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2024年2月1日

チートデイの効果と痩せるやり方、太るNG例

食事や生活習慣、何かと制限が多いダイエット。我慢ばかりではストレスが溜まるうえにモチベーションが下がってしまいますよね。そこで取り入れたいのが「チートデイ(チートデー)」です。うまく使えばダイエットの停滞期を切り抜けることもできるかもしれません。

本記事では、チートデイの効果とやり方、頻度などを解説。太る可能性があるNGパターンも紹介します。

チートデイとは

チートデイとは、ダイエット停滞期に「好きなものを食べていい日」を作る食事方法のことです。

何か月も減量生活を続けているけれど体重が減らないときに行うことで、代謝の停滞を防ぎ、停滞期を突破できると言われています。

チートデイの「チート」とは

チートデイのcheat(チート)チートとは、

  • だます
  • ズルをする
  • 反則をする

という意味です。この「ズル」というのが食事。ダイエット中でもズルする日を設けることで、減量を促進させるのです。

「そんなことすると、せっかく落ちた体重が元に戻ってしまうのでは」と心配するかもしれません。しかし、このチートデイにはさまざまなメリットがあるのです。

チートデイ解説動画のスクリーンショット

チートデイの効果とメリット

効果1 基礎代謝の低下を抑える

ダイエット中は、食事量を減らし、摂取カロリーを制限しますよね? そうすると、体は少ないエネルギー内で対応できるように代謝が落ちていきます。

すると、やがてダイエットの停滞期に突入します。ここでチートデイを設定し、定期的に多くのエネルギーを補給することで、基礎代謝の低下を抑えて停滞期を防ぐことができるのです。

たしかに短期的に見れば、落ちていた体重が元に戻る感覚に陥るかもしれません。しかし、その体重増加は一時的なもの。長期的に見れば、順調にダイエットは進んでいくはずです。

効果2 ダイエット中のストレス発散になる

ダイエット中の食事制限は、体だけでなく、精神的にもつらいものがあります。「糖質制限だから炭水化物はカット」「スイーツ、甘いお菓子、おやつは全部禁止」など多くのストレスがかかるはず。

チートデイを設定すれば「食べたいものが食べられる!」と、メンタル面での解放感がストレス解消へとつながり、ダイエットのモチベーションを維持できます。

チートデイのやり方

チートデイはどのように設定するのがよいのでしょうか。ここで、基本的なチートデイの設定方法を理解しておきましょう。

チートデイはダイエット停滞期のタイミングで行う

チートデイを設定するのは、ダイエットの成果が停滞してきたときにしましょう。ダイエットを始めたばかり、あるいは体重が順調に落ちているタイミングで実施しても、あまり意味がありません。

チートデイは、あくまでも「ダイエットの停滞期を乗り越えるための食事戦略」です。

チートデイの頻度

まずは週に1回

初心者であれば、一週間のうち1日が頻度の目安です。

あらかじめ、何曜日にするか決めておくのがおすすめ。その他の6日は、しっかりと食事内容と食べる量をコントロールします。

食べる量が多くなりやすい飲み会やイベント日などをチートデイにするなど、計画的なスケジュールを立てることが成功のポイントのひとつです。

我慢できるなら間隔を伸ばしていこう

ダイエットを長期間継続していくと、チートデイがなくても続けられるようになってきます。そうなれば、実施日の間隔を広げていきましょう。

週1回からスタートし、二週間に1回、三週間に1回など幅を広げていきます。体脂肪率が高い人ほど実施頻度が低くなります。

実施間隔の目安

  • 体脂肪率が20%より上の人 → 10日間〜14日間に1度
  • 体脂肪率が10〜20%の人 → 7日間〜10日間に1度
  • 体脂肪率が10%未満の人 → 4日間〜7日間に1度

停滞が気になったタイミングで設定すると、代謝を落とさずにダイエットを進めることができます。

チートデイでは何を食べればいい?

チートデイはいつもより摂取カロリーが増えればよいので、メニューは自由です。

  • まったく何も制限なく摂取する
  • 食事量を変えずに食べたいものを食べる
  • 食べるものは変えずに食事量を増やす など

チートデイで食べるものは、各個人のストレスがかかっている原因(食事量なのか、食べたいものの制限なのか)によって異なります。

そのため、その原因を解消できるようにやり方を選ぶ必要があります。とくに思い当たらない場合は、炭水化物(糖質)を中心に行うと良いでしょう。

関連記事:ダイエット停滞期に「チートデイ」…ホントに効果あるの?管理栄養士の見解とは

チートデイは必要? 太るだけに感じるけれど……

先述した通り、チートデイを導入することによって、基礎代謝の低下を抑えて停滞期を防げます。そのため、たとえチートデイでカロリー摂取をしても、基礎代謝が上がっているため太りにくいと考えられます。

たしかに短期的に見れば、落ちていた体重が元に戻る感覚に陥るかもしれません。しかし、その体重増加は一時的なもの。長期的に見れば、順調にダイエットは進んでいくはずです。

では、チートデイを失敗しやすいNGパターンとは。

チートデイを失敗しやすいNGパターンとは

日を決めず好きなときにチートデイを行ってしまう

チートデイを気分で決めてしまうと、「思った以上にチートデイが多くなってしまった」「毎日がチートデイ」ということになりかねません。それでは痩せるはずもなく、逆に太るだけです。初心者は多くても週1の頻度で、慣れてきたら間隔を空けて行いましょう。

また、先述の通り、チートデイ以外の日はしっかりと食事コントロールをすることが大事です。

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ダイエット停滞期以外にチートデイを行ってしまう

こちらも先述したように、チートデイは減量停滞期のときに行う施策です。ダイエットが順調なときや、そもそもダイエットをしていないときに行うと、ただの“食べ過ぎ”となります。

チートデイの翌日の過ごし方

チートデイの翌日は胃腸に負担をかけないようしっかりと咀嚼し、栄養が無理なく消化・吸収されやすい状態を作りましょう。

「チートデイは意味ない」という意見もある

基本的に、1日の目標摂取カロリーを上回らない範囲で食事ができていれば、無理にチートデイを取り入れる必要はありません。

ただ、省エネモードを解除するという点を考えると、日々の摂取カロリー設定を上げるのもひとつの方法です。

ダイエット中に食事(カロリー)制限を日頃からストイックにやっている方であれば、チートデイを正しく取り入れることで、その後の体重減少に役立つ場合が多いようです。

逆に、体重停滞なく順調にダイエットできている方や、そもそもダイエット自体をしていない方が取り入れるのはチートデイの定義に当てはまりません。場合によってはただの食べすぎになり、太る可能性があるので注意しましょう。

チートデイに向いていない人

チートデイは、あくまでも"計画的に多く食べる日”です。その時の気分や当日食事に誘われて「今日はチートデイだ!」と食べてしまう人には向いていません。

前もって「この日は好きなものを食べる」と決め、チートデイに設定していない日はしっかりと節制できる人であれば取り入れても良いでしょう。

関連記事:ダイエット停滞期に「チートデイ」…ホントに効果あるの?管理栄養士の見解とは

普段の食事はストイックにしてこそ効果的!

チートデイはダイエットを進めるうえで、効果的なテクニックです。しかし、やり方には十分に注意する必要があります。

ただ単に、たくさん食べる日を作ればいいというわけではありません。普段のトレーニングや食事コントロールをしっかり行っているからこそ、チートデイの効果が出るのです。

ダイエットで一息つきたいときは、チートデイを設定して、停滞期を乗り切りましょう。

著者プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP公式Facebook

<Text:和田拓巳>