フィットネス
2023年5月15日

大胸筋を鍛える筋トレ「ベンチプレス」を解説。インクライン、デクライン、ワイドグリップ、ナローグリップとは (1/2)

 フリーウエイトの中でも人気の高い「ベンチプレス」。大胸筋を鍛える効果が期待できる筋トレ種目です。

 大胸筋は大きい筋肉のため、内側・外側、あるいは上部・中部・下部と細かく分けて、それぞれ異なるエクササイズを行う必要があります。「薄い胸板を厚くしたい」「理想の胸板にならない」という人は、筋肉が弱い部分を積極的に鍛える必要があるでしょう。

 今回は、ベンチプレスのバリエーション「インクラインベンチプレス」、「デクラインベンチプレス」、「ワイドグリップベンチプレス」、「ナローグリップベンチプレス」の4種類について、それぞれの鍛えられる筋肉とフォーム、効果的なやり方を紹介します。

大胸筋の“上部”を刺激する「インクラインベンチプレス」

 床と平行に寝た姿勢で行う通常のベンチプレスと比べ、インクラインベンチプレスはインクラインベンチを使い、ベンチの角度を斜めにして、頭側を高くした姿勢で行うベンチプレスです。

鍛えられる部位

 インクラインベンチプレスは、大胸筋の上部と三角筋前部に大きな刺激が入ります。大胸筋上部を鍛えることで、鎖骨から盛り上がった厚い胸板を作ることが可能です。

 ベンチの角度が大きいほど大胸筋上部と三角筋に対する刺激が増え、小さければ大胸筋中部~大胸筋上部に刺激が入るようになります。ターゲットに合わせて調整し、刺激を変えると効果的です。

インクラインベンチプレスのやり方

1)30~45度程度に角度をつけたベンチに仰向けになる。足は腰幅に開き、床につける。
2)肩幅よりも広めにバーベルを握り、肩甲骨を寄せ、バーベルをラックから外す。
3)バーを胸の真上に移動させたら、肘を曲げていく。肘の真上に手首がくるようなイメージ。
4)大胸筋の上部~鎖骨を目安に下ろしたら、肘を伸ばして元の姿勢へ。

インクラインベンチプレスの注意ポイント

 ベンチプレスに比べ、バーベルの軌道が難しく感じる人も多いかもしれません。慣れるまでは、スミスマシンを使ってフォームや動作を習得するとよいでしょう。

 バーベルを下ろす際に肘を真横に広げてしまうと、下ろす位置が浅くなってしまうなど動作が行いにくくなります。肩へのストレスも高くなりケガに繋がるリスクが高まるので、下ろす際は真横ではなく若干脇を締めるように動作を行うとよいでしょう。

大胸筋の“下部”を刺激する「デクラインベンチプレス」

 足側を高くした姿勢で行うベンチプレスのバリエーションです。頭の方が低くなっているデクラインベンチを使って行います。大胸筋の下部を刺激することが可能です。大胸筋の下部を鍛えることで、大胸筋の厚みを作ることができるでしょう。

デクラインベンチプレスのやり方

1)仰向けになり、足を腰幅に開き、床につける。
2)肩幅よりも広めにバーを握り、肩甲骨を寄せ、バーベルをラックから外す。
3)バーをバストトップに移動させたら、肘を曲げてバーを下ろしていく。肘は横に開き、肘の真上に手首がくるようなイメージ。
4)バストトップを目安に下ろしたら、元の姿勢に戻る。

デクラインベンチプレスの注意ポイント

 デクラインベンチがジムにないという人は、フラットベンチに寝た姿勢でベンチの上に両足を乗せて腰を高く持ち上げ、カラダを斜めにして行ってもOKです。その場合、バランスを崩さないようスミスマシンや補助者をつけましょう。

大胸筋の“外側”を刺激する「ワイドグリップベンチプレス」

 ベンチプレスの手幅を変えるだけでも、大胸筋に与える刺激は変わります。通常のベンチプレスよりも手幅を広くして行うのが、ワイドグリップベンチプレスです。ベンチプレスに比べ、大胸筋の外側に刺激が多く入ります。

ワイドグリップベンチプレスのやり方

 動作は通常のベンチプレスと同じで、バーベルを持つ手幅を変えるだけ。手幅は、肩幅よりも握りこぶし3~4個分外側くらい広めにしてバーベルを握りましょう。

ワイドグリップベンチプレスの注意ポイント

 手幅が広い分、ベンチプレスよりも下ろせる位置が浅くなってしまう場合があります。無理に下げようとすると、肩関節へのストレスが強まりケガのリスクが高まるでしょう。そのため、痛みを感じずに下ろせる位置までで止め、無理せず行ってください。また、重量もベンチプレスよりも持ち上げられませんので、重量設定に注意しましょう。

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