
「毎日プランク30秒」の驚くべき効果とは?変化がなかった人は“これ”をプラスして (3/3)
プランクとスクワット、どっちが痩せる?
スクワットも取り入れると、ダイエット効果が爆上がり。というか、プランクでなくてもスクワットをしておけばいいのでは?
そんな疑問をパーソナルトレーナー・森 竜次さんに聞いたところ……。
「短期間で効率よく痩せたいならスクワットをおすすめします。体幹を鍛えたい、姿勢を改善したいならプランクが適しています。しかし痩せる目的なら、両方を組み合わせる方が効果的です。スクワットで下半身の大きな筋肉を鍛えて基礎代謝を高めつつ、プランクで体幹を安定させることでフォームが良くなり、運動効率も上がります」(森さん)
なるほど、プランクもスクワットも両方やるほうがそりゃあ痩せますよね……。どちらか片方だけやりたいという場合、どっちがいいのでしょうか。
どちらも王道の自重トレーニングであるため優劣はつけられませんが、それぞれ違いはあるようです。
プランクは「体幹を強化し、胴体まわりの引き締めや姿勢改善など」に効果的だが、消費カロリーは低い
プランクは、体を動かさずに姿勢を保つ静止系のトレーニングです。腹直筋(シックスパック)や腹横筋(インナーマッスル)、腹斜筋、脊柱起立筋をはじめ、体幹全体を鍛えることができます。
姿勢改善や腰痛予防に役立ち、お腹まわりの引き締め効果も期待できます。
動作がシンプルで音を立てずに静かにできるため、自宅や集合住宅でも取り組みやすいのが強みです。初心者でも続けやすい一方で運動量は小さく、消費カロリーは少なめになります。
スクワットは「下半身を鍛え、筋肉をつけることで基礎代謝を高める。消費カロリーはプランクよりは高め」
スクワットは、動的に体を動かす代表的なトレーニングです。大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングスといった下半身の大きな筋肉を中心に、体幹や脊柱起立筋も同時に鍛えらることができます。
基礎代謝を高めることで消費カロリーが大きくなりやすいため、脂肪燃焼効果が期待でき、ダイエットにも適しています。
また、下半身だけでなく全身を連動して使うため、筋力アップとエネルギー消費を同時に狙えるのが特徴です。
短時間でも消費が大きい一方で、フォームを誤ると膝や腰に負担がかかりやすいため、正しいやり方を意識することが重要です。
種目 | 消費カロリー(体重60kgの場合) | 特徴 |
プランク | 1分あたり約5〜6kcal | 静止系で消費は少なめだが体幹の持久力を高める |
スクワット | 1分あたり約8〜10kcal | 下半身の大筋群を使い消費カロリーが多く、基礎代謝も上げやすい |
プランクは静止系の運動で消費カロリーは少ないものの、体幹を長時間使い続ける効果があります。対して、スクワットは動的に全身を動かすため短時間でも効率よくエネルギーを消費できます。
とはいえ、スクワットが脂肪燃焼に最適かというと、他にもっと適した種目があります。
脂肪燃焼なら「有酸素運動」や「HIIT」のほうが効果的
脂肪燃焼を目的とする場合は、無酸素運動に分類されるスクワットよりも、有酸素運動やHIITの方が効率的です。
短時間で大きなエネルギーを消費できるため、即効性を求める人に向いています。
種目(強度) | 消費カロリーの目安 (体重60kgの場合) |
特徴 |
ランニング (時速8km) |
1分あたり約10〜12kcal | 脂肪燃焼効率が高く、持続的に続けやすい |
縄跳び (中強度) |
1分あたり約11〜13kcal | 下半身と心肺機能を同時に鍛えられる |
HIIT (バーピー等) |
1分あたり約12〜15kcal | 高強度で短時間、運動後も代謝が高い状態が続く |
ランニングや縄跳びは有酸素運動として脂肪燃焼効果が高く、継続しやすいのが魅力です。HIITは短時間でも大きな消費につながり、忙しい人に適しています。
有酸素運動は続けることで効果が出やすいため、強度や消費カロリーより、無理なく続けられる強度を選ぶ方が結果につながります。
目安としては「息は上がるけれど会話はできる程度」が理想的。
スクワットやプランクは、これらに比べると消費は少ないですが、筋肉量を増やすことで基礎代謝を底上げできる点に大きな価値があります。
スクワットとプランクを両方行うメリットとは
スクワットとプランクどっちか、という視点で見ていきましたが、両方行うと互いの弱点を補い合い、単独で行うよりも大きな効果が得られるといいます。
先述の通り、スクワットは下半身の大きな筋肉を使い、基礎代謝を高める働きがあります。プランクは体幹を安定させるため、姿勢の改善やフォームの安定につながります。
両方を組み合わせることで「消費カロリーの増加」と「体幹の安定」を同時に得ることができ、片方だけを行うより痩せやすく、ケガをしにくい体をつくることが可能になります。
スクワットとプランク、順番はある?
基本的にはスクワットを先に行う方法がおすすめです。エネルギーが十分な状態で大筋群を動かすことで、消費効率が高まりフォームも安定します。
一方で体幹を強化したい人は、プランクを先に行うのも選択肢です。体幹を刺激してからスクワットをすると姿勢が崩れにくくなります。
ただし疲労が強いとスクワットのフォームに影響するため、プランクの時間は短めに調整してください。
<Edit:編集部>