筋トレ「ベンチプレス」の効果、正しいフォームとやり方|重量と回数、トレーニングのコツ (2/4)
大胸筋の“下部”を刺激する「デクラインベンチプレス」
インクラインベンチプレスとは逆に、足側を高くした姿勢で行います。頭の方が低くなっているデクラインベンチを使います。大胸筋の下部を刺激し、大胸筋の厚みを作ることが可能です。
デクラインベンチがない場合、フラットベンチに寝た姿勢でベンチの上に両足を乗せ、腰を高く持ち上げ、カラダを斜めにして行ってもOKです。
その場合、バランスを崩さないようスミスマシンや補助者をつけましょう。
大胸筋の“外側”を刺激する「ワイドグリップベンチプレス」
バーベルを持つ手幅を広くして行います。幅よりも握りこぶし3~4個ほど広めにしましょう。通常のベンチプレスに比べ、大胸筋の外側に大きく刺激が入ります。
手幅が広いぶん、ベンチプレスよりも下ろせる位置が浅くなる場合があります。無理に下げようとすると、肩関節へのストレスが強まりケガのリスクが高まるでしょう。そのため、痛みを感じずに下ろせる位置までで止め、無理せず行ってください。
また、重量もベンチプレスよりも持ち上げられませんので、重量設定に注意しましょう。
大胸筋の“内側”を刺激する「ナローグリップベンチプレス」
手幅を狭くして行う「ナローグリップベンチプレス」では、大胸筋の内側や上腕三頭筋に刺激を与えることができます。
脇をしっかり締めるイメージで、バーベルを下ろしていくようにしましょう。
初心者必見!ベンチプレスの効果を引き出すチェックポイント
肩甲骨を寄せているか
フォームでもっとも間違いやすいポイントが、肩甲骨の位置です。
ベンチにただ背中をつけているだけでは、ベンチプレスの効果を引き出せません。肩甲骨を寄せることによって、大胸筋が大きく動かせるようになるのです。
動作を始める前に、肩甲骨の位置をしっかり調整するクセをつけましょう。
「後頭部」「肩甲骨」「お尻」「右足」「左足」をしっかりつけているか
高重量でベンチプレスを行っても、ズル(チーティング)をして持ち上げては効果も薄くなります。
たとえばブリッジしてお尻を浮かせていたり、つま先立ちでカラダを支えているようなフォームなどがそれに当たります。
たしかに高重量を持ち上げやすくなりますが、反動を使いやすく、可動域が狭くなることで筋肉への刺激量が低下するほか、ケガに繋がる場合もあります。
ベンチプレスは、「後頭部」「肩甲骨」「お尻」「右足」「左足」の5ポイントがしっかりベンチや床に接地した状態で行うのが基本です。初心者は、特にこの5ポイントをしっかり接地させて、安定した動作を心がけましょう。
バーベルを降ろすとき、脇を締めているか
バーベルを下ろすときは、真横ではなく、若干脇を締めるように動作を行いましょう。
肘を真横に広げてしまうと、下ろす位置が浅くなり、動作が行いにくくなります。肩へのストレスも高く、ケガに繋がるリスクが高まります。
反動を使ってバーをバウンドさせていないか
バーを胸の上で弾ませて反動をつけて持ち上げるやり方もよくありません。
バーを胸まで下ろしたときがベンチプレスでもっとも力が入りにくいタイミングですが、反動を使って持ち上げないようにしましょう。
反動を使うと高重量を持ち上げやすいのですが、刺激量が低下します。
しっかり胸まで下ろしているか
しっかり胸につくまで下ろしていない人も少なくありません。狭い範囲で動作を行っても、胸全体を刺激するのは難しくなります。