フィットネス
2020年8月3日

怪我を防ぎ、走力を高める。“重力を味方につける”走り方「チーランニング」とは (1/2)

 ランニングを始める理由、そして目標は人それぞれ異なります。しかしランニングを継続するという視点では、“怪我を避ける”ことがとても重要でしょう。実際、せっかくランニングを始めたにも関わらず、怪我の繰り返しによってやめてしまうという方がたくさんいます。

 では、いったいどうすれば故障せず走ることができるのか。今回ご紹介する『チーランニング』のメソッドは、その答えを与えてくれるかもしれません。

チーランニングは“重力を味方につける”走り方

 チーランニングは、太極拳の動きをランニングに取り入れたメソッド。しかし太極拳とランニングを頭の中で結びつけるのは、なかなか難しいかもしれません。そこで着目したいのが“重力”の存在。チーランニングはこの重力を使うことによって、無駄のないランニングを会得することができます。

 モノを投げれば最終的に落下するように、人間も常に重力を受けています。まっすぐに立った状態であれば、重力の向かう先は真下。地面に向かって一直線ということになるでしょう。もしその場でジャンプすれば、重力に逆らう形となります。

 この考えを、ランニングに置き換えていきましょう。立った状態から身体を前に傾けると、誰もがやがて姿勢を維持できず、足が前に出るはずです。これは、身体が倒れないよう無意識に行われる行動。これをランニングに応用していきます。

◆体を前に倒し、足が出たら踏ん張らず地面を受け流す

 身体を前傾させると重力によって身体が引っ張られ、倒れそうになります。これを防ぐため足が出るわけですが、ここで“足を出して踏ん張る”のではなく、“足で地面を受け流す”のです。受け流すことで身体は一歩前に進み、また身体が引っ張られて倒れそうになる……あとは、この繰り返し。もちろん、着地時には地面から反発による衝撃が多少あるでしょう。しかし踏ん張って蹴り出すのに比べると、足は最小限の負担だけで走ることができます。

 つまり重力に反発するのではなく、その力をも味方につけて推進力に変えていく。これによって、足は少ない負担で済むため、怪我のリスクが大きく軽減されるというわけです。

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