フィットネス
2024年10月1日

バランスボールをイス代わりにする「6つのメリット」とは? (1/2)

トレーニングジムや職場、家庭でも広く使われているバランスボール。イスとして使うことはトレーニングやダイエットに効果的なのでしょうか?

この記事では、バランスボールをイスとして使うことのメリットやバランスボールを選ぶ時のポイント、バランスボールを使ったトレーニング方法などを、パーソナルトレーナー野田博之さん監修のもと紹介していきます。

バランスボールとは? 改めておさらい!

バランスボールとは弾力性のある大きなボールです。大きさは直径45~75㎝とさまざまです。イタリアで開発され、1970年代にスイスの理学療法士スザンヌ・クラインフォーゲルによってスイスのリハビリテーション施設で使用され始めたことで一般に普及し始めました。

このため、バランスボールは「スイスボール」とも呼ばれることがあります。

その後、日本で流行り始めたのは2001年頃から。サッカー日本代表・中田英寿選手のすばやい方向転換やバランスの取れた動きを獲得し、体幹を強化するために使用していることをテレビで紹介したことがきっかけになったと言われています。

バランスボールをイス代わりに使うメリット

バランスボールに座るだけでも効果があるの? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、イスとして使うだけでもインナーマッスルやコアマッスルを鍛えることができます。

インナーマッスル(深層筋群)とは

からだの深層部に位置しており、おもに安定性と姿勢の維持に関与します。腹横筋や多裂筋、骨盤底筋群、内腹斜筋などがこれにあたります。

コアマッスル(体幹筋群)とは

からだ全体の安定性と動きをサポートする筋群です。上記のインナーマッスルに加えて、腹直筋や外腹斜筋、脊柱起立筋、大腰筋、大臀筋がこれにあたります。

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インナーマッスルやコアマッスルを鍛えると、具体的に次のような効果が期待できます。

姿勢の改善

筋力が弱まると姿勢が悪くなりがちですが、背骨を支える力が強くなることで姿勢が良くなります。

また、バランスボールに座ると自然に背筋が伸び、正しい姿勢を維持するために背骨を正しい位置に保つようになります。

長時間正しい姿勢を保つことで、姿勢が改善されることが期待されます。

腰痛の軽減

バランスボールに座ることで腰の動きが増え特定の姿勢に固定されないため、腰の負担が軽減されることがあります。そして体幹の強化が腰痛予防につながります。

インナーマッスルには骨盤の位置や角度を調整する役割があると言われており、強化することで腰痛が改善する可能性があります。

関節の安定化

関節を正しい位置に安定させると身体の動きがスムーズになり、日常生活やスポーツのパフォーマンスの向上が期待できます。

また、体がグラつきにくくなるため、ケガの予防にもつながります。

基礎代謝の向上

一般的に筋肉量が多いほうが基礎代謝が高くなる傾向があります。

インナーマッスルを鍛えて筋肉が活性化されると基礎代謝量がアップして、運動をしていない間もエネルギーが消費され太りにくくなります。

内臓の支持や呼吸の効率化

インナーマッスルを強化すると、垂れ下がっていた内臓を元の位置に戻すことができる可能性があります。

呼吸がしやすくなったり、胃や腸などの低下していた内臓機能がよくなり、胃下垂や便秘などの改善が見込めます。

血流促進やむくみ解消

バランスを取るために動くことで、自然とストレッチ効果が。これにより筋肉の緊張がほぐれやすくなります。

さらに、インナーマッスルを鍛えることで筋肉のポンプ作用がより機能するようになり、血流促進やむくみ解消などの効果も期待。冷え性も改善される可能性があります。

バランスボールの選び方のポイント

バランスボールはスポーツ用品店や家電量販店、インターネットでも手に入ります。

値段は安いものですと数百円のものから、トレーニングジムなどで使われるような本格的なものだと2~3万円ほどします。

バランスボールを選ぶ際のポイントをいくつかあげますので、購入する際の参考にしてください。

自分の体に合ったバランスボールを選ぶ

バランスボールにはサイズがあります。自身の身長をベースにして選びましょう。

身長

ボールのサイズ(直径)

130cm以下

30 ~ 35

130cm ~ 145cm

45

145cm ~ 160cm

55

160cm ~ 175cm

65

参考:https://g-ball.or.jp/office-ball/

上記を目安に、実際にバランスボールに座ったときに膝の角度が約90度になるサイズ感のバランスボールを選ぶとよいでしょう。足が床にピッタリつかないと転倒してしまいます。

また、バランスボールの空気は入れすぎてしまうと本来の効果が薄まる可能性や転倒するリスクも高まるので、座った時に少し沈み込む程度に膨らませるのがベストです。

デスクに合ったサイズを選ぶ

イスとして日常的に使用するのであれば、デスクの高さと合うサイズ感を選びましょう。

オフィスで使用する際は周りへの配慮も必要です。通常のイスよりスペースをとってしまったり、転がってしまい、まわりにいる人に迷惑がかかったりすることもあります。

最近では、脚のついたバランスボールや、ボールを固定する台がセットになっている商品もあるので、会社で使う場合はそういったものをチョイスするのがよいでしょう。

耐久性で選ぶ

長時間使用することも考慮して、耐久性がしっかりあるバランスボールを選びましょう。

一般的にバランスボールはある程度の重量には耐えられるように設計されていますが、あまりに安価なバランスボールは破裂や変形の可能性があります。

以下の点に気を付けるといいでしょう。

厚みのある素材

バランスボールの素材が厚く、丈夫であることが耐久性の鍵です。

PVC(ポリ塩化ビニル)やTPR(熱可塑性ゴム)などの高品質素材が使われているものは、耐久性が高く、耐荷重量も高い傾向にあります。

アンチバースト設計

「アンチバースト」と表記されたバランスボールは、破裂しにくい設計になっています。万が一、穴が開いてもゆっくりと空気が抜けるため、安全性も高いです。

二重層構造

二重層構造のバランスボールは、内層と外層が別々の素材で作られているため、耐久性が向上しています。これにより、ボールが破れにくくなっています。

適切なサイズ

使用する人の体型に合った適切なサイズのバランスボールを選ぶことも重要です。過度に小さいまたは大きいボールは、ストレスがかかりやすく、破損のリスクが高まります。

シームレスデザイン

シームレス(継ぎ目のない)デザインのバランスボールは、継ぎ目がほころびにくく、耐久性が高いです。

イスとして利用する以外に、高い負荷をかけたトレーニングにバランスボールを利用する方は、耐荷重200㎏以上の耐久性の高いバランスボールを選びましょう。

プロ直伝!バランスボールの選び方

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