腸腰筋を鍛えると体はどう変わる?役割・効果・鍛え方を専門家がわかりやすく解説 (2/4)
<このページの内容>
腸腰筋が弱いと起こるデメリット
腸腰筋がうまく働かないと、姿勢や歩き方、腰まわりの安定性など、日常の動作にさまざまな影響が出やすくなります。
腰痛や腰の張りを感じやすくなる
腸腰筋は腰椎を支える深層の筋肉のため、弱くなると腰まわりの負担が増え、立ち姿勢や歩行で腰が張りやすくなります。特に長時間の座り姿勢では、腰の重だるさにつながることがあります。
姿勢が崩れやすくなる(猫背・反り腰)
腸腰筋は骨盤の角度をコントロールしているため、弱くなると骨盤が前後に傾きやすくなります。その結果、猫背や反り腰といった姿勢の崩れにつながり、全身のバランスが取りづらくなります。
歩幅が狭くなり、脚が上がりにくくなる
脚を持ち上げる動きに関わる腸腰筋が弱いと、歩行で足が前に出にくくなり、歩幅が狭くなりがちです。つまずきやすさにも影響し、階段の上り下りで脚が重く感じる原因にもなります。
下腹がぽっこりしやすくなる
腸腰筋が弱くなると骨盤が後傾し、下腹部の筋肉が使いにくくなります。その結果、下腹が前へ突き出たような姿勢になりやすく、ぽっこりお腹の原因につながります。
腸腰筋が硬い・弱いと、どんな影響が出るのか
腸腰筋は深層にあるインナーマッスルのため触って硬さを確認することはできませんが、姿勢や生活習慣によって「硬い(短縮)」状態や「弱い(機能低下)」状態になることがあります。
どちらも不調の原因となるため、違いを理解しておくことが大切です。
腸腰筋が「硬い」場合
腸腰筋が縮んだまま固まると、股関節が伸びにくくなり、姿勢や歩き方に影響が出やすくなります。長時間の座り姿勢や反り腰が原因になることもあります。
■起こりやすい症状
・股関節が伸びにくい
・腰が反りやすく疲れやすい
・歩くと脚のつけ根がつまるように感じる
・背中が張りやすい
硬さが原因の場合は、まずストレッチで腸腰筋を十分にゆるめることが大切です。
腸腰筋が「弱い」場合
腸腰筋が弱くなると脚を持ち上げる力が低下し、歩幅が狭くなったり、立ち姿勢で安定しにくくなります。下腹がぽっこりしやすいのも特徴です。
■起こりやすい症状
・歩幅が狭い、つまずきやすい
・階段で脚が重く感じる
・立つ・座る動作が安定しない
・下腹が突き出て見えやすい
弱さを改善するには、まず軽いもも上げや腸腰筋を意識しやすいトレーニングから始めることがおすすめです。
硬い・弱いを同時に抱えている人も多い
腸腰筋は深層筋であるため、使わないまま縮んで硬くなり、その結果さらに弱くなるという「二重の状態」が起こりやすい筋肉です。
硬さ→ストレッチ、弱さ→トレーニングという順番でアプローチすると改善しやすくなります。
次:腸腰筋が使えているかを判断するセルフチェック
【足が速くなる方法】速く走るための筋肉「腸腰筋(深腹筋)」の鍛え方







