2022年2月7日

「ボブスレー・スケルトン・カーリング」ってどんな競技?ウィンタースポーツ豆知識 (1/2)

 無事開幕した北京2022オリンピック競技大会。アジア圏で開催されることもあり、時差も少ないのでテレビ観戦する人も多いかもしれません。

 そしてオリンピックから感動をもらった多くの人が感じること。ずばり! 「自分も出場したらどうなるかな~」と。しかし、オリンピック選手のイメージは、幼少の頃から英才教育を受け人生をささげてきた人。選ばれた人のみが立てる舞台だと感じた時点で夢は終わり、現実に引き戻されるのです。

 それでも膨らみかけた野望、競技に熱くなってしまった人たちに朗報をお届けしましょう。あまり知られていませんが、冬季オリンピック競技のいくつかは、大人になってから始める機会がある、もとい窓口が開かれている競技があるんです。もちろん運動してない人やご老人は難しいですよ(失礼!)。

 ある程度の運動を続けてきたことが前提になりますが、これまで競技をしたことがない。強化選手などに選ばれたことがない、そんな方でも身体能力に自信があれば、選手候補になるテストを受けたり、選考チームに参加できる競技が「3つ」もあるんです! 

 その参加や選考方法、どのような人が向いているのかを紹介しましょう。

氷上のF1「ボブスレー」

 鋼鉄製のソリに2人または、4人で乗り込み、氷で作られたコースを激走するボブスレー。スタート合図とともに選手全員でソリを押して50mほど全力でダッシュし、加速し切ったところで素早く乗り込みます。

 走行中は何と最高速度が時速130kmほどになるボブスレー(この時点で参加諦める人多いかも)をパイロットと呼ばれる一番前の選手がハンドルで操作しながら、右へ左へと揺られながら滑るタイムを競います。素人目には、どうやってスピードを出しているのか判別つきがたい部分もありますが、ポイントは「スタートのダッシュ」だそうです。

 ボブスレー選手選考の中心となっているのは、「公益社団法人日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟」。この団体がオリンピック毎に選手を公募し選考しています。北京2022オリンピック競技大会および2026年ミラノ・コルチナオリンピックでメダリストになり得る有望選手を発掘することを目的とし、2020年8月に開催された「選手発掘トライアウト(関東地区)実施要項 」では以下の1文が載っています。

【参加資格】15歳以上の健康な男女競技者

 ちなみに2017年7月に開催された平昌オリンピックに向けた公募「オリンピック選手選考(ボブスレー競技)関東地区予選開催のお知らせ」に掲載されていた要項には「15歳以上の健康な男女競技者」が参加資格でした。ほぼ同じ内容ですね。

 トライアウトの競技は、45m加速走、立幅跳、砲丸フロントスローの全6種目。脚力のほか、やはり腕力も選考ポイントになっているようですね。もちろん、ここでよい成績を残さなければ先に進めません。

 ボブスレーは陸上競技経験を活かすことができる種目。2013年に開催された「ボブスレートライアウト合格者について」の選考実績をみると、確かに陸上・アメフト経験者が一次選考に合格しています。2002年ソルトレイクでは、元アメフトの安部奈知選手が出場。2014年ソチ大会ボブスレーに出場した宮崎久選手、佐藤真太郎選手の2人は、陸上から転向しトライアウトに合格。オリンピック出場の夢を果たしています。

 身体能力、とくに脚力自慢の方は参加する価値があると思います。参加費用も無料。残念ながらボブスレー競技では、過去日本がメダルを獲得できていません。我こそは! と思う人は、トライアウト情報をチェックしてぜひ日本にメダルを!

瞬発力や脚力のほか精神力も必要な「スケルトン」

 氷上を滑走するもう1つの冬季オリンピック競技のスケルトン。その迫力たるや最高速度は、ボブスレーと同じく時速130kmにも達するそうです。こちらも鋼鉄製とはいえ身体がむき出しになるソリにうつ伏せとなり、乗り肩と膝の微妙な体重移動でコントロールするというもの。スタート時は、やはり20~30mの助走をしてからソリに乗り込みます。

 素人目でみても体幹、身体全体を使ってコントールしなければいけないことは一目瞭然ですが、ポイントになるのは脚力、バランス感覚などのようです。まぁ未経験者にとって一番の難関は、スピードと氷の近さのような気もしますが……。

 スケルトン競技も参加資格は以下の通り。

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