
筋トレ後「してはいけないこと」とは?筋肉をつけるためにやるべきこと【医師監修】
筋トレは筋力を育てるために、つらさを乗り越えて行うもの。そのつらさを乗り越えたにも関わらず、台無しになるような行動をしてはもったいない!
そこで、筋トレ後に控えるべきNG行動5選を、足立慶友整形外科の理事長である北城雅照先生に聞いてみました。筋肉量を増やすために必要なことも解説します。
▼教えてくれたのは……
足立慶友整形外科
理事長 北城雅照先生
医師が語る、筋トレ後にしてはいけないこととは
筋肉を成長させるには、筋トレ後に適切な休息をとることが大切です。休息により筋肉を回復させ、筋力の向上などの成果が現れます。
つまり、筋肉を成長させるには筋肉の修復を妨げる行動は避けなければならないのです。以下に「筋肉の修復に悪影響な行動」を5つ挙げます。筋トレ後にはなるべく避けるようにしましょう。
NG行動1 水分補給を怠る
損傷を受けた筋肉を修復させるには、水分が非常に重要な役割を果たします。
成人では日常生活を行う上で1日30~40ml/kg必要と言われており、体重60kgの人では約2lの水分が必要です。さらに、運動するとより水分が必要なります。
トレーニング前後の水分摂取の目安は、「ちょっと喉が渇いたなと思う前に小まめに水分を摂るようにする」です。喉が渇いたと感じた時点で体は脱水になっています。筋トレ中・筋トレ後は、喉の渇きを感じない程度に適宜水分補給を行いましょう。
NG行動2 過度なアルコール摂取
アルコールは筋肉の修復プロセスを阻害するため、筋肉の修復に悪影響を与えます。
また、アルコールの摂取は脱水を引き起こし、脱水も筋修復には悪影響です。基本的に筋トレを行った日は、アルコールを飲まないようにしましょう。
NG行動3 水分不足のままサウナに入る
最近流行りのサウナ。ジムに併設されていることが多く、利用される方も多いかと思いますが、筋修復のプロセスには悪影響をもたらします。
その理由の1つが、脱水。
筋修復に水分は非常に重要であり、サウナによって脱水が起これば悪影響をもたらします。また、サウナによって筋組織内の温度が高くなりすぎるのも筋肉の修復に悪影響をもたらします。
NG行動4 十分な睡眠を取らない
睡眠によって分泌される「成長ホルモン」は、筋肉の修復になくてならないホルモンです。
眠りが浅くなるとこのホルモンの分泌が減ってしまい、筋修復プロセスに悪影響をもたらします。筋トレ後は、最低6時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
NG行動5 糖質を摂取しない
筋肉を作るタンパク質の摂取も大事ですが、糖質も適切に摂取するようにしましょう。1日体重1kgあたり3.0~5.0g程度が目安です。
体重増加につながる糖質を避ける人が多いかもしれませんが、筋修復の観点からは逆効果です。
筋肉を体が修復するためにはそのエネルギーになる糖質が必要なのです。
筋肉アップのためにすべきことは?
筋肉量をアップさせるためには、筋修復プロセスを活性化することが重要です。そのためには、以下の行動を意識するようにしましょう。
- 水分補給を小まめに行う
- 筋肉が修復するのに必要な材料(タンパク質・糖質など)を摂取する
- 深い睡眠を確保し、成長ホルモンの分泌を促す
- 修復過程にある筋肉を過度に冷やないようする
筋肉の修復を向上させるには、修復に必要な材料を摂取することが大事であることは多くの方がイメージしやすいと思いますが、それだけでは十分ではありません。修復される筋肉がその修復過程にとって良い状況でなければ意味がありません。
そのためには、筋肉を冷やし過ぎず、37度程度の加温を行うと良いでしょう。
監修者プロフィール
医療法人社団円徳 足立慶友整形外科
北城雅照 理事長
医療法人社団円徳理事長。医師・医学博士。東京の足立区に年間延べ10万人以上が受診する整形外科「足立慶友整形外科」を運営。正しい医療情報を患者さんにお届けするために、テレビ・ラジオ・SNSなどで医療情報を発信している。サーフィン・キックボクシング・トレーニングなども趣味であり、プロサーフィン選手・Xリーグアメフト選手、格闘家などの医療的サポートも積極的に行っている。
<Edit:編集部>