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空手家・清水希容「大きな敗北があったから、勝利にこだわれるようになった」(前編)│サキドリ!ROAD TO 2020 #4 (1/2)

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 東京五輪まであと2年。これから先、代表権獲得に向けた戦いは本格化していくことが予想されます。そこで本企画「サキドリ!ROAD TO 2020」では、今後の活躍が期待される注目アスリートにインタビュー。競技の魅力はもちろん、実際に各競技を楽しんでいる人へのヒントになる上達のコツやヒントに迫ります。

 第4回に登場するのは、東京五輪で新種目となった空手・形(かた)の清水希容選手。日本選手権5連覇中、世界選手権2連覇中、世界最高峰のワールドゲームズ2017でも優勝を飾るなど、金メダルに近い存在のひとりとして輝きを放っています。

 そんな清水選手が空手をはじめたきっかけとは?  

先輩の演武を見て「自分もああなりたい」と憧れた

——清水選手が空手を始めたのは小学3年生からと伺っています。

はい。兄がやっていたのがきっかけで。それで私も通うようになりました。

——何が理由でハマったのでしょうか?

空手と聞くと瓦割りとか殴り合いみたいなイメージが強いと思うんですけれど、そうではないものがあるということにまず心を惹かれました。あと、私が通っていた道場はカッコいい女性の先輩が多くて、その姿に憧れるようになったんです。形がすごく綺麗で。

——でも、高校生になるまでは飛び抜けてすごい選手ではなかったそうですね。

小学校の頃はただ楽しいからやっていた感じだったし、中学生のときも全国大会に一度だけ出場できたくらいでしたね。でも、それから強豪校に入ったことで精神的にも肉体的にもいい意味でしごかれて鍛えられたと思います。とはいえ、試合できちんとした実績を残せるようになったのは高校3年生になってからなので、かなり遅咲きです。

——想像するに、すごく厳しい環境だったのではないかと思います。

そうですね。上下関係はかなり厳しかったです。怒られないように気をつけるんですけれど、それでも毎日怒られていました。なかには理不尽だなと思うこともあったんですけれど、そのなかで勝ち負けの厳しさというか、絶対に負けないという気持ちが鍛えられたんじゃないかなって。それを今になって感じています。

——大きなターニングポイントになったのは何だったのでしょうか?

高校2年生のときの全国大会で負けてしまって、それまで先輩たちが積み重ねてきた連覇の歴史を途絶えさせてしまって。正直言うと、その当時は自分の空手ができていませんでした。常勝という言葉が重くのしかかり、空手を純粋に楽しめていなかったんです。でも、そのときの敗北をきっかけに意識をあらためました。

——具体的にどのように変化したのでしょうか?

まず取り組んだのがメンタルトレーニングです。そのときは本当にプレッシャーに弱かったので、いろんな本を読むことにしました。そして、得た知識をもとに普段の行動や大会で実践していくことを繰り返すようにしたんです。

——その結果が高校3年生のときのインターハイ優勝につながったんですね。

そうですね。

——その勝利以降は、同じ心持ちで空手を続けてこれているのでしょうか?

基本的には空手が好き、形が好きっていう初心は忘れないようにしています。でも、高校生の頃と今では積み重ねてきた経験値が違うので、同じ心持ちでいるかと言われると嘘になるかもしれません。

——なるほど。これまで経験してきたことがきっと形に現れているのでしょうね。

けっこう変わっていますね。それこそ月ごとに変化しているので。だから、もう半年前とはもう見え方が全然違うと思います。

次ページ:組手と形は同じ空手でもまったく別の競技のよう

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