フィットネス
2026年6月10日

有酸素運動で脂肪が燃える理由とは?無酸素運動(筋トレ)との違い、脂肪燃焼効果を高めるコツ

体脂肪を減らして痩せるためには「有酸素運動」が効果的。

もはや常識でもあり、皆さんもご存知でしょう。しかし「有酸素運動って、どんな運動のこと?」と聞かれれば、ウォーキングやランニングなどは思い浮かぶものの、そのほかは詳しく答えられない方が多いかもしれません。

こでは、そんな有酸素運動の基礎知識を解説します。有酸素運動とは何なのか、無酸素運動との違い、運動効果をきちんと出すためのポイントを学んでみましょう。解説はスポーツトレーナー・和田拓巳さんです。

「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いとは

運動は、大きく分けると「有酸素運動」と「無酸素運動」の2つがあります。

有酸素運動にはウォーキングやジョギング、水泳、エアロビクスなど、無酸素運動には重量挙げや短距離走、ウエイトトレーニングなどが挙げられます。

では、有酸素運動と無酸素運動は何を基準に分かれるのでしょうか。

呼吸しながら行う運動が有酸素運動、呼吸せずに行う運動が無酸素運動とイメージするかもしれませんが、そうではありません。

無酸素運動の特徴

無酸素運動はエネルギー代謝において酸素を利用しない

カラダを動かすためにはエネルギーが必要です。エネルギー物質であるATP(アデノシン三リン酸)は体内に貯めておくことができないうえ、数秒間で枯渇します。

そのため、その他のエネルギー源を使いながらATPを再合成し、生成し続ける必要があるのです。

有酸素運動と無酸素運動の違いは、運動中にカラダを動かすエネルギー物質であるATPを作り出す過程において、酸素を使うか使わないかということで分けられます。

無酸素運動は短時間しかエネルギーが持たない

筋肉内にあるATPを消費して行う運動や、体内のグリコーゲンを使い消費されたATPを新たに作り出してカラダを動かすものが無酸素運動です。

しかし筋肉内にあるATPは7秒ほどで消費され、グリコーゲンを使ってATPを生成しても30秒程度で使いきってしまうなど、短時間しかエネルギーが持ちません。

これら2つのエネルギー代謝は、ATPを作り出す過程において酸素が不要です。

有酸素運動の特徴

有酸素運動は長時間エネルギーを生み出しながら行う

一方で有酸素運動は、エネルギーを作り出す際に酸素を利用します。エネルギーを生み出す材料は脂肪です。正確にいうと、運動開始直後は血中にある脂肪酸がエネルギーとして使われます。

血中の脂肪酸が少なくなってくると、カラダに蓄積されている体脂肪が分解され、脂肪酸に変化。そして血中に流れ込むというサイクルでATPを生成し続けます。

有酸素運動が体脂肪の減少に効果的であるといわれるのは、このエネルギー代謝によって脂肪が燃焼されるためなのです。

脂肪燃焼には「有酸素運動」が効果的

有酸素運動は脂肪をエネルギーとして消費するほか、運動を長時間続けることができるという点も、ダイエットに適している理由でしょう。

有酸素運動で使われるエネルギーは、体内に多く蓄積されている脂肪です。そのため、無酸素運動に比べより多くのATPを作り出すことができ、エネルギー切れを起こすことなく長時間動き続けることができます。

どんなにハードな運動でも、短時間しか行わなければエネルギーはほとんど消費されません。長時間行うことによって消費エネルギーが増え、脂肪燃焼につながるのです。

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有酸素運動の効果を高めるなら「目標心拍数」が重要

有酸素運動で効率よく脂肪を燃焼させたいのであれば、運動中の心拍数を活用するとよいでしょう。

脂肪燃焼に効果的な心拍数の目安の設定は、最大心拍数から計算する方法と、カルボーネン法から計算する方法があります。

最大心拍数から簡単に計算する場合

一般的に最大心拍数は【220-年齢】と言われています。

ですが、実はその計算方法に科学的根拠は示されてはいません。そこで、数多くのデータから検証された方法である【208-0.7×年齢】という方法で計算することをオススメします。

例)30歳の場合:208-(0.7×30)=187

これが最大心拍数です。有酸素運動で脂肪燃焼の効果を出しやすいのは、最大心拍数の60%程度と言われています。そのため、この最大心拍数の60%が目標心拍数となるわけです。

187×0.6=112

最大心拍数から設定する方法の場合は、112前後の心拍数が効果的ということになります。

カルボーネン法を使用した目標心拍数

カルボーネン法という方法で目標心拍数を調べる場合、以下の式で計算する必要があります。

(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数

安静時心拍数は、平常時に手首の脈を10秒間測定し、その数を6倍すると簡単です。運動強度には体力がある人なら 0.5 〜 0.7、体力のない人は0.4〜0.5を入れて計算してみましょう。

たとえば30歳で安静時心拍数が60なら、以下の通りです。

(187-60)×0.5+60=123

カルボーネン法の場合、123前後の心拍数が脂肪燃焼に効果的ということになります。

上記2つの方法で計算した目標心拍数を踏まえると、30歳の場合であれば、大体110~125くらいの心拍数が脂肪燃焼に効果的ということ。

体力・体格・性別・運動内容など他の要素も関わってきますので、必ずその数値でなくては効果が少ないということではありません。あくまでも、参考として活用してください。

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運動中の心拍数は、スマートウォッチなどのハートレートモニター付きの機器を活用した方が楽です。機器がない場合は安静時心拍数を図るときのように、10秒間の心拍数を図り6倍する方法で確かめましょう。

プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴22年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院や競技チーム帯同で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆や商品監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信中。
2021年 著書「見るだけ筋トレ」(青春出版社)発刊。

Official site : https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
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<Text:和田拓巳>