
腹筋を綺麗に鍛えるコツは「部位別」にトレーニングすること (1/3)
「ぽっこりおなかや、プヨプヨの贅肉をどうにかしたい」。バキバキに割れた腹筋とまではいかなくても、キュッと引き締まったお腹には憧れますよね。
今回は、腹筋を部位ごとに分けた筋トレメニューと、効率的なトレーニング方法を紹介します。解説はヨガインストラクターの高橋かなこさんです。
腹筋はおもに3つの部位に分けられる
腹筋はおもに3つの部位に分かれており、別々の役割を果たしています。まずは腹筋の種類についてみていきましょう。
お腹の中心にある“腹直筋”
腹直筋は腹部の中心に縦に走る長い筋肉で、いわゆる「シックスパック」として知られている筋肉です。体を前に曲げたり背中を丸めるとき使われ、体幹を安定させる役割を担っています。
重いものを持ち上げるときや、姿勢を維持するときにも使われるため、日常生活の動作に欠かせない筋肉のひとつといえます。
腹直筋を鍛えることで、腰痛の予防や改善、スポーツや日常の活動でのパフォーマンス向上に加え、姿勢の維持もしやすくなる効果が期待できます。(※1)
お腹の側面にある“内腹斜筋と外腹斜筋”
内腹斜筋と外腹斜筋は、腹部の側面に位置する筋肉です。外腹斜筋は、表層にある筋肉で、肋骨から骨盤に向かって斜めに走っています。
この筋肉は、体を前方に曲げたり回旋させたりするときに使われます。また、呼吸のときに胸郭を引き下げて息を吐き出す手助けもしてくれます。
一方、内腹斜筋は外腹斜筋の下層にある筋肉です。この筋肉も体幹の回旋のときに使用されますが、とくにからだを回旋させる動作に使われます。
これらの腹斜筋には、腹直筋とともに体幹を固定する働きがあります。姿勢を保つうえで重要な筋肉のひとつです。(※4)
インナーマッスルの“腹横筋”
腹横筋は腹部の最も深層に位置する筋肉で、内腹斜筋に覆われており、いわゆるインナーマッスルと呼ばれる部分のひとつです。
呼吸と大きな関わりがあり、腹式呼吸において息を吐いたり、腹腔内部を圧迫しておなかを凹ませるときに使われます。
天然のコルセットと呼ばれ、鍛えることでウエストの引き締め効果が期待できます。
また、内臓を覆っている筋肉であるため、腰痛の予防や便秘解消のために鍛えるのもおすすめです。(※3)
腹筋の部位別トレーニング
ここからは腹筋の部位ごとにトレーニング方法を紹介します。全部試してみるのもよし、気になる部位だけ始めてみるのもよし。続けられる範囲で実践してくださいね。
腹直筋を鍛える“シットアップ”
1.仰向けになりひざは90度に曲げ、両腕は胸の前でクロスするか、後頭部に添える
2.反動をつけずに上体を起こす
みぞおちを中心に、背中を丸めながら起き上がります。背中を伸ばしながら起き上がると、腰を痛める可能性があるので注意が必要です。
また、上半身を完全に起こすのが難しい場合は、肩甲骨が床から浮く程度でもOK。ほかの人に補助で足を抑えてもらうのもおすすめです。
適正回数で3セット行いましょう。