忘年会で要注意のアルハラ!「勝手に〇〇される」、約半数がハラスメントと認識 (2/2)
男女別の割合
飲み会を欠席したことに対する叱責について、「ハラスメントだと思う」と回答した割合は、男性72.8%、女性86.0%と、女性のほうが高い割合を示した。
世代別の割合
飲み会を欠席したことに対する叱責について、「ハラスメントだと思う」と回答した割合は、Z世代が77.3%、Y世代(ミレニアル)が78.3%、X世代が78.1%、ベビーブーマー81.3%で、シニア層の方が高い割合を示した。
※「はたらく定点調査」では、Z世代を15~26歳、Y世代(ミレニアル)を27~41歳、X世代を42~57歳、ベビーブーマーを58~69歳とそれぞれ定義しています。
結果考察 パーソル総合研究所 研究員 金本 麻里
アルコール・ハラスメント(略してアルハラ)とは、飲酒に関連した嫌がらせや迷惑行為、人権侵害を指す。今回の調査結果から、「飲み会欠席に対する叱責」「お酌をしなかったことに対する叱責」について、約8割の就業者がハラスメントだと感じることが明らかになった。
従来、仕事上の人間関係を構築する手段でもあった「飲み会」「お酌」を拒否することへの叱責は、業務上必要かつ相当な範囲の指導だという反論もありそうだ(パワーハラスメントは業務上必要かつ相当な範囲を超えたものと定義される)。だが、法的にハラスメントにあたるかは別として、現在では多くの就業者がこのような叱責を、行き過ぎた指導だと感じていることがわかる。
特に、女性や高年齢層では、ハラスメントと感じる人が多かった。ハラスメントだと思う基準は、人によって異なることが先行調査※からわかっており、一般的に、女性は男性よりも厳しい基準をもち、若年層は逆に基準が緩い。
ただし、唯一「勝手にビールを注文される」はZ世代の方がハラスメントだと感じやすかった。上の世代に比べ、多様な個人の価値観が尊重される環境で育ったZ世代は、「とりあえずビール」に違和感をもつ傾向があるようだ。
このようなはたらく人のアルハラへの意識の高さや、性別や世代による感覚の違いは、忘年会を楽しむうえで参考になるかもしれない。
※パーソル総合研究所(2022)「職場のハラスメントについての定量調査」
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<Edit:編集部/調査結果引用:PERSOL(パーソル)>