インクラインベンチプレスは何度が正解?30度と45度の違い、正しいやり方と重量目安 (2/2)
<このページの内容>
インクラインベンチプレスの正しいやり方
インクラインベンチプレスは、フォームが崩れると肩に負担がかかりやすくなります。まずは正しいフォームを身につけ、狙った筋肉へ効かせることを意識しましょう。
1. ベンチを30〜45度に設定する

ベンチの角度は30〜45度を目安に設定します。胸の上部を重点的に鍛えたい場合は30度前後、肩にも刺激を入れたい場合は45度程度がおすすめです。
2. 胸を張りアゴを引く

ベンチで寝たら胸を張った姿勢を作ります。肩がすくんだまま行うと大胸筋への刺激が弱くなり、肩関節へ負担がかかりやすくなるため注意しましょう。
さらに胸を張る際に注意したいのが肩甲骨の位置です。肩甲骨を過度に寄せた状態でバーベルをおろすと肩関節を痛めるリスクが高まります。
また、動作中はアゴを引いたまま実施しすることにより腰への負担を軽減させることができます。
3. 肩幅よりやや広めにバーを握る

バーは肩幅よりやや広めに握ります。手幅が狭すぎると上腕三頭筋の負担が大きくなり、広すぎると肩への負担が増えやすくなります。
4. 鎖骨から胸の上部へ向かってゆっくり下ろす

バーは鎖骨から胸の上部を目安に、ゆっくりと下ろします。肘を真横に開きすぎず、やや脇を締めるようにすると、大胸筋上部へ刺激が入りやすくなります。
5. 胸で押すイメージで持ち上げる

胸の筋肉で押し上げるイメージで、バーをスタート位置まで戻します。勢いをつけたり、胸でバウンドさせたりせず、反動を使わずにコントロールしながら行いましょう。
インクラインベンチプレスの重量・回数・セット数・頻度の目安
インクラインベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも扱える重量がやや軽くなる傾向があります。まずは正しいフォームを維持できる重量から始め、目的に合わせて回数やセット数を調整しましょう。
重量の目安はフラットベンチプレスの70〜80%程度

インクラインベンチプレスでは、大胸筋上部や三角筋前部の関与が増えるため、通常のベンチプレスよりも扱える重量が軽くなるのが一般的です。
目安としては、フラットベンチプレスで扱う重量の70〜80%程度から始めるとよいでしょう。フォームが崩れず、大胸筋上部へしっかり効いている感覚がある重量を選ぶことが大切です。
筋肥大を目指すなら8〜12回×3〜5セット
胸板を厚くしたい、筋肉を大きくしたい場合は、8〜12回で限界を迎える重量を選び、3〜5セット行うのがおすすめです。
セット間の休憩(インターバル)は、1〜2分を目安にするとよいでしょう。
筋力アップを目指すなら4〜6回×4〜6セット
筋力向上を目的とする場合は、4〜6回で限界となる重量を使い、4〜6セット行います。インターバルは2〜3分程度確保し、毎セットしっかり力を発揮できる状態で取り組みましょう。
初心者は軽めの重量から始めよう
インクラインベンチプレスは、角度が付くことでバーの軌道が難しく感じることがあります。最初から重い重量を扱うのではなく、フォームを安定させながら動作を覚えることを優先しましょう。
慣れてきて決めた回数を余裕を持って行えるようになったら、少しずつ重量を増やしていくのがおすすめです。
週何回がおすすめ?
初心者であれば、週1〜2回を目安に行うのがおすすめです。同じ部位を毎日鍛えるよりも、48〜72時間ほど休息を設けることで筋肉の回復と成長が進みやすくなります。
ベンチプレスとの違い

インクラインベンチプレスと通常のベンチプレスは、どちらも大胸筋を鍛える代表的な種目です。大きな違いは、鍛えやすい部位や扱える重量にあります。
インクラインベンチプレスと通常のベンチプレス比較表
| インクラインベンチプレス | ベンチプレス | |
|---|---|---|
| 鍛えやすい部位 | 大胸筋上部 | 大胸筋全体(中部中心) |
| ベンチ角度 | 30〜45度 | 0度(水平) |
| 扱える重量 | やや軽くなる | より重い重量を扱いやすい |
| 向いている人 | 胸上部を重点的に鍛えたい人 | 胸全体を大きくしたい人 |
胸の上部を鍛えたいならインクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスは、大胸筋上部を重点的に鍛えたい人におすすめです。鎖骨まわりに厚みが出やすく、胸板を立体的に見せたい場合に適しています。
高重量を扱うならベンチプレス
通常のベンチプレスは、大胸筋全体を効率よく鍛えられ、高重量も扱いやすい種目です。筋力アップを目指す場合や、胸全体のボリュームアップを狙う場合に向いています。
両方取り入れるとバランスよく鍛えられる
胸全体をバランスよく発達させたい場合は、ベンチプレスとインクラインベンチプレスを組み合わせるのがおすすめです。ベンチプレスで胸全体を鍛え、インクラインベンチプレスで大胸筋上部を補うことで、より立体感のある胸板を目指せます。
インクラインベンチプレスはスミスマシンでもできる?
インクラインベンチプレスは、フリーウェイトだけでなくスミスマシンでも行えます。それぞれにメリットがあるため、目的やレベルに合わせて選びましょう。
初心者はスミスマシンから始めてもOK

スミスマシンはバーの軌道が固定されているため、フォームを安定させやすいのが特徴です。バランスを取る必要が少なく、大胸筋上部へ意識を向けやすいため、インクラインベンチプレスに慣れていない人でも取り組みやすいでしょう。
ベンチの角度はフリーウェイトと同様に30〜45度を目安に設定しましょう。
フリーウェイトは補助筋も鍛えられる
フリーウェイトではバーの軌道を自分でコントロールする必要があるため、大胸筋だけでなく体幹や肩まわりの補助筋も使います。フォームの習得には時間がかかることがありますが、より実践的な筋力アップを目指したい人に向いています。
慣れてきたらフリーウェイトにも挑戦しよう
スミスマシンで正しいフォームを身につけたら、フリーウェイトへ移行するのもおすすめです。フリーウェイトでは可動域や安定性も意識する必要があるため、より自然な動きで胸を鍛えられるようになります。
いつから変化を感じる?インクラインベンチプレスの効果が現れる目安
インクラインベンチプレスは、1回で見た目が大きく変わるトレーニングではありません。継続することでフォームが安定し、胸の上部にも少しずつ変化が現れてきます。
2〜4週間|フォームが安定し、効かせる感覚が身につく
トレーニングを始めて2〜4週間ほどは、大胸筋上部へ刺激を入れる感覚がつかみやすくなる時期です。フォームが安定し、扱える重量が少しずつ増えてくる人もいます。
ただし、この段階では見た目の変化はまだ大きくありません。
1〜3か月|胸の上部に厚みが出始める
継続してトレーニングを行うことで、大胸筋上部が発達し、鎖骨まわりに厚みや立体感が現れやすくなります。また、胸だけでなく肩や腕の筋力も向上し、通常のベンチプレスでも扱える重量が増える可能性があります。
効果を高めるには継続と漸進的な負荷が大切
インクラインベンチプレスの効果を引き出すには、適切なフォームで継続することが何より重要です。
毎回同じ重量で行うのではなく、フォームを崩さず回数に余裕が出てきたら、少しずつ重量や回数を増やしていきましょう。また、十分なたんぱく質の摂取や休養も、筋肉の成長には欠かせません。
インクラインベンチプレスに関するよくある質問
ダンベルでもインクラインベンチプレスはできますか?
はい。ダンベルでもインクラインベンチプレスは行えます。左右それぞれを独立して動かすため、可動域を広く取りやすく、左右差の改善にも役立ちます。高重量を扱いたい場合はバーベル、フォームを重視したい場合や自宅で行う場合はダンベルを選ぶとよいでしょう。
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肩が痛い場合は続けても大丈夫ですか?
トレーニング中に肩へ鋭い痛みを感じる場合は、中止しましょう。ベンチの角度が高すぎたり、肘を開きすぎたりすると肩へ負担がかかりやすくなります。フォームを見直しても痛みが続く場合は、医療機関への相談も検討してください。
インクラインベンチプレスだけでも胸は大きくなりますか?
大胸筋上部を重点的に鍛えられるため、胸の上側に厚みや立体感を出したい人には効果的です。ただし、胸全体をバランスよく発達させたい場合は、通常のベンチプレスやダンベルフライなど他の胸トレーニングも組み合わせるとよいでしょう。
監修者プロフィール
パーソナルトレーナー
深澤 智也(フカサワ トモヤ)
■経歴
2010〜2020年 海上自衛隊
2020年 2ndPASS(パーソナルトレーナースクール)卒業
2021〜2022年 仙台市キックボクシングジム所属(ボディメイクトレーナー)
2022年〜現在 パーソナルトレーニングジム 9INE-GYM設立
2026年〜ベストオブミス宮城公認講師
■保有資格
NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
NESTA-FAS(ファンクショナルアナトミースペシャリスト)
CBMS(認定ファンクショナルボディメイクスペシャリスト)
KUBIRE ARTIST
普通救命講習終了
<Edit:MELOS編集部>
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