やってたらトレーニー失格!トレーナーが語る、トレーニングジムでよく見る「危険行為」6つ
スポーツジムでのウエイトトレーニングや、トレッドミルなどのフィットネスマシンを使う際、ちょっとしたミスでケガをしてしまうことがあります。エクササイズ中に起きた不慮の事故なら運が悪かったと言えるかもしれませんが、それとは関係のない行動が原因となると、残念ながらトレーニー失格です。
今回はトレーニング中にやりがちなNG行動をご紹介します。今一度、危険性の高い行動をしていないか、また迷惑行為やマナー違反を行っていないかチェックしてみましょう。
ジムトレーニング中、こんな行動をしていませんか?
ケガがしやすい行動の多くは、トレーニングの慣れからくる不注意や気の緩みです。具体的なシーンを解説していきますので、初心者だけでなく、中級者や上級者の方も注意しましょう。
1.膝を伸ばしたまま、腰を曲げてダンベルを持ち上げる
ダンベルを使ってエクササイズするときにやってしまいがちなのが、床に置いてあるダンベルを、膝を伸ばしたまま腰を曲げて持ち上げてしまう動作です。
エクササイズでは、腰を丸めると痛めてしまいます。これを知っているにも関わらず、ダンベルを床から持ち上げる際、無意識に腰を曲げて持ち上げている人が多いのではないでしょうか。
この動作は、腰を痛める危険性があります。「軽いから大丈夫だろう」と油断していると、軽いダンベルでもケガをしてしまうかもしれません。ダンベルは、膝を曲げて持ち上げるようにしましょう。
2.ダンベルを床に落とす
ダンベルベンチプレスなどのエクササイズで限界に近づいた際、どうしてもダンベルが持ち上がらず、床に落としてしまうことがあります。
このとき、ダンベルの落とし方によっては肩などの関節を痛めてしまうことがあるので、注意が必要です。とくに高重量のダンベルを持っている場合は、そのリスクが高くなります。
限界まで筋肉を追い込むのは確かに重要です。しかし、限界まで追い込みたいときは誰かにサポートを頼みましょう。
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3.バーベルにウエイトをつけた際、カラーを使用しない
トレーニングに慣れてくるとやりがちなのが、バーベルやEZバーにウエイトをつけた際、プレートがズレるのを防止する“カラー”を付けずにエクササイズを行ってしまうことです。
「軽いプレート1枚だから大丈夫だろう」と面倒くさがってカラーを付けないと、バランスを崩したときにプレートが滑ってしまい、ウエイトのバランスが悪くなってケガするリスクが高まります。
あるいは、エクササイズ中、まわりに人がいた際にプレートが落ちてしまい、他の人にケガをさせてしまうという危険性もあるでしょう。
バーベルの近くには、必ずカラーが備えつけられているはずです。自分だけでなく他の人にケガをさせないためにも、ウエイトプレート1枚からカラーは必ず付けるようにしましょう。
4.靴紐がほどけたままトレッドミルを走る
フリーウエイトだけでなく、トレッドミルでもついやってしまう行動があります。その一つが、靴紐の緩み。靴紐が途中でほどけてしまっても、そのまま走り続けてしまう人が多いのです。
トレッドミルは地面が動いているため、地面を走っているよりも転倒時の危険性が高くなります。靴紐がほどけてしまったら、必ず結び直すようにしましょう。
また、靴紐を結び直すため、トレッドミルの両脇に立つときも十分に注意が必要です。速いスピードのまま跳び移ろうとすると、足がとられて転倒してしまう場合があります。
必ず一旦止めて、動いていないのを確認してから結び直すようにしてください。
5.トレッドミルでランニング中のスマホ操作
最近はトレッドミルでランニングを行う際、スマホを使って動画を見たり、音楽を聴いている人を多く見かけます。確かにスマホは、楽しみながらランニングに取り組める便利なギアです。しかし、そのスマホが危険のリスクを高めてしまう場合があります。
走りながらスマホを操作していると、どうしても意識がそちらに集中してしまいます。すると走行ラインがブレてベルトから逸れてしまい、転倒してしまう場合があるでしょう。
もしスマホを操作したいのであれば、速度を落とし、安全な速度まで下がったのを確認してから操作するようにしてください。
6.汗を気にせずトレーニングを行う
汗を拭かないというのも、ケガに繋がることがあります。ダンベルやバーベルを握った手が滑ってダンベルを落としたり、バランスを崩してカラダを捻ってしまうリスクが高まるのです。
手に汗をかきやすく滑りやすい人は、トレーニンググローブなどを活用すると安全にエクササイズできるでしょう。
運動をすれば、必ず汗はかくもの。汗は他の人の迷惑になるので、必ずこまめにふき取るようにしてください。
トレーニングに慣れたころ無意識にやりがち!
エクササイズと直接関係がなくても、ケガにつながる行動は意外と多いものです。また、これらはトレーニングへの慣れによって、無意識で行っていることが多い行動といえます。
ケガをしてしまってはトレーニングもできません。安全で効果的にカラダを鍛えるためには、エクササイズ中だけでなく、エクササイズ時以外の行動にも十分気をつけるようにしましょう。
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[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP/公式Facebook
<Text:和田拓巳>