「腹筋100回は逆効果」は嘘?元自衛隊員トレーナーが語る「正しい100回」の条件 (2/2)
<このページの内容>
腹筋100回はどんな人におすすめ?
腹筋100回メニューは、誰にでも必要なわけではありません。しかし、目的とレベルが合えば「100回だからこそ」得られるメリットがあります。
1. 筋持久力や代謝を高めたい人
腹筋を高回数こなすことで、筋肉が長く働き続けるスタミナ(筋持久力)が鍛えられます。腹筋群はもともと姿勢や呼吸を支える「持久系の筋肉」なので、高回数との相性が抜群。
筋持久力が高まると、姿勢を長く保てるようになり、体幹の安定性や代謝の向上にもつながります。日常生活でもお腹の力を使える時間が増えるため、疲れにくく、太りにくい体をつくる効果が期待できます。
また、100回を全力で行うと心拍数が上がり、有酸素的な刺激にもなり、代謝アップや脂肪燃焼のサポートにつながります。
2. 腹筋を「動かす感覚」を身につけたい初心者
回数を重ねることで、脳と筋肉の連携(神経系の活性化)が高まり、「腹筋を使う感覚」=マインド・マッスルコネクションが養われます。
まだ腹筋にうまく力を入れられない初心者ほど、高回数での練習は効果的です。
3. 習慣をつけたい人・トレーニングを定着させたい人
100回というわかりやすい数字は、「今日もやった」という達成感を得やすく、継続のモチベーションになります。フォームを意識しながら100回を日課にすることで、自然と腹圧や姿勢も改善していきます。
腹筋100回が向かない人
次のような人は、別のトレーニング方法を選んだ方が効率的です。
■筋肥大を目的にしている人
⇒ 筋肉を大きくしたい場合は、低回数×高負荷(10〜15回×3セット)が原則。高回数では刺激が弱く、筋肥大には向きません。
■フォームを維持できない人
⇒ 100回をこなそうとしてフォームが崩れると、腹直筋ではなく腸腰筋や太ももに効いてしまい、腰を痛める原因にもなります。正しいフォームをキープできる範囲で行いましょう。
■すでに高負荷トレーニングを行っている上級者
⇒ 重りを使った腹筋やハンギングレッグレイズなどで十分な刺激を与えられている場合、100回メニューは負荷が物足りない可能性があります。仕上げやクールダウンとして取り入れるのが◎です。
元自衛隊員トレーナーが語る「正しい100回」の条件
元自衛隊員でパーソナルトレーナーの深澤 智也さんによると、「100回でも効果があるのは条件付き」。その条件とは、腹筋群を多方向から刺激し、フォームを保てる範囲で行うことです。
自衛隊式トレーニングでも同じで、「限界まで回数をこなす」よりも「全身を使って効かせる」ことが重視されています。
条件1. 全方位の腹筋を鍛える構成にする

腹筋は1枚の筋肉ではなく、3方向に働く筋群の総称です。
・体幹屈曲(上体を起こす)⇒腹直筋
・回旋・側屈(ひねる・傾ける)⇒腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)
・体幹保持(安定させる)⇒腹横筋(インナーマッスル)
これらをバランスよく鍛えることで、腹部全体を引き締められます。
条件2.フォームと呼吸を崩さない
反動を使うと腰や首に負担がかかります。1回ごとに「みぞおちを丸める」「息を吐きながら動く」ことを意識しましょう。
条件3. 回数=目的にしない
100回という数字を目的にするのではなく、「正しい動きを100回できるか」を意識。質を維持できる回数が80回なら、そこで止めてもOKです。
元自衛隊員トレーナーおすすめの「正しい腹筋100回メニュー」
腹筋群全体を3つの方向から刺激する、腹筋100回メニューです。分類別に複数種目をピックアップしていますので、刺激に慣れてきたら種目を変えてアレンジしてください。
| 分類 | 種目 |
|---|---|
| 体幹屈曲系 | クランチ/レッグレイズ/ヒールタッチクランチ |
| 回旋・側屈系 | バイシクルクランチ/サイドクランチ/ロシアンツイスト/ダイアゴナル |
| 体幹保持系 | バランスボールプランク/バードドック/プランクジャック/ドローイン |
回数と頻度の目安
腹筋100回は、1種目を100回行うのではなく、複数の種目を組み合わせて合計100回にするのが基本です。筋肉の働きが異なる部位をまんべんなく刺激でき、フォームも崩れにくくなります。
例:1セット100回メニュー(初心者〜中級者向け)
| 種目×回数 | 鍛えられる部位 |
|---|---|
| クランチ×20回 | 上腹部(腹直筋) |
| レッグレイズ×20回 | 下腹部(腹直筋下部・腸腰筋) |
| ヒールタッチクランチ×20回 | 脇腹(腹斜筋) |
| バイシクルクランチ×20回(左右で1回) | 腹斜筋・体幹 |
| ドローイン×20回 | 腹横筋・インナーマッスル |
合計100回。テンポは1動作2〜3秒を目安に、反動を使わずゆっくり行うのがコツです。各種目の間に10〜20秒の休憩を挟むとフォームを保ちやすくなります。
頻度は週3〜4回が理想的です。初心者は2日に1回、中級者以上は週3〜5回を目安に、無理のない範囲で行いましょう。筋肉痛が残る場合は1〜2日休ませてから再開するのが効果的です。
毎日腹筋100回、続けるとどうなる?1週間〜1か月の体の変化
腹筋100回を続けると、体はどのように変わっていくのでしょうか。期間ごとに解説します。
1週間後
腹筋を使う感覚(マインド・マッスルコネクション)が身につき、「お腹に力を入れる」「姿勢を保つ」といった意識が変わってきます。見た目の変化はまだ少ないですが、体幹が安定しやすくなります。
2〜3週間後
動きに慣れてフォームが安定し、腹筋への刺激をコントロールできるようになります。少しずつ下腹のハリや姿勢改善を感じる人も増えてきます。
1か月後
腹筋全体が引き締まり、姿勢やウエストラインの変化を実感しやすくなります。脂肪燃焼を狙う場合は、有酸素運動や食事改善と組み合わせるとより効果的です。
Q&A:腹筋100回に関するよくある質問
腹筋100回を毎日続けるとどうなるのか、女性でも効果があるのかなど、よくある疑問を解説します。
Q. 毎日腹筋をやっても大丈夫?
正しいフォームで行えば毎日やっても問題ありません。腹筋は回復が早い筋肉なので、自重での100回程度ならオーバーワークになりにくいです。ただし、次の点に注意しましょう。
・反動を使わず、腹筋にしっかり効かせる
・筋肉痛が強い日は1日休む
・毎日同じ種目にせず、上腹・下腹・脇腹など刺激を変える
Q. 毎日腹筋100回は、女性にも効果ある?
もちろんあります。ただし、女性の場合は「腹筋を割る」よりも「引き締める」目的で行う人が多いため、フォームを丁寧に行い、お腹全体を均等に刺激するメニュー構成が大切です。
毎日同じ腹筋メニューを100回行うのではなく、日替わりで組み替えると、バランス良く引き締まります。
Q. 毎日腹筋100回やれば、痩せる?
腹筋100回を毎日行うだけでは、大きな体重減少は難しいです。腹筋運動で使うカロリーは少なく、100回でも約20〜30kcalほど。ただし、続けることで代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体を作る効果があります。
体脂肪を減らしたい場合は、食事管理や有酸素運動との組み合わせが必要です。腹筋100回はその「引き締め」「姿勢改善」のベースづくりとして効果的です。
監修者プロフィール
パーソナルトレーナー
深澤 智也(フカサワ トモヤ)
■経歴
2010〜2020年 海上自衛隊
2020年 2ndPASS(パーソナルトレーナースクール)卒業
2021〜2022年 仙台市キックボクシングジム所属(ボディメイクトレーナー)
2022年〜現在 パーソナルトレーニングジム 9INE-GYM設立
■保有資格
NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
NESTA-FAS(ファンクショナルアナトミースペシャリスト)
CBMS(認定ファンクショナルボディメイクスペシャリスト)
KUBIRE ARTIST
普通救命講習終了
■コンテスト歴
自衛隊プレミアムボディ2019 ファイナリスト
ベストボディジャパン2021日本大会 TOP10入り
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク新人 優勝
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク一般 3位
<Edit:編集部>
「毎日腹筋30回」のダイエット効果は?早く効果を出すコツと正しいやり方
筋トレ×ダイエット完全ガイド|効率よく痩せるメニュー・スケジュール・食事法を徹底解説
体脂肪1kg減らすには7,200kcalの消費が必要!最速で正しく体脂肪率を下げる方法【医師監修】






