ストレッチの種類と効果|運動前は「動的ストレッチ」、運動後は「静的ストレッチ」 (1/2)
運動中のケガは避けたいもの。そのため、運動前後は必ずウォーミングアップとしてストレッチを行うという人も多いでしょう。
しかし、ただ行えばいいというわけではありません。ストレッチにも種類があり、目的に応じておすすめのストレッチは異なります。
やり方を間違えると効果が出ないだけでなく、むしろ怪我や故障の原因に繋がりかねません。運動中のパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性もあります。
今回は、ストレッチの種類と効果、シーン別おすすめのやり方、ポイントを解説していきます。
ストレッチの種類
ストレッチには大きく分けて3つの種類があります。
静的ストレッチ(スタティックストレッチ)
同じ姿勢をキープし、じっくり筋肉を伸ばす方法が「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」です。皆さんがストレッチと聞いてイメージするのは、この静的ストレッチが該当するかと思います。
静的ストレッチのメリットは、「柔軟性(静的柔軟性)」を高める効果が高いこと。
また、筋肉の緊張をやわらげ、血流を良くすることで、疲れや筋肉痛を予防することができます。運動後のクールダウンにもおすすめです。
バリスティックストレッチ
反動をつけて行うストレッチを「バリスティックストレッチ」と言います。
イメージしやすいのは、アキレス腱を伸ばすストレッチです。グッグッと反動をつけて行った記憶がある人もいるのではないでしょうか。
バリスティックストレッチは、反動を使うぶん、スタティックストレッチよりも筋肉を伸ばす効果が多く得られます。
しかし、急激に筋肉を引き伸ばす動きでもあるため、筋肉や腱を痛めやすく、あまりオススメできません。
動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)
体を動かしながら筋肉を伸ばしていく方法を「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」と言います。子どもの頃よく行ったであろうラジオ体操も、動的ストレッチのひとつです。
ラジオ体操第一は、わずか3分ほどの運動の中で、頭のてっぺんから、前後、左右、上下とひと通り身体を動かすようにできています。それほどハードな運動ではないですが、非常にバランスがとれている。普段使わない背筋に力を入れるような動きを、体操の中では何回もやることになります。結果として、椎間板あたりを支える筋肉がトレーニングされることになって、姿勢がしっかりしてきます。
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体を動かしながら行うため心拍数が上がり、カラダが温まって筋肉がスムーズに伸びやすくなります。
トレーニング前のウォームアップとして、ジョギングやなわとびといった軽い有酸素運動やヨガフロー、あるいはスクワットなどの筋トレメニューを行う人がいますが、これも動的ストレッチの一種と言えます。
主な効果 | 行うタイミング | |
スタティックストレッチ | ・筋柔軟性アップ ・関節可動域アップ |
・起床時 ・お風呂上がり ・就寝前 |
ダイナミックストレッチ | ・筋温上昇 ・体温上昇 ・関節の滑走性アップ |
・ランニングやトレーニングなどの運動前 |