フィットネス
2021年5月3日

「ランニングすると足首、膝が痛い」フォームの歪みと改善方法 (3/3)

サイドステップ

 左右の足を交互に切り替えて、斜め横にジャンプしながら進みます。

 ランニングは前に進む動作ですが、地面の傾きやカーブなど、実のところ横への動作が知らないうちに加わっています。こうした際にもバランスを維持して効率的に走るには、横への動きに対応するためのトレーニングが欠かせません。

 このときの姿勢は、立位の状態とは大きく異なります。着地後は前ではなく反対側の斜め前に進むので、体はその方向に向けて傾いた状態です。同様に、着地した足から頭までは直線状になります。

 左右前後に体が折れた形になると、重心が下がって足への負担が大きくなるので注意しましょう。

ペースの遅いランニングから意識していく

 うまくバランスが取れているか否かは、自分で意識しながら確認することが大切です。しかし必死に走っている状態では、なかなかバランスにまで意識を向けられません。そのため、ここで紹介した動作に集中しやすい運動から取り組んでいってください。

 実際のランニングでバランスを意識するときも、まずはLSDやジョギングなど、ペースの遅いトレーニングから始めるのがおすすめです。ペースの速いトレーニングで無理に意識を向けようとすると、注意散漫となってペースコントロールに影響が出たり、思わぬ怪我に繋がったりしかねません。

 練習の積み重ねによって、いつの間にかハイペースでも意識が向けられるようになるでしょう。そして最終的にはバランスが養われ、意識せずとも無駄のない効率的な走りが実現できるようになるはずです。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>

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