
【ウォーキングダイエットの効果】一流アスリートが教える“カロリー消費を高める歩き方”とは (2/3)
- 健康
- 2022年12月19日
「ウォーキングの時間をしっかりとれる場合は60分程度、1日数回に分けて行う場合はトータルで90分程度を目指してみてください。朝、夜と分けて歩いても効果はあります。時間をまとめて取ろうとして負担になり、継続できなくなるほうが良くありません。自身のライフスタイルに合わせて、取り入れてみてください」(柳澤さん)
継続することが何よりも大切。とはいえ、やはり長時間歩いたほうがダイエットに効果的なイメージも拭えませんが……。
「脂肪燃焼しやすい心拍数(120程度)を保つ時間が長いほど消費カロリーも多くなりますので、時間が取れる場合はオススメです。途中に休憩を入れる場合は、身体が冷えきらないよう5分程度で再開すると、心拍数がダイエット時の理想値に戻りやすい状態になります」(柳澤さん)
ライフスタイルにあわせて、続きやすい方法で行うのがベスト。ちなみにウォーキングにおすすめの時間帯やタイミングなどはあるのでしょうか?
「ダイエットをしたい場合は、食前に歩くことをおすすめしています。食後は食べたものが栄養として血液の中に入っていくので、それを優先的に使ってしまい、脂肪燃焼に手を伸ばすのに時間がかかってしまいます。このことから、空腹時に歩いてほしいですが低血糖にもなりやすいので、飴などを舐めながら行ってみてください。また、朝日を浴びながらウォーキングすると、前述の通りセロトニンが出やすいので心にも良い効果があります」(柳澤さん)
なるほど。朝にランニングをするのと同じように、運動前にドリンクやバナナなどの軽い食べ物を少しだけ摂ってからスタートするのが、脂肪燃焼にもメンタルコンディショニングにもよさそうですね。
ウォーキングで消費できるカロリーはどれくらい?
ダイエット目的でウォーキングを始めた人が気になる、カロリー消費の数値。なんとなくランニングのほうが消費するカロリーが多いような気がしますが……!?
「1時間のウォーキングで、おおよそ180-250キロカロリーくらいが消費されます。心拍数120程度まで上げられると消費カロリーももう少し上がっていきます。年齢や体重により変動しますので、自身の状態をくわしく把握したい場合はスマートウォッチなども活用してみてください」(柳澤さん)
身長体重によって消費カロリーは異なってきますが、1時間のウォーキングでおにぎり1個ぶんほど。
案外少なくない!? と感じる人もいるかもしれませんが、腕振りや歩く動作などで筋肉を動かしたり、血流アップ、食欲や睡眠の質につながるなど、さまざまな影響が考えられます。
ダイエット効果が期待できない歩き方とは
ここまでで、正しい歩き方と取り組み方を学びました。逆に、ダイエットに繋がりにくいNGな歩き方もあります。
「腕を振らないと上半身の運動効果が落ちるので、しっかりと腕を振っていきましょう。また、歩くスピードが遅くなってしまうというのも、ダイエット目的の場合は不向きです」(柳澤さん)
また、通勤・通学時のウォーキングをおすすめしましたが、革靴やヒール靴で行うのは、怪我や痛みの原因にもつながるため、避けたほうがよいとのこと。
「ヒールはおすすめしません。かかとからの着地がしにくく、外反母趾にもなりやすいためです。足を美しく見せるシューズと、健康のためのシューズは分けて使いましょう。革靴は、靴の中で足の裏の筋肉(足底筋)が滑りやすいので、無意識的に足裏が靴を掴もうとします。そうすると、足底筋が疲れ、フォームが乱れやすくなってしまいます。最近では、ウォーキング用の革靴も販売されていますので、1足で済ませたい場合は自身に合ったものを探してみてください」(柳澤さん)
せっかくの素敵な靴ですが、正しいウォーキングには適さないうえ、履きシワや擦れなど、靴の寿命も縮める原因にもなりかねません。