【画像つき】さつまいもに「カビ」が!食べられるかの見分け方とは[管理栄養士監修] (1/3)
「さつまいもを食べようと思ったら、カビらしきものが……」、これってきっとあるあるな状況ですよね。でもこの「カビらしきもの」は本当にカビなのでしょうか?
管理栄養士さんに、さつまいものカビについて詳しく聞きました。「さつまいもについているカビの見分け方」「買ったばかりのさつまいもがカビている理由」なども解説します。
さつまいもにカビらしきものが……これって何?
さつまいもについてる「黒い」ものはカビ?
「さつまいもの皮についている黒いもの」はカビ?
さつまいもの皮についている黒いものの正体は、さつまいもに含まれる「ヤラピン」という成分が皮に付着して、黒く変色したものであることが多く、カビではありません。
ヤラピンは、空気に触れると黒く変色します。収穫時、端を切り揃える際に、断面から滲み出たヤラピンが、皮の部分に付着することがあります。その結果、さつまいもの表面が黒くなることがあります。
「さつまいもの皮についている黒いものは蜜で、甘い証拠!」と思っている人がいますが、残念ながら皮についているものの多くはヤラピンです。
「さつまいもを切った時に出る黒い斑点」はカビ?
さつまいもを切った時に黒い斑点がある場合、内部褐変症の可能性があります。原因ははっきりと分かっていませんが、体への害はないと考えられています。
腐っていると思われやすいですが、腐っているわけではなく、腐敗臭はしないのが特徴です。
さつまいもの内部褐変症は、
- 300g以上の大きなもの
- 高温・乾燥の条件で保管
で起こることが多いです。
内部褐変症は、切ってみないと分からないため、自宅でカットして初めて気づくパターンが多いでしょう。
「さつまいもを切ってしばらくすると出てくる黒い斑点」はカビ?
さつまいもを切ってしばらくすると現れる黒い斑点の正体も、ヤラピンという成分でカビではありません。
ヤラピンは、切ってすぐの時は白い液体ですが、空気に触れると黒くなり、斑点状になります。
さつまいもについてる「ふわふわ」はカビ?
写真提供:@noda583 様
さつまいもについているふわふわの白い綿状のものの正体は、白カビの可能性が高いです。
収穫や出荷の際にさつまいもにできた傷から、「糸状菌」という微生物が侵入し、貯蔵中や輸送時に白いカビが発生することが多いです。
さつまいを切った時の「白いブツブツ」はカビ?
さつまいもを切った時にでる白いぶつぶつは、さつまいもに含まれるヤラピンという成分で、カビではありません。
ヤラピンは、古くから緩やかに排便を促す緩下剤(かんげざい)として知られています。さつまいもの食物繊維とヤラピンの相乗効果により、便秘改善効果があると考えられています。
さつまいもにできるカビの種類
さつまいもには、白カビ・黒カビ・青カビなど、様々な種類のカビが発生する可能性があります。さつまいもに発生するカビの種類や見た目をご紹介します。