インタビュー
2022年3月7日

「ととのったー!」サウナで手にする絶頂体験のハウツーをマンガ家タナカカツキが明かす(前編) (2/3)

標準的な温度のサウナ室であれば、おおよそ10分前後です。自然と汗が出る感じになったらいいと思います。ただ、サウナ室は、温度も湿度も施設によって全然違うんです。サウナ室の上段と下段ではずいぶん温度差がありますから自分にあった入り方をみつけるしかないです。

――標準的な温度というのは、どれくらいですか?

今ちょっと変わりつつあるんですけど、だいたい80度くらいです。湿度もちょっと上がってきたところです。最近そういうサウナ室が流行っているんですよね。数年前は室温が100度くらいありましたけど、100度の乾燥したドライサウナだと、皮膚がヒリヒリして鼻腔や喉などの器官を痛めそうです。まあ、好みは分かれるので、そういうのが好きな人もおられますね。

――水風呂が苦手という人も多いと思いますが、それでも入った方がいいのでしょうか。

入った方がいいですね。やっぱり水風呂に入らないとサウナ効果ってないんです。サウナ室に入って広がった血管を締めないと、ただ疲れるだけなんですよ。血管を収縮させて血液を送り出し、血流が2倍くらいになって脳に酸素が供給されてリフレッシュするんです。それで疲労が回復して「なんか爽やか!」っていう状態になるんですね。

サウナ室しか入らないというのは、身体を蒸しただけで本当に良くないんです。入って締めて、それを何回か往復するんです。これは「温冷交代浴」といって、サウナの基本なんです。「温」と「冷」を繰り返すというのが、サウナの入り方なんですね。

――水風呂に浸かる時間の目安は?

それはもうつらくなったら上がればいいんです。我慢しすぎたら良くない。ただ慣れてきたら、ある程度我慢した方が気持ちが良かったりします。あるときから変わってくるんですけどね。

――サウナ室と水風呂の往復は、何回くらいやっていますか?

だいたい3〜4回ですね。私の場合は、そう決めておかないと、1日中サウナに入りっぱなしになっちゃうので、ある程度で切り上げないとダメなんです(笑)。いくら気持ちよくてもやりすぎたら良くないんでね。その繰り返しが終わったら休むんですけど、その数分後にサウナの効果(「ととのった」状態)がやってくるんですよね。そこからが本番なんです。副交感神経がばーっと立ち上がってきて、身体がシビれてトランス状態に入っていくという。で、ゆっくり終わっていきます。この時間をサウナと言うんです。

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