なぜ?肩に筋肉がつかない理由とは。ガッシリしたかっこいい肩になる条件
美しい上半身やかっこいい肩を目指して、肩の筋トレに励んでいるけれど「全然肩に筋肉がつかない」とお悩みの方は少なくありません。そこで、トレーナーに肩に筋肉がつかない理由と効果的な鍛え方を聞いてみました。
筋トレしても「肩に筋肉がつかない」原因
筋トレしても「肩に筋肉がつかない」原因として、以下の2つが考えられます。
- 原因1 適切なフォームで筋トレできていない
- 原因2 同じトレーニング内容で刺激に慣れてしまっている
ひとつずつ解説します。
原因1 適切なフォームで筋トレできていない
筋肉を大きくするためには、その筋肉を使って刺激を入れることが大切です。よくやりがちですが、下記のような筋トレをしてしまうと、肩の筋肉である「三角筋」を使えておらず、筋肉がつきづらくなってしまいます。
- 反動を使う
- 他の筋肉を使う
肩に筋肉をつけたい場合は、しっかり三角筋を使ってエクササイズを行いましょう。
原因2 同じトレーニング内容で刺激に慣れている
同じトレーニングを続けていると、体はその刺激に慣れて、楽に行えるようになります。楽に行えるということは、筋肉が成長するための刺激が十分ではないということです。
トレーナー直伝! 肩を鍛えるおすすめ種目
肩の種目といえば「サイドレイズ」などが思いつくかと思います。とてもいい種目ですが、扱える重量が軽いため、刺激を十分に入れられません。
一方、同じ肩の種目でもバーベルやダンベルを使った「ショルダープレス」は、重量による強い刺激が入るため、筋肉が成長しやすいと感じます。
そのため、高い機械的刺激を入れられる「ショルダープレス」を行った上で、「サイドレイズ系の種目」を行うと効果的です。
他は基本的なことで、以下などを意識してください。
- 扱う重量を徐々に増やす
- 回数やセット数に変化をつける
同じ種目でも、変化をつけると成長しやすいでしょう。
肩を鍛えるメリットは「見た目」だけじゃない
外見面
腕・肩まわりの大きさを目立たせることにつながります。
体の1番外側にある肩峰(けんぽう)から腕の上部が大きく盛り上がったように見えると、たくましい見た目を手にできるでしょう。
機能面
- 可動域が広がる
- 肩コリの改善
- 四十肩・五十肩の予防で
ショルダープレス系の筋トレを行うと、三角筋以外も肩まわりの筋肉が使われて伸び縮みします。その結果、筋肉がほぐされて血流が良くなることで、肩コリの改善が期待できます。
また、定期的に行うことで、肩周りの筋力や柔軟性の確保につながるので四十肩・五十肩の予防につながります。
「肩=筋肉がつきにくい」ではない
結論から言うと、肩は筋肉がつきにくい部位ではありません。筋の性質は、基本的にすべて同じですので、鍛えることで筋力・筋量の増加が可能です。
肩の筋肉と言えば、三角筋を指すと思うので、三角筋についてお話しします。
▲肩の端にある肩峰の前部・中部・後部から上腕の骨にくっついている筋肉。主に腕を上に上げる動作を行い、押す・引く動作を補助する
筋肥大に関わる要因の1つに、遅筋線維・速筋線維の割合があります。
遅筋線維は、持久性が高い反面、筋力発揮が小さく筋サイズも大きくなりにくい筋繊維。速筋線維は、持久性が低い反面、筋力発揮が大きく筋サイズも大きくなりやすい筋繊維です
三角筋は特別に遅筋線維が多い筋肉ではありません。文献によりますし、個人差もありますがおおよそ半々か、遅筋が少し多い程度です。
そのため、三角筋は特別に肥大しにくいとは言えません。
監修者プロフィール
Scoprire
トレーナー 藤本千晶(ふじもと ちあき)
仙台大学大学院修士課程修了後、アスリートのトレーニングコーチなどを務める。2018年からフリーランスとなり、栃木県宇都宮市で女性の体型改善専門パーソナルトレーナーとして活動。クライアントの年齢による体型の変化と、健康の悩みに日々向き合いながらも、ブログやSNS、メディアでの情報発信、オンラインビデオコースの作成を通じて、多くの女性に貢献している。NSCAジャパン北関東アシスタントエリアディレクターとしても活動。地域のパーソナルトレーナーにスキルアップの機会を作る企画・運営も務める。
▼参考
Muscle fiber types and size in trained and untrained muscles of elite athletes
<Edit:編集部>