ウェルネスフード
2022年4月29日

白湯とは。管理栄養士の視点から見てどんな効果がある?

 体を鍛えている筋トレ民も、細くなりたいダイエット民も、時には食べすぎ、飲みすぎることもあるでしょう。どうやったらリカバリーできるのか。ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士・瀧川みなみさんに、よくあるギモンを聞いてみました。

 今回は「白湯」について。朝食前や夜寝る前に白湯を飲むと、健康や美容につながると女性の間で人気となっています。白湯ダイエットなるものも登場しており、根強い人気を誇っています。この白湯、はたしてカラダにどんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。

Q.朝や寝る前に「白湯」を飲むと、ダイエットや美容、健康にいいと聞きました。白湯を飲むことでカラダになにかよい影響はありますか?

A.血流がよくなることで代謝アップや冷え性解消に。胃腸も温まるため消化機能アップも期待できます。

 白湯とは、水を沸騰させ、そこから何も添加されていない飲み物のことです。体温より温度が高いため、カラダが温められることで血流がよくなり、基礎代謝量の増加や冷え性の改善に役立つでしょう。また、胃腸が温められることにより消化機能アップも期待できます。

 カラダを温める目的であれば白湯は適していますが、あまりに高温の場合、一度に飲む量によっては口内や食道などのやけどにつながりかねません。やけどしない程度に少しずつ口に含み、口の中である程度冷ましてから飲み込むようにしてください。一度に大量に飲むと体内のミネラルバランスが崩れたり、心臓や内臓に負担がかかりやすくなる危険性も。

 また、飲みものに限らずかなり熱いものを習慣的に口にしていると、やけどにより食道の粘膜がただれ、将来的に食道癌のリスクが高まると言われていますので、その点に注意しましょう。

白湯はいつ飲むのがいい? おすすめのタイミング

 白湯は、基本的にどの時間帯に飲んでいただいても構いません。強いて挙げるなら、起きてすぐのタイミングがよいでしょう。寝ている間は水分補給ができないため、脱水状態になっていることがほとんどです。また、休息モードに入っていた胃腸にやさしい刺激を与え、体温を上げることでカラダを内側から目覚めさせてくれます。

 夜に飲むのであれば、コップ1杯程度がオススメです。ノンカフェインのため睡眠の質を下げることなく、胃腸に消化の負担をかけません。飲みすぎるとトイレで目覚めてしまうなど睡眠の質を下げかねないので、飲みすぎには注意が必要です。

レモンや梅干しを入れて飲むと、いい影響はある?

 レモンや梅干しなど酸味の強い食べ物は、食欲増進のお手伝いをしてくれます。それぞれの食材がもつ酸味により唾液や胃液の分泌を促し、摂取した栄養を分解・吸収させやすくします。また、レモンや梅干しにはクエン酸が含まれていることから、疲労回復も期待できます。

 梅干しに含まれるカテキン酸には抗菌作用があるほか、腸内の悪玉菌の増殖を抑えることで腸内環境を整える働きがあります。ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルも含まれているのが特徴です。

 レモンにはビタミンCが含まれているため、摂取することで抗酸化作用や皮膚の健康維持に役立つでしょう。また、レモンの香りのもとになっているリモネンには、リラックス効果や血行促進効果などが期待されています。

 白湯だけだと味がせず飲みにくいという方は、試してみてもいいかも知れません。

クエン酸のとり過ぎには注意

 ただし、クエン酸は摂りすぎると胃が荒れる原因になったり、歯の表面のエナメル質が溶けやすくなる可能性もありますので、摂取量には注意してください。

参考:胃の調子がよくないときの対処法&おすすめ食べ物|マッスルデリ管理栄養士が解説

[プロフィール]
瀧川みなみ(たきかわ・みなみ)
株式会社Muscle Deli管理栄養士、調理師。青山学院大学文学部卒業後、専門学校で調理師、食生活アドバイザー、栄養教諭を取得。専門学校卒業後は大手外食企業で働きながら管理栄養士を取得。接客、店舗管理、副料理長を務めたのち本社の商品企画・開発部門でデザートメニューの商品開発をおこなう。その後、クラウドレストランを運営するベンチャー企業に転職し、8ブランドの立ち上げを実現。より多くの人に向けて体・健康づくりの手伝いがしたいと思い、Muscle Deliに入社。商品開発、栄養指導、レシピやコラム作成等を担当。プライベートでは料理教室や食事に関するセミナーなどのイベントを主催。

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・株式会社Muscle Deli
・公式サイト https://muscledeli.co.jp/

<Text:編集部/Photo:Getty Images>