2026年10月7日

早歩きする人は「死亡リスクが低い」?研究からわかったこと

健康のために歩くなら、「どれくらい歩くか」だけでなく「どんな速さで歩くか」も重要かもしれません。

普段から速いペースで歩く人ほど、死亡リスクが低い傾向を示した研究も報告されています。とはいえ、「早歩きをすれば長生きできる」と単純に考えてよいのでしょうか。

歩くスピードと死亡リスクにはどのような関係があるのか。つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック院長・中谷 創先生監修の記事より一部抜粋し、早歩きが健康に与える影響を見ていきます。

早歩きを毎日続けるとどんな効果がある?1週間~3か月で期待できる変化早歩きを毎日続けるとどんな効果がある?1週間~3か月で期待できる変化

早歩きで死亡リスクが下がるってホント?

早歩きのような速いペースで歩く習慣は、死亡リスクの低下と関連することが報告されています。

米国で約8万5000人のデータを用いた研究では、1日15分程度の速歩を行う人は、速歩をしない人と比べて全死亡リスクが約19%低いという関連がみられました。

一方、ゆっくりした歩行では、1日3時間を超える場合でも死亡リスクの低下は約4%でした(※1)。

こうした結果から、歩く時間だけでなく、歩行速度も健康との関連において重要である可能性が示されています。

ただし、これは統計的な関連を示した研究であり、早歩きをすれば必ず長生きできると言い切れるものではありません。食事や睡眠など、生活習慣全体を整えることと合わせて考えることが大切です。

(※1)Liu L, et al. Daily Walking and Mortality in Racially and Socioeconomically Diverse U.S. Adults. Am J Prev Med. 2025;69(4):107738. doi:10.1016/j.amepre.2025.107738

ほかにも早歩きには、以下のようなメリットが期待できるとされています。

早歩きを毎日続けるとどんな効果がある?

心肺機能を高めるサポート

早歩きのような有酸素運動を続けると、心臓が血液を送り出すポンプ機能や、体に酸素を取り込む力が徐々に高まっていくと考えられています。継続することで、以前より少ない息切れで同じ距離を歩けるようになったと感じる人もいるでしょう。

生活習慣病リスクの低下が期待される

早歩きを習慣として続けることは、肥満や脂質異常症、高血圧の予防にもつながると言われています。下半身の大きな筋肉を使ってエネルギーを消費するため、血糖や血圧のコントロールをサポートする運動としても取り入れやすいでしょう。

気分転換・ストレス緩和のきっかけになる

リズムよく体を動かすことは、気分転換やストレス緩和にも役立つと考えられています。外の空気を吸い、景色を見ながら歩くことで、頭の中を切り替えるきっかけにもなるでしょう。

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健康効果を高める「早歩きのコツ」

早歩きの効果を高めるには、速さだけでなくフォームを意識することが大切です。

腕は肘を軽く曲げて後ろに引くように振ると、自然に歩幅も広がりやすくなります。目線はやや前方に向け、あごを軽く引いて姿勢をまっすぐ保つことも意識しましょう。

ウォーキングの正しい歩き方

ペースの目安は「会話はできるけれど、少しきつい」と感じる程度です。

ゆっくりとした散歩では運動強度が不足しやすいため、腕振りと歩幅を意識しながら、自然と息が弾む速さを目指してみてください。

早歩き、どれくらい続けると変化が出る?1か月後の結果を探る

監修者プロフィール

つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック院長
中谷 創(なかやつくる)

防衛医科大学校卒。つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック院長。医学博士、整形外科専門医。
日本スポーツ協会スポーツドクター。ラグビー日本代表の海外遠征などの帯同や東京オリンピック、ラグビーワールドカップの大会ドクターなどを務める。陸上自衛隊在籍中は医官として自衛官の健康管理や整形外科手術を手掛ける。東京、札幌などで勤務。
公式サイト https://tsukuruseikei.jp/

<Edit:編集部>