インタビュー
ヘルス&メンタル
2024年7月1日

サウナの効果と入り方、守ってほしいマナーとは。日本サウナ学会の医学博士に聞いてみた(前編) (1/4)

続くサウナブーム。サウナ人口の増加により、その効能や心身へのメリット、正しい入り方について注目が集まっています。

今回はサウナ学会理事をつとめる医師・医学博士の加藤容崇(かとう・やすたか)先生にお話を伺い、「サウナに入ってみたいけれど敷居が高そう」と様子見中の未体験者から、サウナは好きだけれど通う頻度はそれほどでもないという初心者、そしてサウナ大好き“サウナー”の皆さまへ向けた記事を、前後編にてお届けします。

前編は、サウナで期待できる効果や心身へのメリット、入り方について。また、サウナに入る際、守ってほしいマナー・エチケットも聞いていきます。


[教えてくれたのは]
加藤 容崇(かとう・やすたか)
日本サウナ学会代表理事、医師・医学博士 専門は癌ゲノム医療と癌研究。予防医療の重要性から、第二の専門として、サウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析し、発信していく「日本サウナ学会」を設立し、代表理事として活動している。

サウナの定義とは。そもそもサウナはどういう行為を指す?

──サウナ。暑い箱の中に入っている以外に、なにか種類はあるのでしょうか。

「サウナの定義というのは実はなくて、暑い部屋の中に入る行為を指します。日本でも大昔から蒸し風呂というものがありますし、とくに決まった形式はないですね」(加藤先生)

──サウナ室の中で、塩で体を揉んだり、仰いで風を起こしてくれる人がいますが、あれはオプションのようなものと考えてよいのでしょうか。

「そうですね。塩サウナというのもありますが、サウナ室内にシャワーを入れたり、下はタイルにする、排水設備を整える必要がありますし、塩は基本的にサウナ施設を腐食させるのであまり一般的ではなく、オプションという印象です。アウフグース(編集部注:サウナストーンに水などをかけて発生した蒸気をタオルなどであおぎ、熱風を送るドイツの風習)に関しても、やはり広いサウナがなかったり、アウフギーサー、熱波師と呼ばれる人たちも国内では多いわけではないので、一部の施設のみという感じですね。でも、これから広まってくるのではと思います」(加藤先生)

──ちなみにロウリュという言葉もよく聞きますが、これもサウナの特殊なオプションでしょうか。アウフグースとの違いは。

「アウフグースとロウリュはよく混同されるのですが、ロウリュはフィンランド語で、基本的にはサウナストーンの上に水をかけるという行為を指します。なので、特殊オプションというよりは、フィンランド式でセルフロウリュができる施設が限られているという感じですね」(加藤先生)

──なぜセルフロウリュができる施設が少ないのでしょうか。

「もともと日本にはフィンランド式サウナが普及していました。1960年代です。しかし日本にはまだフィンランド式サウナの知識が普及していなかったためトラブルが多くて、セルフでサウナストーンにお水をかける行為が禁止されて、いまドライサウナになっているという経緯があります。昔はかなり一般的だったのですが、どんどん減ってドライサウナばかりになってしまいました。しかし、いま再び本格的なフィンランドサウナが見直されていて、少しずつセルフロウリュができる施設が増えてきている状況です。セルフロウリュの代わりに、オートロウリュといって、機械が自動的にサウナストーンに水を噴射してくれるという施設がかなり多いかなと思いますね」(加藤先生)

サウナに期待できる効果とは

サウナ室で熱い蒸気を浴び、そこから出て冷水に浸かり、ゆっくり休憩をする。それを何度か繰り返す。サウナのこの流れには、心身にどのような影響を与えるのでしょうか。

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