腹直筋を鍛える腹筋トレーニング【筋トレ上級者編】
お腹まわりの筋肉を鍛えて、引き締まった身体になりたい。シックスパックに割りたい。そう決意して腹筋を鍛える方は多いでしょう。
以前も『シックスパックを作るお腹の筋肉「腹直筋」の鍛え方。おすすめ筋トレメニューと効果を高めるポイント』で腹直筋の鍛え方について紹介しましたが、今回はさらに強度が高い腹直筋エクササイズを、上部・下部別に取り上げます。
普段から腹筋をしっかり鍛えているという人は、ぜひワンランク上のトレーニングにチャレンジしてみてください。
腹直筋とはどこの筋肉か。鍛えるメリットとは
腹直筋は、お腹の正面にある長い筋肉です。6つに割れた腹筋、いわゆるシックスパックをはじめとする割れた腹筋は、この「腹直筋」を指しています。
主に体幹部を前に曲げるとき(背中を丸めるとき)に力を発揮します。また、重い物を押すときなど、カラダを安定させるよう力を発揮している筋肉です。
デクラインシットアップ
- 足の方が高くなるように、角度をつけたベンチに仰向けで寝る。両手は胸の前で組むか、後頭部へ
- 足を固定したまま、反動をつけずに上体を起こしていく
- 限界まで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
シットアップベンチを使用したこのエクササイズは、足を引っかけて行うため、腹直筋のほか腸腰筋にも刺激が入るでしょう。
太ももに効いてしまう人は、上まで起き上がらず、腹筋に刺激が入っているのを感じる角度まででOKです。動作中は、おへそを見るように背中を丸めながら動作を行いましょう。
デクラインリバースクランチ
- フラットベンチに仰向けになり、両手でベンチの端を掴む
- 肩(僧帽筋周辺)だけがベンチに接するように、垂直にカラダを持ち上げる
- 両膝を伸ばしたまま脚を下ろしていく。肩甲骨より下がベンチにつかないように意識!
- 限界まで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
今回紹介する中ではもっとも難しく、腹直筋全体を刺激できるエクササイズとなります。
動作中は腰が反らないようにしっかり腹筋に力を入れること、動作スピードをコントロールすることが重要です。肩甲骨がベンチについてしまうと、動作が楽になっているので注意しましょう。
ハンギングレッグレイズ
- チンニングバーを両手で握り、ぶら下がる
- 足を閉じ、ヒザを伸ばしたまま、脚を持ち上げる
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
おもに腹直筋下部を刺激するエクササイズです。脚をしっかり伸ばすとキツイ人は、膝を軽く曲げて行ってみましょう。
腰への負担も減り、腹筋を意識しやすくなります。
バランスボールクランチ
- バランスボールに仰向けで寝て、ヒザを90度に曲げる
- 少しずつ上体を起こしていく
- 限界まで起こしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
バランスボールを使ったクランチは、おもに腹直筋上部を刺激します。バランスを取るのが難しいですが、その不安定さが腹直筋に対する刺激を増やしてくれるでしょう。
安定してバランスボールに乗ることができるようになってから取り組んでください。
バランスボールニータック
- 腕立て伏せの姿勢になり、両足をバランスボールに乗せる
- 股関節とヒザを曲げ、お尻を高く上げながらボールを上半身へ引き寄せる
- 限界まで転がしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻す
バランスボールを使用したこのエクササイズは、おもに腹直筋全体を刺激します。バランスの悪さと動作の難しさが組み合わされた、強度が高いエクササイズです。
動作中は、お腹をしっかり意識しながら動作を行いましょう。
\バランスボールを使った筋トレを動画でチェック/
膝つき腹筋ローラー
- ヒザを立て、両手で腹筋ローラーを持つ
- 背中を丸めながら、ローラーを遠くへ転がしていく
- 限界まで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
腹筋ローラーを使用したこのエクササイズは、おもに腹直筋全体を刺激します。
見た目以上に強度が高いエクササイズですので、まずはできる範囲で動作をはじめ、徐々に可動域を広げていくようにしましょう。
\動画でやり方をチェック/
腹筋ローラーがない場合は、プレートをつけたバーベルで代用できます。
腹直筋が割れていない原因
もし、いま腹直筋が割れていないようであれば、それは腹直筋の上にある皮下脂肪が厚く、腹直筋が見えない状態になっています。その状態で腹直筋のエクササイズをしても、皮下脂肪が減らなければ腹筋は割れません。
「腹筋運動してもお腹が割れない」という人は、まず体脂肪率をチェックし、有酸素運動で脂肪を落とすことから始めてみてください。
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[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
【公式サイト】
<Text:和田拓巳>