フィットネス
2024年10月3日

サーキットトレーニングとは。脂肪燃焼に効果的なやり方、メニュー例

筋トレと有酸素運動を休憩なしに続けることで、短時間でも脂肪燃焼効果が期待できる「サーキットトレーニング」。組み合わせる種目によって、持久力や筋力、瞬発力、フィジカルも同時に鍛えることができるトレーニングです。

スポーツにおける競技力アップはもちろん、減量や体脂肪を減らすなど、痩せるためのダイエットにもオススメの運動です。ここでは、サーキットトレーニングの効果と自宅でできるやり方について解説します。

サーキットトレーニングとは

サーキットトレーニングは、筋トレなどの高強度のワークアウトを行いつつ、有酸素運動も間に挟むトレーニング方法です。

短い時間でもしっかり追い込めるほか、ワークアウトの組み合わせによってさまざまな部位を鍛えることが可能です。

休息を挟まない!

基本的に有酸素運動がアクティブレスト(身体を動かしながら休息する)という位置づけのため、運動は休息を挟まず連続して行われます。

きついですが、ここで完全休息を挟んでしまうと、サーキットトレーニングとしての効果は薄れてしまいます。

サーキットトレーニングで期待できる効果

1脂肪燃焼

人間は、何もしなくても日常生活の中でエネルギーを消費します。これを基礎代謝といいます。基礎代謝のうち、筋肉はその消費エネルギーの多くを担っています。

筋肉量が低下すると基礎代謝が下がり、いくら有酸素運動を行って脂肪を燃焼しても、総合的に見るとエネルギー消費がさほど変わらないという事態も起こり得ます。そのため、ダイエットを目指すのであれば、筋肉量を維持しつつ有酸素運動に取り組んだ方がよいでしょう。

その点、筋トレと有酸素運動を組み合わせるサーキットトレーニングは、高い脂肪燃焼効果が期待できます。

筋トレ後に有酸素運動を行うと、より多く脂肪燃焼によってカロリーが消費されるという意見も少なくありません。このことからも、サーキットトレーニングの脂肪燃焼効果は期待できそうです。

2)心肺機能と筋持久力の向上

サーキットトレーニングは心肺負荷も少なくありません。継続して取り組めば心肺機能が高まり、Vo2MAX(最大酸素摂取量)の向上も期待できるでしょう。

また、連続した運動により筋持久力も高まります。サーキットトレーニングの場合、下半身・上半身を含む全身の筋持久力を高められる点は大きな特徴でしょう。

たとえばランニングを行った場合、筋持久力が鍛えられるのはおもに下半身のみです。もし日頃から持久系トレーニングを行っているのであれば、普段メインではない部位を使うワークアウト種目を積極的に取り入れてください。

3)筋力の向上

サーキットトレーニングでは、おもに自重を中心とした種目が中心になるため、マシン筋トレと比べると大きな筋肥大は期待できないでしょう。

しかし自重とはいえ筋肉に負担を掛けたトレーニングですので、筋力アップの効果はゼロではありません。

「マシンを使うような筋トレは負担が大きい」「筋力は必要だが、目に見えて肥大化させる必要はない」といった方なら、十分な効果となるはずです。

家でできるサーキットトレーニングメニュー

筋トレと有酸素運動メニューがとり入れられていれば、好きな種目に変えてもOKです。

もも上げ

  1. 足をこぶし1個分空けて開く
  2. かかとを少し上げ、右左交互にふとももを持ち上げる。腕も同時に振る

バーピージャンプ

  1. 足をこぶし1個分開ける
  2. しゃがみ込み両手を地面につけ、両足を後ろに伸ばす
  3. 両足を元の位置に戻し、高くジャンプする。その際、両手を頭上で叩く

マウンテンクライマー

  1. うつ伏せで両手を床につき、腕立て伏せの姿勢になる
  2. 片足の膝を胸に引き付けるように曲げ、前方に足をつく
  3. 蹴るようにして、左右の足の位置を入れ替える

プランク

  1. 両肘を床につけ、うつ伏せになる
  2. 腰を浮かせる
  3. 頭、背中全体、腰、かかとが一直線になるように意識する
  4. その姿勢のままキープする

ランジ

  1. 足を肩幅より大きく、前後に開く
  2. 上体をまっすぐにしたまま、股関節と膝を曲げていく
  3. 前足の膝を90度まで曲げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る

前足の膝がつま先よりも出ないように注意する

ツイストジャンプ

  1. 足を揃えて立つ
  2. 上半身と下半身を逆方向にひねりながら、軽くジャンプする

レベルアップ!「HICT(高強度サーキットトレーニング)」とは

無酸素運動・有酸素運動・休憩を繰り返すことで短期間の脂肪燃焼を狙う「HIIT(高強度インターバルトレーニング)」が注目されていますが、これにサーキットトレーニングを応用させた「HICT(High Intensity Circuit Training:高強度サーキットトレーニング)」というものもあります。

10~15個の種目を各30秒、1種目ごとに10秒の休憩。3セット行う

HICTは、ワークアウト種目を10~15個ほど組み合わせ、ひとつの種目を30秒行います。

その後、10秒の休憩を挟んで次の種目へ。全種目を1セットとし、3セットを目安に行うと効果的です。

同じ部位を連続して鍛えないこと

ポイントは、同じ部位を連続して鍛えないこと。使用する筋肉を切り替え、各部位に休息を与えながら行ってください。

通常のサーキットトレーニングのように長いアクティブレストを挟まず、常にどこかの筋肉に負荷を与えた状態になります。その分、先に取り上げた効果をより高く得られるでしょう。

高強度のトレーニングですので、毎日の実施は避けるようにしましょう。

筆者プロフィール

三河賢文(みかわ・まさふみ)

“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】https://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>