ボルダリング初心者が覚えておきたい「グレード(階級)」。まずは5級を目指そう (2/2)
各グレードの特徴をチェック
またボルダリングジムの壁には、つかんだり足をかけたりして登るためのホールドがたくさん取り付けられています。ホールドのそばには、ベタベタとカラーテープが貼られていて、同じ色、形のテープが貼られたホールドだけを使うことで課題を指定しています(ジムによっては、ホールドの色で指定しているところもあります)。
多くのジムでは、このテープの色とグレードを対応させています。たとえばピンクが10級だとしましょう。ピンクのテープが横に貼られたホールドだけを利用して登ると、10級の難しさのルートを登ったことになるわけです。
以下は初心者向けとされる5級までと、中・上級者向けとなる4級以上の各グレードの特徴を簡単にまとめたものです。4級はさらに難しくなり、3級以降になるとそれなりの筋力やバランス感覚、技術習得が必要なレベルになります。では、
[10級・9級]
初めての人、初級者を対象にしたグレードです。手でつかむことのできるホールドは限定されていますが、難しい配置ではありません。課題によっては足のホールドはどれを使ってもよいとされている場合もあります。誰もがチャレンジできるレベルといえるでしょう。
[8級]
10級・9級と違って、手でつかむことのできるホールドの位置・形状がやや難しくなります。運動経験豊富な人なら、初めてでもクリアできるかもしれません。
[7級]
手に加え、足のホールドも限定されます。そのため我流では少々難しくなってきます。後々のことを考えて、ボルダリングの基本的な体の使い方(=ムーブ)を、この段階で学んでおいたほうがいいでしょう。
[6級]
足のホールドが小さくなったり滑りやすいものになったり、身体のバランスを取るのが難しくなります。初心者レベルではクリアは困難かもしれません。代表的なムーブを身につける必要があります。
[5級]
ここまでくると中級者です。技術的な裏打ちがなければ、クリアすることは困難です。ムーブを身につけるための十分なトレーニングを積む必要があります。ボルダリングをこれから始めようという人の当面の目標となりうるグレードです。
[4級]
壁の角度がきつくなり、ホールドがつかみづらい形になり……。壁にぶち当たる人も多いといわれるグレードです。課題をクリアするためのトレーニング、技術が必要になります。
[3級]
課題を確認し、ムーブをインプットしつつ、さらに状況に応じて細かい判断・修正をして初めてクリアできるようになります。さまざまなテクニックを使いこなすために、必要な筋肉を鍛え、バランス感覚を養うために体幹も鍛え……このあたりまでいけば立派なクライマーです。
[2級~]
すでに上級者の領域です。ホールドはつかみどころを探すレベルに意地悪さになり、さらに距離も遠くなっていきます。日常的にトレーニングを積む必要があります。なお1級以降は、競技大会レベルになります。
実際のジムでのグレード表示
ボルダリングジムの壁には、つかんだり足をかけたりして登るためのホールドがあり、そばには、ベタベタとカラーテープが貼られています。この色や形は各グレードに対応しています。たとえばピンクが10級だとしましょう。
初めての人は、ピンクのテープ横のホールドを利用しながら、登っていきます。10級をクリアしたから、次はオレンジ色の9級の課題にチャレンジ!! このようにグレードアップしていきます。
[監修]公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会
https://www.jma-sangaku.or.jp/
<Text:瀬戸嶋 勝+アート・サプライ/Photo:Getty Images>