
「水はこまめに少量飲む」が効果的!運動中の脱水症状を防ぐ、水分補給のポイント (1/2)
運動中のパフォーマンスを維持するために必要なのが、水分補給です。汗となって体外へ出ていく水分を補給しなければ、水分不足となりさまざまな症状を引き起こします。
今回は、プロスポーツトレーナー歴16年でプロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当してきた筆者が、運動中の脱水症状を防ぐ、効果的な水の飲み方をご紹介します。
運動時の水分摂取、4つのポイント
運動中の水分補給を効率よく行うためには、以下のポイントに気をつけましょう。
運動が始まる前に飲む
運動して汗をかいたら、そのタイミングで水分を補給すれば良いと考えている人が多いようです。
しかし実際のところ、そうではありません。水分は運動を始める前から摂取し始めたほうがよいでしょう。
なぜなら、水分は体内に吸収されるまでに約30分かかるからです。運動開始の30分くらい前から、喉が渇いていなくても軽く水分を補給しましょう。
さらに運動中もこまめに水分摂取することで、運動中を通して脱水を防ぐことができます。運動前は、コップ一杯くらいを目安に摂取しておきましょう。
のどが渇いていなくても飲む
のどの渇きは水分不足の症状としてもっとも早く現れ、目安となる一つの症状です。
しかし、のどが渇いたから飲むというタイミングは適切ではありません。なぜなら喉が渇いたという症状は、すでに脱水症状が始まっているからです。
水分が体内へ吸収されるまでの時間を考えると、のどが渇いたあとに摂取するのではタイミングが遅いでしょう。
そのため、のどの渇きを感じる前からこまめに摂取するようにしてください。
一度に大量に摂取するのではなく、少量をこまめに飲む
夏場は、のどが渇いたらのどの渇きを感じなくなるまで大量に摂取するという人が多いでしょう。しかし、その方法は効果的ではありません。
一度で大量に摂取すると、腹痛の原因になってしまいます。運動中はこまめに少量ずつ飲むようにしましょう。
適度に冷やした飲料にする
運動中に暑さを感じると、氷のたくさん入った冷たい飲料を摂取したくなるものです。しかし、速やかに体内へ水分を吸収させるには、飲料の温度にも気をつける必要があります。
飲料の温度を5℃~15℃程度にすることで、体内への吸収がもっとも早いと言われています。
氷をたくさん入れてキンキンに冷やしたものよりも、冷蔵庫から出したくらいの温度の方が水分補給の観点からすれば適しているのです。
運動時に持参する飲料は、冷やしすぎに注意しましょう。