
プランク30秒・1分・2分・3分・5分・10分の効果はどう違う?トレーナーが解説 (2/2)
プランク2分の効果とやり方
2分は中級者以上向けのレベル。体幹の持久力が向上し、長時間の立位やデスクワークでも姿勢を崩しにくくなります。呼吸を止めずに行うことで、心肺機能にもプラスの刺激があります。
■効果
・体幹の持久力が向上
・長時間姿勢を保持できる力がつく
・呼吸コントロールを養い、集中力を高められる
■セット数・休憩の目安
120秒×1〜2セット
休憩:30〜40秒
毎日も可能。ですが、疲労感がある場合は身体は休ませる(休息日にする)ことを推奨します。
プランク3分の効果とやり方
3分は上級者向け。体幹だけでなく、腕や太ももなど全身の筋持久力が必要になります。アスリートや競技者にとっては、試合や長時間運動中の安定性を高める補助トレーニングになります。
■効果
・全身の筋持久力が高まる
・長時間の動作中でも姿勢が崩れにくくなる
・集中力とメンタルタフネスの強化
■セット数・休憩の目安
180秒×1セット
毎日は推奨しません。週4〜5回程度に抑えるとフォームが崩れず、疲労も溜まりにくいです。
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プランク5分の効果とやり方
5分以上は体幹強化というより、精神的な挑戦の要素が大きくなります。集中力や忍耐力の訓練としては価値がありますが、体幹への効率的な刺激は頭打ちになります。
1か月で5分を目指す「プランクチャレンジ」が流行したこともありますが、効果には個人差があり、科学的な根拠は十分ではありません。安全に取り組める範囲で行うのが理想です。
プランク10分の効果とやり方
10分は超上級者のチャレンジ領域。体幹強化というより全身持久力や精神的耐久力のテストに近いです。
ちなみにプランクの世界最長記録は8時間15分15秒(※ギネス世界記録)ですが、長時間プランクの効果は科学的に保証されていません。安全面を考慮しても、5分以上を目指すことはおすすめできません。
プランクは秒数より『質』を高めることが大事
基本的には長時間、特に5分以上のプランクは推奨しません。効率的な体幹強化は2〜3分程度までで十分であり、それ以上はフォームが崩れやすく、腰や肩の負担が大きくなるからです。
プランクは長く耐えることよりも、正しい姿勢と呼吸を維持することが大切です。秒数を追い求めると、本来の効果が薄れてしまうこともあります。
・頭からかかとまでを一直線に保つ
・肘を肩の真下に置く
・お腹をへこませて呼吸を続ける(ドローイン呼吸)
これらの基本を守れば、30秒でも十分に体幹を刺激できます。長さより『質』を意識することで、効率良く体幹を強化できます。
ダイエット目的なら、他種目と組み合わせるのが効果的
プランクは体幹を安定させるトレーニングであり、消費カロリーはそれほど大きくありません。お腹の脂肪を落としたい場合やボディラインを整えたい場合は、他の運動と組み合わせることが近道です。
・食事改善で摂取カロリーを抑える
・ランニングやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れる
・スクワットやデッドリフトなど大筋群のトレーニングを追加する
プランクはあくまで「体幹の基盤づくり」。見た目を大きく変えるには、全身運動と食事管理をあわせて行うのが効果的です。
プランクに関するよくある質問(Q&A)
Q. プランクは毎日やっても大丈夫ですか?
A. 基本的に毎日行っても問題ありません。30秒〜1分程度であれば毎日続けることでフォームが安定し、効果を実感しやすくなります。ただし3分以上は疲労が溜まりやすいため、週4〜5回程度に抑えると安全です。
プランクに限らず、体のコンディションを見ながら休息を取ることも大切。疲れが残っている日は無理せず休む方が、結果的に効率よく鍛えられます。
Q. プランクだけでお腹はへこみますか?
A. 体幹や腹筋が鍛えられ、姿勢が整うことでお腹が凹んだように見えることは多くあります。ただし脂肪は部分的に落とすことができないため、お腹の脂肪だけが優先的に減るわけではありません。食事管理や有酸素運動を組み合わせることで脂肪が落ちやすくなり、より引き締まったお腹を目指せます。
Q. 30秒もきついときはどうすればいいですか?
A. 10〜15秒から始めても大丈夫です。短い時間を数セットに分けて行えば効果は十分。継続するうちに自然と30秒以上できるようになります。膝つきプランクもおすすめです。
Q. 長時間プランクは本当に意味がないのですか?
A. 2〜3分までは体幹の持久力や集中力の強化に効果がありますが、5分以上になると体幹への刺激は弱まり、効率が下がります。それ以上の時間をかけるよりも、スクワットなどの全身運動で体幹を使う方が効果的です。5分以上できるようになった段階で、マシントレーニングなどを取り入れるのもおすすめです。
監修者プロフィール
パーソナルトレーナー・スポーツトレーナー
森 竜次
私は専門学校にてパーソナルトレーニングとアスリートへのスポーツ指導について学び、NSCA - CPT(パーソナルトレーナー資格)とJSPO - AT(スポーツトレーナー資格)を取得し、4年制大学体育会系アメリカンフットボール部で食事指導やリハビリ指導・トレーニング指導など4年ほど経験。パーソナルトレーナーとしても24時間ジムにてフリーランスのトレーナーとして2年ほど、全国に展開するパーソナルジムでも勤務しておりました。前職での経験も生かし、怪我や痛みに悩む方でも安全なトレーニング、コンディショニングやパフォーマンスUPなども得意としておりますのでお気軽にご相談ください!
実績
FWJ(Fitness World Japan)(https://fwj.jp/)
2021年 APRILIS CHAMPIONSHIPS Men's physique 3位
2022年 POWERHOUSE GYM CLASSIC Men's physique 4位
2023年 BLAZE OPEN Men's physique 4位
保有資格
NSCA-CPT(https://www.nsca-japan.or.jp/)
JSPO-AT(https://www.jrc.or.jp/)
The Personal Gym:https://the-personal-gym.com/
<Edit:編集部>