する機会を提供することになるのです。このパートナーシップにより、TCAは220人以上のライダーを代表する唯一の独立組合として、権利、機会、賃金が平等で安全な労働環境を提唱し続けることができるのです。

また、Stravaはアメリカ人として初めて女子ツールを制したMarianne Martin選手、アフリカ系アメリカ人女性として初めてプロのロードサイクリングチームに所属したAyesha McGowan選手、史上初の女性のパリ-ルーベで優勝したLizzie Deignan選手などの著名なアスリートとともに「Strive for More」への賛同を募っています。一人ひとりの賛同は、プロ競技の参加を目指す女子アスリートたちへの応援を示すとともに、そのためにそれぞれが出来ることについて情報を得る機会を作ります」

多くの女性アスリートが抱えるお金の悩み

 サイクリングをはじめ、プロスポーツに参加する多くの女性アスリートは、活動を維持するためフルタイムで働いています。

 プロサイクリングにおいては、女子アスリートの約半数が副業をしているか、家族から経済的な支援を受けながら競技を行なっており、コンチネンタルチームの選手の65%、ワールドツアーライダーでも25%の女子選手は競技以外の仕事をしているそう(※)。

 こうした選手たちをサポートし、プロの女子アスリートの現状を変えていくことで、女子スポーツ界の発展と公平性を目指していくといいます。

 この活動について、Strava CMO のZipporah Allen氏は次のようにコメントしています。

「私たちは世界最大のオンラインスポーツコミュニティとして、すべてのアスリートがプロ競技に参加するために必要なリソースとサポートを同じように利用できるようにする責任があります。Stravaは、アスリートにより大きなつながりとコミュニティを提供するプラットフォームであり、その発展のために出来ることはまだまだあります。ツール・ド・フランスとツール・ド・フランス・ファム・アヴェック・ズイフトのスポンサーとして、またThe Cyclists’ Allianceのパートナーとして、私たちは女子サイクリングだけでなく、他のプロ競技においても女性の環境に持続的な変化は必要だと考えます。『Strive for More』は、そうした変革を起こすためのムーブメントです」

※出典:The Cyclists’ Alliance's 2022 Rider Survey

応援の気持ちはSNSでシェア

 応援したいなと感じた人は、以下のアクションで応援することができます。

  • 『Strive for More』特設サイトで名前を残す
  • 応援画像をダウンロードしてSNSでシェア
  • Stravaアプリ内の『Strive for More』コミュニティに参加し、チャレンジアクティビティに挑戦

『Strive for More』特設サイト: www.strava.com/striveformore

<Text:編集部>