フィットネス
2021年10月15日

あなたもブルース・リーや岡田准一に!?フィリピン武術「カリ」を体験してきた (3/3)

▲相手のナイフをかわし、ディスアームさせた瞬間。赤いナイフが吹き飛んでいるのがわかります

 最後は「素手攻撃」のパターンと、その受け方を教えてもらいます。いかにダメージを食らうことなく攻撃を受け、素早く相手の急所を攻められるかがポイントです。

 相手の打拳を左手で流して誘導しながら肘で受け……、

 そのまま自分の右拳で相手の腕と顔面を殴りながら間合いを詰めて右ひじで首元にヒット!

 ここまで約1時間。時間の都合上、1つひとつの動きをじっくり教わることはできませんでしたが、カリの基礎となる4カテゴリーを体験することができました。

「初めて食らう技ってびっくりするので、対応することができないんですよね。徒手空拳も実に奥が深いのですが、それだけでは路上の実戦を考えると不十分。武器に対応できなければなりません。カリにはスティックやナイフなどの武器術があり。これを習得することで、いろんな場面に対応できるようになるんです。現実的な話で言うと、これを訓練しておくことで命を落とすところが重傷、重症のところが軽傷、軽症が無傷で済むようになります」(中村師父)

愛弟子3名にインタビュー。「カリの動きでナイフを持った酔っ払いを撃破しました」

 稽古後、中村師父の愛弟子3名にインタビューを行ないました。彼らはなぜカリに取り組むのでしょうか。

▲竹内一馬さん

 1人目は、BUDO-STATIONでジークンドー&カリのインストラクターを務める内弟子の竹内一馬さん(28歳、会社員)。中村師父の元で長年修行を積んだ期待の若手武術家は、どんな思いで指導にあたっているのでしょう?

「インストラクターになったのは2年前くらいですね。教える際は専門用語を並べても初心者の方には伝わらないので、最近はなるべく身近なもので例えてわかりやすく指導するように心がけています。カリを始めてからは身近なものでも武器になるんだなと感じていて、例えばボールペンや箸を持っても、先ほどのナイフ術のような動きを自然とやってしまいますね(笑)」

▲羽中田みな美さん

 2人目の内弟子は、会社員の羽中田みな美さん(27歳)。これまで格闘技経験がなかったそう。

「きっかけは、3年前にYouTubeで中村師父の動画を観たことでした。ずっとテニスをやってきたのですが、素手でできる格闘技を何か始めようと思ったんです。ジークンドーやUSA修斗、そしてカリを実際にやってみるとすごく楽しくて、かっこいい技ができるようになった時はとてもうれしいですね!」

▲小坂一弘さん

 中村師父の長年の愛弟子で指導員の小坂一弘さん(53歳、建設業)は、ジークンドー歴20年のベテラン。カリの稽古が実生活で役に立ったとか。

「もともとブルース・リー先生の映画がきっかけで、中学生の頃にジークンドーに興味を持ちました。その後33歳の時に中村師父のIUMAに入門して東京支部に通うようになり、現在まで20年間続けています。普段は建設業の仕事をしているのですが、夜間に工事をしていた時に、酔っ払いにナイフを突きつけられたことが1度あったんです。今ほどのナイフ捌きはできませんでしたが、その時に軽くスッとかわすことができたんです。『これは使える!』と思ったのと同時に、カリの稽古の成果が出た瞬間でしたね」

護身術の効果も! 女性はチカン撃退に有効

 カリはあらゆる武器術、徒手空拳に対応していることから、護身術としても効果が期待できます。小坂さんのようなケースは稀かもしれませんが、特に女性は自身を守るための手段として身に付けるべきだと感じました。

今回筆者が参加したBUDO-STATIONでは、通常10,000円の入会金が年内までタダになる『入会金無料キャンペーン』を行っているそうです! 楽しく学べ、護身術にも期待できるフィリピン武術『カリ』。興味のある方は1度体験してみてはいかがでしょうか?

▲最後は全員で記念撮影

<参考サイト>
・BUDO-STATION
東京都荒川区西日暮里2-8-4 山本ビル2F
http://budo-station.jp/

・IUMA日本振藩國術館公式ホームページ
http://www.bruceleejkd.com/

<Text:松永貴允/Photo:柳沢宏味>

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